文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3現代と天の岩戸隠れよみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考前半部は『神霊界』大正9年(1920年)1月1日号所収「随筆」p19の抜粋(全集5p349にも収録あり)、後半部(「かかる乱世」以降)は『神霊界』大正8年11月1日号所収「随筆」p11の抜粋。
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データ最終更新日2021-04-13 10:21:08
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本文
我が日本神国は、古来磯輪垣の秀妻の国と称へて来ました。シは水であり、ワは国土または潮であります。即ち海水を以て国土の四周を囲ふと云ふ言霊であります。次に秀妻の国のホは天地万有の始めであって、かつ日の霊であり、ツは続き列なるなり、マは周りなり、眼なり、円なりの言霊であります。要するに世界太初に神の造られし神国であって、天津日嗣の万世一系、天壌無窮に連続するてふ国名であります。しかして海の潮は七五三に浪が打つのであります。故に七五三を国語でシメと云ひます。七五三を天地開闢の初めより惟神に張り回した国は、我が日本国の地形であります。
今までは、日本はこの七五三の内に平和の夢を貪りつつあったのでありますが、米国の使節ペルリの来航と共に三千年間の七五三は撤去されてしまったのであります。七五三が撤去されると共に、日本人も何時までも松の内のやうに安楽な考へを持ってはをられないやうになって来たのであります。ついては今日の日本には、七五三が精神的に取り外されてをるから、外国の危険なる思想がドシドシと遠慮会釈もなく侵入してしまって、目下のところでは到底政治や教育や法則や宗教の権力では如何ともすることが出来ないやうになって来てをるのであります。即ち現代は神典のいはゆる常夜往く荒ぶる神の音なひは、五月蝿なすみな湧き、万妖ことごとく起こり、山川草木みな動揺むの現状であります。
かかる乱世天の岩戸隠れに際しては、どうしても八心思兼の神の出現して、天の岩戸開きの大神楽を奏上せねば、到底このただよへる不祥の現状を救ひ、五六七の神政を永遠に樹立すると云ふことは不可能であります。今日となっては、如何なる智者、学者、政治家が現はれて、盤根錯節を料理せむとしても、既に手遅れであります。瀕死の病人にカンフル注射をしてみても、一時の生命を保持するだけのもので、到底何の役にも立つものでない。ただこの上は神に任して、天然力の神の大修秡を願ふより外に方法は絶無であります。今日の世界に、どんな立派な有力な人が現はれたところで、時勢の悪潮流を根本的に清むることはどうしても出来ませぬ。吾々唯一の頼みの綱とするは、大国常立尊の万代不易の周到なる御経綸を待つばかりであります。
ああ孤立の日本神国、混乱の極に達せる地上の各国、二十億の蒼生を救ふの道は、天津日嗣天皇の御稜威と国祖の御神威の発動と、吾々国民の思神、思君、思国、思道の日本魂の発揚の外にないのであります。