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文献名1出口王仁三郎全集 第2巻 宗教・教育編
文献名2【宗教編】第3篇 宗教統一よみ(新仮名遣い)
文献名3第2章 日支親善の第一歩よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考2023/10/03校正。
タグ データ凡例 データ最終更新日2023-10-03 18:03:35
ページ132 目次メモ
OBC B121802c129
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本文  日支両国は、地理の上からは一衣帯水、国防上からは唇歯輔車、商工業上からは有無相補ひ、以て自然的に密着不離の関係がある。故に欧米に比して日支両国は特殊の地位にあり、共立倶栄の運命に惟神的に置かれて居る。故に両国は心の底より真の親善的交情を保有し、決して疎隔すべきもので無いのだ。然るに今日ややもすれば全支的大排日運動を惹起するに至つたのは、何かの理由があるであらうかと、深く考究すべき余地は充分にある。要するに両国間の離反と不親善とは、互に意志そのものの疎隔と云ふ事が一大原因だと思ふ。近来我政府の対支政策は、多少排日運動に注意を払ひ、支那に対しては穏健親善を企図する様になつた。それ故今日は支那国民として、我精神を了解する処も多少出来た様だが、国防上における危懼の念も殆んど消散した様である。併し肝腎の精神上の悪感情は依然として元の如しと云ふ傾向である。五月九日を以て国辱記念日と称へ、毎年一般に事業を休み、之が復仇の想念を去らない如きは、東洋の平和と人道と幸福のために、由々敷き悲しむべき大問題である。又一方には学生団体は、全国各省に亘つて常に排日宣伝の急先鋒となつて活動して居るが如きは、日本及び日本人として看過すべからざる問題だと思ふ。単純な幼稚な彼等学生の頭脳には、日本人は憎むべき国民だ、侵略的国民だ、人の弱身に付け込む風邪神だ、中国の仇敵だと教ヘられ且つ煽動され、それを固信して成長の後も先入主となつて、日支両国の交情に一大障害を来すべきは当然である。何程日支親善を日本当局者が宣伝しても、一旦深く深く植付けられた信念と悪感情は、容易に除去されるものでない。そして将来に於て日支国交の上に一大禍根を構成するの恐れがありはすまいか。吾々はこの際国家のため東洋のために、以上の如き根底の深い悪感情を払拭し、誠心誠意両国親善の実を挙げむと思はば、第一支那の耳目を聳動するに足る公平無私なる精神的表示を以て、最も強き感動を与へ、両国民間の感情を融和し、以て漸次に良好なる結果を招くことに努力せなくてはならぬ。要するに日支両国共通の大理想を樹てて、それを現実化せしむるより外はない。先づ日本人は支那語を研究する事、民国留学生の待遇に注意する事、在支日本人の劣悪分子を駆逐する事、そして至誠至直の人物を送る事、両国学者芸術家の来往親交を計る事、日本の代表的人物が支那に永住する事、両国の教育家を互に交換する事、両国婦人間の交際を奨励する事、両国間の交通機関を完備し、貿易発展の助成機関を整頓し、両国同業者会合の度を多くする事等、数へ来れば幾何も方法は在るであらう。併し乍ら両国親善の最も適切なるは、日支両国の思想家及び宗教家の握手提携である。大理想家が日本に現はれて精神的親善の実を挙げ、東洋の禍根を切断する大業を遂行するものが有らねばならぬ。然るに因循姑息、私利私欲の外何物もない現代には、到底望まれない今日の状態である。小心なる暗愚なる○○の圧迫と妨害とに由つて、折角の大理想も発表する事を躊躇して居る者の多い現代だから、日本に真の新しい大宗教の成立すベき筈が無い。過去に於て日本の人心を支配して来た仏教や儒教は、当時の日本の思想家や宗教家が支那に進んで留学したり、支那からも宗教家が頻々と渡日する等、宗教家の勢力は旺盛なもので、両国共甚大なる帰依と崇信とを受けたものである。其為め国交上相互に大なる好影響を受けたものだ。支那には過去に於て王陽明に老子、孔子、孟子の如き偉大なる思想家を出した国民だから、今後如何なる大人物が現はれて、一大宗教を樹立する者が出来るかも知れないだらうかと考へて居た。果せる哉、茲に造化の神霊、民国に降り給ひ、世界永遠の平和と人類の幸福のために、五大教(世界紅卍字会)なるものが出現した事は、東洋のため世界人類のために最も歓喜の至情に堪へざる所である。故に日本の思想家宗教家たるものは、今日民国に於ける最大権威たる五大教の教理や宣伝使を軽視する事なく、共に握手提携してその学ぶべきは学び、教ふべきは教へ、相互に修養研究して、両国の思想界宗教界に貢献する所が無くては成らない。然るに日本の思想家宗教家は、今回五大教が関東の震災に付き絶大なる同情を寄せて日本に来りたる、此至誠団体を猜疑の眼を以て迎へ折角の好機を逸したるは、両国のために惜むべき事である。茲に於てか吾人は大に奮起し以て日支親善の好機を逸せざるやうと、神使侯延爽氏と会合し、相互に至誠を吐露し、以て精神的契合を為すに至つたのは、全く神々の御加護と感謝する次第である。
 吾人は新に勃興せる全世界の宗教団体と握手し提携する前提として、支那の五大教(世界紅卍字会)と相結ぶに至つたのも、日本国家のため、日支親善のため、世界平和のため、日本国民の一員として茲に人類愛の第一歩に足を踏み入れたのである。
(大正十三、二、二、稿 同年二月十日 神の国誌)
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