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文献名１惟神の道
文献名２よみ（新仮名遣い）
文献名３世界の大神楽よみ（新仮名遣い）
著者出口王仁三郎
概要
備考霊界物語第一二巻第三〇章「天の岩戸」（古事記略解）（大正九・一〇・一五 講演筆録）の抜萃
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データ凡例2021/9/18題名の「神業」を「神楽」に修正
データ最終更新日2021-09-18 06:56:31
ページ36
目次メモ
OBC B123900c013
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現代は古事記にある「岩戸開き」に相当するのであります。
「ここに万の神のおこなひは、狭蝿なす皆湧き万の妖悉に起りき」
即ち政治はもちろん教育も経済も内治も外交も滅茶苦茶である。一切万事が真暗がりの世になってゐる。どこにどうしようも見当がつかない、かうなって来ると、各階級の風俗は紊乱し、不良人民が殖え、窃盗強盗が横行し、あらゆる不祥事件が起って来るのであります。そこで神々様が「天の安河原に神集ひに集ひて」御相談なされた結果、岩屋戸を開くについては祭典を行って天神地祇を祭らなくてはならぬと云ふことになり、今日で云ふお神楽をなされたのであります。
伊勢大神宮では、昔から十二組の大神楽と云ふのがありますが、これは岩屋戸開きのことをお示しになってゐるのであります。
前にも申しましたやうに、現代の世態を見ますると、いはゆる世界の大神楽を奏しなくてはならぬ時であります。あのお神楽の時に出て参ります翁獅子は、獅子の面を被って、刀を口にくはへ、手を振り乱し、眼も、鼻の穴も、歯も、金でぬり、本当に恐ろしいやうであるけれども、真中には人が入って操つてをるばかりか、頭の方こそ立派だが、後ろの方には尾も何もない、だんだらの條のやうなものが入ってゐる布に過ぎない。そこにも人がかくれてゐて前の者と調子を合はせて操ってゐる、これが獅子舞の真相であります。
ところで、今日の世界の外交術は皆この獅子舞であります。表面は非常に大きな、いはゆる獅子口をあけて、今にも噛みつきさうにして怖ろしいやうであるが、中に入ってみると、人が獅子口をあけて舞うてをるに過ぎないのである。それから大神楽のときに、芸人が鞠を上げたり下ろしたりする、これは上のものは下敷となり、下のものは上になって行く、すなはち立替をすると云ふことを示してあるのであります。また盆の上や傘の背にお銭を転がして一生懸命キリキリ回してゐるが、これは今日の世の中は金融が逼迫して一銭の金にも一生懸命に走り回ってゐる。千円の財産でもって一万円も二万円もの仕事をしてゐる。だから一朝経済界の変調が起ると、ポッツリ運転が止まってしまふと云ふことを表はしたものである。次に頭を地につけて反り身になったりして剣の舞ひをやってゐる。これは戦争をしてゐる意味であります。それからおやまの道中といって獅子舞姿で、おやまの道中の真似する。丁度今日の世の中のやうに男の頭の上に女が上がってゐるやうな工合になってゐる。またこの獅子舞は達磨大師の真似をして見せ、後持が大の字になったり、逆様になったり、上のも大の字、中のも大の字、後のも大の字逆様ぢゃと云って、一生懸命やってをる。一方では大神楽の親父といふのがあって、片方で芸人の真似をして邪魔をしたり、いらぬ口をたたいたりして、頭をポンとたたかれたり突かれたりして客を笑はせる。笑はせるだけならよいが啞や聾耳の真似をして大いに邪魔をする。今日の世の中にもかういふ親父がゐる。××とか何とか云って、若い屈強盛りの者が一生懸命に芸当をやってゐるところへ、口嘴を入れたり、邪魔をしたりする。そして終りにはアババと云って帰ってしまふ。このアババは、言霊から申しますと、総ての終り、大船が沈没をした時や開いた口が閉がらぬやうな困った時、どうにもかうにも出来ぬやうな苦境に陥って了ったといふ時の表示であります。
とにかく、今日の世の中は大神楽を回してをる時であります。神代の岩戸開きの神楽と、今日の世の神楽とはよほど変ってをりますけれども、その精神は同一であります。また神楽の時に囃子が太鼓を打つのは大砲や爆裂弾の響き渡る形容であり、笛を吹くのはラッパを吹き立てる形容であり、銅鉢を左右の手に持ってヂャンヂャン鳴らし立てるのは、世界が両方に分れて互ひに打合ふと云ふことの暗示であります。
「ここに万の神のおこなひは、狭蝿なす皆湧き万の妖悉に起りき」
即ち政治はもちろん教育も経済も内治も外交も滅茶苦茶である。一切万事が真暗がりの世になってゐる。どこにどうしようも見当がつかない、かうなって来ると、各階級の風俗は紊乱し、不良人民が殖え、窃盗強盗が横行し、あらゆる不祥事件が起って来るのであります。そこで神々様が「天の安河原に神集ひに集ひて」御相談なされた結果、岩屋戸を開くについては祭典を行って天神地祇を祭らなくてはならぬと云ふことになり、今日で云ふお神楽をなされたのであります。
伊勢大神宮では、昔から十二組の大神楽と云ふのがありますが、これは岩屋戸開きのことをお示しになってゐるのであります。
前にも申しましたやうに、現代の世態を見ますると、いはゆる世界の大神楽を奏しなくてはならぬ時であります。あのお神楽の時に出て参ります翁獅子は、獅子の面を被って、刀を口にくはへ、手を振り乱し、眼も、鼻の穴も、歯も、金でぬり、本当に恐ろしいやうであるけれども、真中には人が入って操つてをるばかりか、頭の方こそ立派だが、後ろの方には尾も何もない、だんだらの條のやうなものが入ってゐる布に過ぎない。そこにも人がかくれてゐて前の者と調子を合はせて操ってゐる、これが獅子舞の真相であります。
ところで、今日の世界の外交術は皆この獅子舞であります。表面は非常に大きな、いはゆる獅子口をあけて、今にも噛みつきさうにして怖ろしいやうであるが、中に入ってみると、人が獅子口をあけて舞うてをるに過ぎないのである。それから大神楽のときに、芸人が鞠を上げたり下ろしたりする、これは上のものは下敷となり、下のものは上になって行く、すなはち立替をすると云ふことを示してあるのであります。また盆の上や傘の背にお銭を転がして一生懸命キリキリ回してゐるが、これは今日の世の中は金融が逼迫して一銭の金にも一生懸命に走り回ってゐる。千円の財産でもって一万円も二万円もの仕事をしてゐる。だから一朝経済界の変調が起ると、ポッツリ運転が止まってしまふと云ふことを表はしたものである。次に頭を地につけて反り身になったりして剣の舞ひをやってゐる。これは戦争をしてゐる意味であります。それからおやまの道中といって獅子舞姿で、おやまの道中の真似する。丁度今日の世の中のやうに男の頭の上に女が上がってゐるやうな工合になってゐる。またこの獅子舞は達磨大師の真似をして見せ、後持が大の字になったり、逆様になったり、上のも大の字、中のも大の字、後のも大の字逆様ぢゃと云って、一生懸命やってをる。一方では大神楽の親父といふのがあって、片方で芸人の真似をして邪魔をしたり、いらぬ口をたたいたりして、頭をポンとたたかれたり突かれたりして客を笑はせる。笑はせるだけならよいが啞や聾耳の真似をして大いに邪魔をする。今日の世の中にもかういふ親父がゐる。××とか何とか云って、若い屈強盛りの者が一生懸命に芸当をやってゐるところへ、口嘴を入れたり、邪魔をしたりする。そして終りにはアババと云って帰ってしまふ。このアババは、言霊から申しますと、総ての終り、大船が沈没をした時や開いた口が閉がらぬやうな困った時、どうにもかうにも出来ぬやうな苦境に陥って了ったといふ時の表示であります。
とにかく、今日の世の中は大神楽を回してをる時であります。神代の岩戸開きの神楽と、今日の世の神楽とはよほど変ってをりますけれども、その精神は同一であります。また神楽の時に囃子が太鼓を打つのは大砲や爆裂弾の響き渡る形容であり、笛を吹くのはラッパを吹き立てる形容であり、銅鉢を左右の手に持ってヂャンヂャン鳴らし立てるのは、世界が両方に分れて互ひに打合ふと云ふことの暗示であります。
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