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文献名1浪の音
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3迷信家よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2024-10-31 06:24:00
ページ296 目次メモ
OBC B120900c54
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本文 御開祖の慈愛の籠る神代餅われも嬉しみ頂きにけり
かぶり付くやうな勢ひすさまじく三十六の餅竹村が食ふ
『竹村』三十六餅をいただきました故今日から私は三六の御用だ
馬鹿なこと言ふなと勇祐腹立てて膳の角にて竹村を打つ
竹村の額はみるみるはれ上り紫色に血のにじみ居り
乱暴なことをするなと吾言へば悪魔退治と勇祐威猛る
この方は日本魂打たれてもびくともせぬと竹村威張る
悪神を打ちこらせしと勇祐は肩肱いからしやつこすをどりす
乱暴なことをするなと平蔵は勇祐爺をきびしくたしなむ
『勇祐』会長にいつもたてつく悪神をこの元朝に成敗したのだ
吾もまた驚き鎮魂せんものと寄れば竹村肱にてはらふ
悪神のお世話にならぬと云ひながら竹村尻をたたいて笑ふ
失礼なことをするなと勇祐は竹村の尻を棒にて打てり
竹村は怒りくるひて棒を取り勇祐のはげた頭をなぐる
勇祐の額はたちまちはれ上り血はにじめども痛しと言はず
年寄りの俺もやつぱり日本魂痛くはないと威張るをかしさ
   早合点
新年早早喧嘩をしたと御開祖は御機嫌悪く奥に入らせり
私がいたらぬ為と平蔵は開祖の居間におわびしに行く
御開祖はほほ笑みながら世の中の乱れし型と宣らせ給へり
今年は世界に喧嘩があるのかと早合点してかたる平蔵
迷信家ばかりあつまり元朝の神のみ前に言さやぐなり
ぐらぐらと空をかへして降る雪にみるみる庭は真白くなりぬ
   銀世界
年礼の客はつぎつぎ訪ね来て開祖と吾に祝辞のべゆく
時ならぬ冬木の梢に花咲きて雪の綾部は銀世界なり
何も彼もはらひ清めて銀世界年新らしき心地するかも
冬木立枯木の雪はとけぬれどまだとけやらぬ三人の心よ
竹村は二日の朝より詣で来て井戸端に立ち水あみてをり
勇祐も負けぬ気になりざあざあと雪降る庭に水かぶりをり
平蔵も浦上松原も朝早く水あびにつつ神言宣れり
   初風呂
初風呂をわかさせわれ風呂に入り居れば外国人よと彼等はささやく
湯の方がからだの垢がとれるよと吾が言の葉を彼等はうち消す
苦労して誠の花咲く大本と得意顔なる彼等の宣言
御開祖は冷水をあび会長は湯にぬくもると竹村睨めり
如何ほどにそしらるるとも温かき朝湯にひたるを幸とおもへり
ほこほこと湯気を立てつつ竹村は素裸のまま神前に居る
吾こそはみづの魂よ会長は湯の魂よと竹村誇らふ
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