文献名1出口王仁三郎全集 第2巻 宗教・教育編
文献名2【教育編】第1篇 皇道教育よみ(新仮名遣い)
文献名3第4章 教育制度の根本革正よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考2023/10/06校正。
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データ最終更新日2023-10-06 13:28:41
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本文
畏れ多くも教育御勅語は、明治天皇の瞭かに国民教育の根本義を示させ給ふ所なりと雖も、其結果たるや人心の腐敗と浮惰の弊竇は日に月に甚だしく、教育者数十万人の精励努力も全然水泡に帰する所以は抑も何ぞや。吾人伏して惟ふに是全く現在の教育制度なるものが国体の本義に矛盾せると、国家経綸の政体が天理人道(天津誠)に矛盾せるとの二大原因に帰するものなる事を。
抑も国民教育の根本義は、其国体の精華を発揮せしむるを以て国民教育の目的となすべきものたり。
然るに神聖なる大日本神皇国の国体的天職たるや、実に世界を経理救済して天下を治め以て世界永遠の平和を保全するを根本目的と為す矣。嗚呼現代教育の制度たる昨是今非以て確固不動たる国民教育の根本方針無く、支離滅裂なる弊風は下級教育者として其帰向を誤らしめ、其波及する所国民教育の根本を破壊せしむるに至れるは、実に現代教育の大欠陥なり。然りと雖も帰往は咎むるも甲斐なきがゆへに、百尺竿頭一歩を進め、皇道維新の皇猷に因りて世界統治経綸の天職を発揮すべき神聖なる大日本皇国の国民教育の根本方針を説明し奉らむとす。
小国民教育の根本義
(この小国民教育は特に女子を以て天賦的職責とす)
十三歳以下の児童教育は国体の精華を発揮し奉る智能啓発の準備時代なり。この教育制度は全国統一的たるべきものなり。而して大日本神皇国の本義と国民の天職及精神教育を根本基礎とす。
此時代に於ける第一の要義は、児童の心理的天賦の個性を正確に査定すべきに在り。之将来国体の精華を発揮すべき科学的専門の智能を啓発せしむる方針的基礎を定むる唯一の必要条件なればなり。
中国民教育の根本義
二十歳以下の中国民教育は国華発揮の専門的学芸を教授すべき時代なり。然り而して国体の根本義たる皇国経綸天賦の特色を享有せる国別的特質を発揮して、内は神皇国経営の国利民福天恵を開発すべき工、理、化、芸、農、経済等、外は語学、国教其他世界を経綸救済するに必要なる学科を専門的に教授すべきものなり。
大国民教育の根本義
二十歳以上の大国民とは国民全体の総称なり。この時代は既に教育せられたる所に因りて各天賦の智能を啓発し、国家経綸の天職を掌り、以て国家に貢献し徳器を成就せしむべきものなり。然り而して経世済民世界平和保全の為に挙国皆兵の本能を発揮して義勇奉公の天職を発揮すべき大責任を帯ぶ。
祭政一致の国家経綸
茲に国体の精華と称すべき大国民教育の根本義なる祭政一致の経綸は、毎年十月に一回其所在の産土及び氏神社に於て神聖なる国民教育の表彰儀式を厳粛に挙行すべき事なり。而して大国民が国家の経綸に、或は学術に、其他国民的模範たるべき善行を表彰するを目的となし、其成績を発表して席次を定め、氏子全部を列席せしめ以て神聖なる儀式に因りて奉斎せる神霊に奉奏し、普く国民に奨挹の目的を徹底せしむる事なり。是皇国祭礼の根本儀式にして中古以来は有名無能の虚礼と化し去りたるなり。
宗教的国政の制定
現代の諸々の宗教は、精神的に国民の精神を腐敗せしめ、国家の安寧秩序を破壊しつつある事は、既に識者の認知せる所也。
現代日本の宗教は殆ど舶来的にして、神道と称するものと雖も其内容は甚だ不完全なるものなり。故に現在の宗教は全然有害無益のものと成れり。由来世界の宗教は人智未開なる天造草味なる時代的姑息慰安の産物にして、神聖なる天津日継天皇が大日本皇道を宣揚し給ふ聖代に在りては全く無用の長物たるなり。
斯くの如き亡国的宗教は根本より改造し芟絶し、而して後従来諸宗教の布教に従事せる所謂宗教家を選良して之に神聖なる皇祖御遺訓及び開祖の神示を教授して大日本皇道を奉体せしめ、統一的に其従来の信徒に惟神の大道を普及せしめ、以て大日本国教を世界に宣揚するは大本大神の神慮なり。
大国民教育の統一機関
大国民教育の機関となり、国家経綸の機関と為り、社会の事情を報告する国政運用の統一機関を制定する事は、皇道維新の皇猷たる弊政の根本変革を為すべき最も重要なる事業なり。蓋し現在発行せる全国の新聞を統一して、其社会教育的機関とするは最も簡便なる方策とす。
女子教育の根本義
現代日本の女子教育は全然其根本方針の欠陥せるものなり。
抑も女子教育の第一は、児童教育者となり、母となり、一家の経営者たり、軍事的内助の勤務者たるべく、最も重要なる天職は大日本皇道精神教育の布教者たるべき事は、大日本神皇国の女子の天職たるなり。
世界の現状は救世主の出現を絶叫待望せり。時なる哉、茲に皇祖の神慮を奉体して、遍照男神の聖霊降下され、国家経綸の要道は明示されたり。日本臣民が長夜の眠りより覚め出づべき時は今なり。
(大正四、一二、一五稿、大正七、一一、一号 神霊界「世界の経綸」より)