文献名1出口王仁三郎全集 第8巻 わが半生の記
文献名2【上巻】故郷の弐拾八年よみ(新仮名遣い)
文献名3生業よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考『故山の夢』p181-184
タグ
データ凡例
データ最終更新日2023-11-02 13:33:36
ページ103
目次メモ
OBC B121808c48
本文のヒット件数全 0 件
本文の文字数439
その他の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい
霊界物語ネット
本文
─二十三四歳の頃─
次の日は牛狂ひ出し荒れまはり人を目がけてつッつき来る
やうやくに大勢よりて暴れ牛おさへてすぐに撲殺なしたり
屠牛者はその夕べより牛のごとうなり苦しみ十日目に死す
何人も牛が憑いたと口口に語るを聞きて気がわるくなりぬ
○
半月ののちに井上四師団ゆ不合格にてかへりきたれり
井上のかへりし日より獣医学研究ひたとおもひとどまる
牧畜を生業とせむとそれよりは牛乳搾取術にいそしむ
デボン種やホルスタイン種いろいろと乳の研究はじめたりける
新聞や戦争実記に読みふけり獣医研究やめてたのしき
和歌冠句狂歌都都逸に趣味をもち搾乳の外は筆もちつづける
○
文助や徳をともなひ町に遊び明け方かへれば牛は出で居り
十頭の牛は残らず麦畑に出でて麦の穂ぐいぐい食てをり
麦の穂の出かけたところをぐいぐいと牛奴は食つて朝寝してをり
他の人のつくる麦畑食ひあらし農夫の家にあやまりに行く
麦の穂を食つた損害賠償を吾が月給にひきさられたる
三月分の月給出してもたらぬ程牛の奴めにくひ荒されたり