文献名1浪の音
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3帰り路よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2024-10-31 06:24:00
ページ396
目次メモ
OBC B120900c74
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本文
帰り路は稲佐の浜より舟出して島根半島一めぐりなす
三保ケ関に渡る兵士等数百人わが乗る舟にみちみちてをり
隠岐の島波間にほんのりかすみつつ五月の雨ははれあがりたり
靄の奥に浮べる島の影遠み浪高まりて見えつかくれつ
風なぎし五月の海も波たかみ舟の動揺はげしき旅なり
日の御崎灯台右手に眺めつつ出雲の旅の帰り路につく
わが舟はやうやく三保ケ関に入り一夜を港の宿にあかせり
みぎひだり松の砂丘と桑の畑つらなる野路を米子に向ふ
膝くりげに鞭をうちつつ御開祖は一行の前にたたすかしこさ
いくつかの旅の枕をかさねつつ再び橋津の宿にとまれり
橋津より舟をやとひて賀露ケ浜に向へる舟の脚おそきかも
波なぎて月さえわたる日本海の夜の帆舟の脚おそみかも
賀露ケ浜向つ岸べに上陸し砂丘をこえて岩井にむかふ
岩井温泉駒屋旅館に一宿しこの湯の幸に別れ惜しめり
青葉かをる山こえ野こえ宿かさねやうやく福知の宿に入りけり
福知山に一行宿泊してあれば二百の信徒出迎へ来る
帰綾
二百人列をつくりて五里半の道を綾部の大本にかへる
出雲よりたづさへ帰りし火と水と砂をそれぞれまくばりにけり
神業の旅もやうやく仕へ終へて心やすらに眠りにつきぬ
帰りみれば綾部の明瞭銀行はとりつけ騒ぎの最中なりけり
御開祖があづけおかれし二百円は出雲の旅以前にとり出しにけり
御開祖は銀行破綻を前知して一月以前にとり出し給へり
旧五月十五日の朝をたち出でて六月五日無事に帰れり