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文献名1青嵐
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3瑞穂道会よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2024-10-31 04:40:00
ページ118 目次メモ
OBC B120200c16
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本文の文字数1073
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本文 園部村黒田の信者あひはかり瑞穂道会設立をなす
道会の会長にわれ選まれてあなたこなたの宣伝をなす
この村の中西栄次といふ男横田稲荷の信者なりけり
中西はわが道会に入りきたり横田稲荷の宣伝をなす
   邪魔物
づぶろくに酒に酔ひつつ中西は稲荷下げしてあれまはりたり
この神はにせ神なりと言ひながらわが祭壇を顛覆させたり
腹立ちをこらへ忍びて黙しをれば己に罰をば当てぬかと言ふ
上『祭壇をこはすお前は罰当りまたこの上に罰はあたらぬ』
逃げ口上たくみにぬかすと中西は図にのり益益乱暴をなす
会員の西田卯之助歯ぎりかみ権威なき神出でゆけといふ
やむを得ずうんと一声言霊をはなてば中西ひつくりかへる
中西は二三度からだを転回したかき縁より庭石に落つ
庭石に落ちしはづみに腕を折り告訴をすると泣声に叫ぶ
卯之助は大神様の神罰と言ひつつわらひ介抱なさず
縁側をわれ飛び下りて抱き起しいたはる刹那に腕かまれけり
鮮血淋漓腕の血潮はほとばしり左の袂にぽとぽとたまる
警察に願ふねがふと中西は舌もつらしてくだを巻くなり
会員の森牧太郎おどろきてわが血のうでに繃帯をなす
人の腕折るよな神は悪神と口をきはめて中西ののしる
神の道にゐながら人を突き落す上田を告発するとてきかず
止むを得ずわれ十円の薬料渡せば中西ほほ笑みて帰る
つぎつぎに瑞穂会員とひ来り中西の所為を憤慨してをり
中西の腕を折りしは虚偽なりしその翌日も酔ひて来れり
こりや上田己にいつぱいかかつたな神なら虚偽がわからにやならぬ
この腕を見てくれ折れてはをらないぞそれがわからぬ神はにせ神
君の腕折れてをらねばさいはひとわれ神前に感謝を捧ぐる
卯之助は大に怒り中西の頭をぽかりとなぐり倒せり
づぶろくの中西頭をなぐられて庭石の上に尻餅をつく
とがりたる石に尻餅つきしため臀肉破れて血はにじみたり
今日こそは堪忍ならぬ警察へ訴へてやると大声に呶鳴る
卯之助が悪いのでない上田奴がこんな乱暴さしたと叫ぶ
卯之助は正当防禦だと言ひながら鼓を出して高砂をうたふ
人の怪我みながら気楽に謠ふとは怪しからぬとて石まき散らす
中西は砂利をつかみて神前にむかひしきりに投げつけて居り
神前の花瓶はもろくも割れにつつ畳の上に水あふれたり
村人の仲裁によりて中西は不承不承に和解なしたり
瑞穂会遠近の信者あつまりて庭のおもてに人の山なす
中西は横田稲荷の邪魔者とわれを苦しめやぶらむとせる
朝夕に酒をあふりてうるさくもわが神前にくだのみをまく
会員は中西栄次をうるさがり遂には足を向けずなりけり
   ○余白に
地の上の人類ことごと愛善の道に救はむ時とはなりぬ
情ねぢけ智慧のくもりし鼻高の尾上の老樹に言さやぐなり
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