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文献名1青嵐
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3放屁隊よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2024-10-31 04:40:00
ページ419 目次メモ
OBC B120200c40
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本文の文字数1334
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本文 上谷の修行者の霊を鎮めんとわれただ一人立ち出でてゆく
春蔵の家に到れば大本に大事が出来たと顔色変へていふ
先生を綾部に私が送りますと云ひつつ春蔵従ひきたる
懸崖の細谷道をわれゆけば羽織自然に肩より落ちたり
春蔵を先にすすませ腕まくり鉢巻なしてわれ登りゆく
先生は何をなさると春蔵は顔色青ざめ声ふるはせり
これからが生命限りの勝負だとわが言霊に坂道逃げゆく
千仞の谷間ひかへし坂の上に黄昏の闇せまり来にけり
がさがさとおどろの中より二三人の足音聞えて夕闇せまれり
さあ来れ安き生命は持たぬぞと地団太ふめば現るものかげ
春蔵としめし合せて三人は谷間に擲げんとたくらみゐたりき
汝等は生命の惜しくない奴とわれ呼ばはれば大地に手をつく
房『私等に悪魔がついて先生に御無礼しましたお許し下さい』
坂の上にわれを待ちゐし三人は松原浦上藤田なりけり
三人の名は変名を用ゐたり人の名誉を重んずるため
三人はわが先に立ち春蔵は一目散に綾部にはせゆく
三人は代るがはるに放屁してあてつけがましくわれを困らす
俺の屁を松原喰へ俺の屁を藤田かげよとあてこすり帰る
一里余の道を放屁の絶間なく大橋袂までもつづけり
洪水の名残に架けし仮橋を四股ふみならしゆすぶり渡る
こりや藤田川へ落して天国へやつてやらうかと凄文句いふ
『そんなことせられちや出口のお澄さんが先生に言訳立たぬと泣くぞよ』
『殺すのは先づやめにして屁をかがせすましてやつた有難う思へ』
どこまでも俺は綾部に居据つて一泡吹かさん屁こき男に
三人の屁攻めにあうて身体まで臭くなつたと彼女が言ふだろ
金明会に帰りてみれば神殿に紅白の真綿巻きし岩あり
   陰謀露見
竜神の形なしたる岩石に真綿をきせて赤紐にしばりあり
この岩は上田先生紅白の真綿は神と開祖は宣らせり
開『お前等が何程先生を狙うても天地の神が守つてゐますよ』
開『及ばざる望みを捨てて今日からは先生の教に従ひなされ』
正信や竹村谷口おどろきて開祖のまへに拝謝してをり
谷口は左のおそろしき計画を開祖とわれの前に宣りけり
谷『正信の指揮にしたがひ上田さんを殺すと三人を遣はしました』
谷『正信にいろいろ意見してみれどこの悪人は容易にきかず』
谷口は自分の非事を棚に上げ罪を足立に塗りつけてをり
正信はカツといかりて谷口の襟首つかみ頭なぐりぬ
その方と四方春蔵竹村が発頭人よと又くらひつく
竹村は泰然自若そんなことわしは知らぬと平気に笑へり
谷口の言葉はみんな嘘ですと四方春蔵ふるひつつ言ふ
先生を殺して私が懲役にゆく役だつたと村上があばく
恐ろしいそんなたくみをする人は早く帰れと開祖の宣言
開『お前等が如何なることを企まうと先生の身に別状はない』
七人の陰謀たちまち露見して開祖のまへに恥をさらせり
上田さんどうぞ許して下されと七人一度に詑び入るをかしさ
上『わが身には別状なければこれからは仲よう神の道歩みませう』
熊吉は今度の事件の発頭人心の鬼に責められ逃げ出す
熊吉は京都に帰りわれこそは真の神よとほこりたかぶる
綾部より穿ち帰りし泥草鞋病がなおほると信徒にいただかす
泥草鞋頭にのせられ信徒は随喜の涙にむせびしと聞く
谷口は行状悪しく三年目罪を犯して身をほろぼせり
   ○余白に
千早振神代ながらの生神の働き給ふ御代は近めり
現世を根本革正なし給ふ神は肉体そのままの神
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