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文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3昭和維新の途上よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ4 目次メモ
OBC B123900c002
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本文  今、日本は昭和維新の途上にある。明治維新でも二十三年の憲法発布の時まで基礎工事が手間取った位で、こんどの維新は時代が違ひ、世界的になってゐるから、なかなか簡単には運ばない。少しは気を長く落着いて考慮して進まねばならぬ。
 日本国民の代表者が、心境の変化を公言してゐるが、これはまことに現代日本人の代表的言辞とも見られる。時節の変化に応じて仕事を為し、機に応じて千変万化の働きをする事は必要であるが、大切な至誠の心は一貫して変化があってはならない。
 蒙古人の言ってゐることに、世界中を鉄の黒蛇が取巻く時が来る、その時が来たらば蒙古は草木まで物を言ふとある。草木の草は昔から言ふ「民草」の草であって、この日まで物も言はれないほど意臂衰退し沮喪してゐた人心が活きかへったやうに物を言ひ喜び賑はふといふ意味であり、また山河草木の末に至るまで救はれて元気づくといふ意味である。この黒蛇と云ふのは、黒鉄を以て世界を取巻いて来た鉄道のことで、全世界に鉄道が一周するやうな時代に、地上に更生主が現はれて人類の苦難を救ふとの予言である。
 先年日露講和の直後であったが、某国の鉄道王のハリマンと云ふ人が日本にやって来て、甘言を以て日本の元老を動かし、満蒙の鉄道の共同経営を約束し、それを米国から帰った小村全権が知って驚いて約束取消しの電報を打ったやうな騒ぎがあったが、これらも黒蛇が世界を取巻くさわぎの一つであった。
 かういふ風に、黒蛇が極東まで取巻いて世界を一周したのだから、もう予言の日が来てゐることは確かであると思ふ。
 前に述べた蒙古の六百六十六年後といひ、またキリスト教でも六百六十六の獣といふのがあるが、、あれにはいろいろ深い謎が籠もってゐる。その一つは六六六といふ字に謎があるので、六はその字の形から見ても棟木と梁と柱に当たる。それが中央と両端にあれば家が建つのである。つまり人の住む家なり、人類の住む家としての宇宙なりが、完成する意味である。仏教でいふみろく(三六)の世が来るとふのに相当するのである。
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