文献名1出口王仁三郎全集 第8巻 わが半生の記
文献名2【上巻】故郷の弐拾八年よみ(新仮名遣い)
文献名3試験よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考『故山の夢』p202-206
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データ最終更新日2023-11-03 16:50:30
ページ113
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本文
─二十五歳の頃─
獣医学断念したれど農商務省獣医試験に出る気になりぬ
十九回獣医学試験を受けむとて京都府庁に立ち出でてゆく
受験生五十四名のそのうちで学術試験の合格者五人
二番目に合格したれど蹄鉄術実地試験にあわを食つたり
ひとたびも蹄鉄術をまなびたることなき吾には少し無理なる
十九回の獣医試験の費用とし金一円をおくりし井上
一ケ月三円支給の約束を三年つとめて一円くれたり
このうへもなく吝嗇の井上を猿喰はず柿とぞ人はそしれり
○
獣医試験あぶなしとみて京都府の巡査採用試験をうけたり
万一のためにと京都監獄の看守の試験をつづけ受けたり
獣医試験不合格よと村びとや父に言はれて顔すくめたる
京都府庁監獄署より封書きたり父はおどろき顔あをくせり
監獄に呼ばるる様な悪いことしたかと息をはづませる父
やや胸に動悸打たせつ封書きれば巡査も看守も合格してをり
一つの身二つの役所に仕へられず俄に病気と届け出したり
○
牧畜の事業に一生をおくらむと京都九条の牧場に入る
数百頭の乳牛につきいろいろと深き研究をかさねたる夏
京都市の牧場を辞し園部町にふたたび来りて薬学をまなぶ