文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3社会の改善と国民性よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
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ページ40
目次メモ
OBC B123900c014
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本文
吾らは敬神尊皇愛国の至善とする、皇室を中心と為さない政治は日本の政治ではない。日本は古来徳を以て治むる国である。畏くも、明治天皇は「我ガ皇祖皇宗国ヲ肇ムルコト宏遠ニ徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ」と詔らせ賜うた。すなはち日本国の本能は徳治である、世界万邦の民仰ぎて以て宗国と為し悦服帰順し来たるべき神国である。しかして日本はあくまで日本人の日本でなければならない。護国の精神と世界の平和を望む心とは一致する。吾らの求むる文明は正義を基礎とした文明である。欠陥だらけの悪質の文明は皇国及び皇国民の仇敵である。文明の発祥地が欧米のみに限られたやうに思ふ者があるならば、その人は少なくとも精神上の文明につき研究を怠った人に相違ない。近来いはゆる欧米の先進国といふべき国の態度はどうだ。人道を無視し、人種を差別し、公約を非議して国債の信義を破り、思想の壊裂、道徳の頽廃、そこにいくばくの学ぶべき点があらうか。翻訳的新思想の宣伝、改良運動の煽動は必ずしも悪いとは云はれない。これが為に刺激され、旧来の陋弊を革正することとなれば、はなはだ結構だと云はなければならぬ。
要は、よくこれを咀嚼し、これを洗練して日本化するにある。如何なる危険思想も恐るるに足らない。護国の精神を以てこれを消化すればよい。しからずして例へば、社会主義でござれ、共産主義でござれとと云ったやうに、不規律に、無節制に、非国家的に、外来の思想に溺れてゐては、国家の隆興も民族の福祉も、これを永遠に失はなければならない。
皇国の社会組織、経済組織には、改善すべき沢山のものがあり、時代に適合した施設を行ふのは当然である。しかしてその根本は伝統的に統一された国民性を土台として、どこまでも敬神尊皇愛国を主としなければならぬ。