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文献名１惟神の道
文献名２よみ（新仮名遣い）
文献名３神国と太古の文明よみ（新仮名遣い）
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
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データ凡例
データ最終更新日----
ページ70
目次メモ
OBC B123900c021
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本文
我が国には太初より教なくして教あり、道なくして道あり。しかして道の大本は天地の神明に出つ。天地神明の慶福を無窮に伝ふる所以のものは、必ず皇道の大本に由らざるは無いのである。
曰く、万世一系天壌無窮の国体やよし、天地未剖陰陽未分の際より樹ちし国にして古きは古し。されど、我が国の上世文明はことごとくこれを支那に資るは何ぞや。ああかくの如き言を為すもの、天下滔々として粟の如しである。また曰く、今日の文明はこれを泰西に資る、我が国はこれを以て国利民福を享く、単に国の古きのみを以て世界に誇るを得むやと。実に外尊内卑の世迷ひ言といふべきのみ。
人生に必需なるものは、宮殿家屋より大なるはなく、衣服より急なるはなく、穀食より善きはなく、刀剣より要なるはなく、火工より便なるはなく、しかして我が国は神代の遠きにおいて既にことごとく具備されてあったのである。
しかるに太古の日本人は土穴に住み原野に遊牧せし如く解する連中があるのは怪しからぬ。伊邪那岐命の御世にも八尋殿の巍々乎として天空に聳ゆるありしを知れ。古の日本人は毛物を茹ひ血を飲みしならむといふ馬鹿学者がある。見よ、天照大御神の御世に、狭田長田の千五百秋の豊穣の事蹟ある事を。太古の日本の民、これを裸体なりしといふ馬鹿ものがあるが、神代すでに栲幡千々姫命が綾羅錦繍を織り給ひし事の事蹟あるを知らずして、これを蒙昧なりと云ふか。刀剣戈矛を鍛へて、以て護国の具に供したる我が古代、これを称して無智と云ふか。天之岩戸の大変事に際して天之香具山の鋼鉄を採掘して鏡を製造するなど、総て火工の発明は今日の文明に何ら変る事はないのである。
太古より祭祀の礼を行ひ、以て報本反始の道、明らかに行はれ、改過遷善の行事として大祓の儀式あり、かつ衣食大いに足り、兵器完備し、天地の大道、明かなり。ここにおいてか、皇化を海外に布き給ひ、素盞嗚尊は朝鮮に、少彦名命は常世国（南米）に適き給ひて教化の跡を垂れ、内には万世一系の天嗣を立て、天下経綸の大業を制し、国造、県主、稲置直別等の職掌あり。碁布星羅して以てその根基を固め、しかして宝祚動揺するの憂ひ無からしめ給うた。これ祖宗の内を治め外を馭し、以て国を建て給ひし大体である。
我が国はかくの如くにして万事整頓し、数万歳の太古において既に既に一大文明の隆盛を極めてゐるのである。何ぞ外国の文明を借りて、以て国家に資するの要あらむやである。支那には皇天上帝あり、印度には梵天帝釈天あり、西洋にはエホバの説ありといへども、何れもみな我が古典にその大本を発せざるは無いのである。
しかるに天下の愚者囂々としてその根元を忘れ枝葉に走り、彼らの教法を借り、以て愛国愛人の道を説かむと欲す。その謬れるや実に甚だしといふべきである。支那、印度、欧米の教法なるものは、その君を忘れ、父母を忘れ、国を忘れ、身を忘れ、祖宗の遺訓を忘れてゐるのである。かくの如き教法を以て果たして愛国愛人の道をつくし得るであらうか。
豊太閤の韓を征するに当り、いって曰く「それ日本は神国なり、神は即ち天帝にして、天帝は即ち神なり、秀吉夙夜世を憂ひ聖明を神代に復し、威名を万世に伝へむと欲するなり」と。しかしてその明虜を撻伐するにあたりては、志四百余州をしてことごとく神州の良俗美風に化せしめ、以て神政を億万年に輝かさむとするにあったのである。太閤夙に帝系を以て上帝に出づると為し、しかして帝系の上帝より出づるは、神典の遺訓即ち皇道の大本に依る。太閤の古典を信ずる事かくの如く篤く、帝系の盛大を鳴らし、以て国威を殊方絶域に張らむと為したのである。
今日の学者輩は私智自ら喜び、異邦の教法邪説を以て国家を安んぜむと欲し、かへって神州国体の精華を忘れ、国家の大計を謬つてゐるのである。その見る所の高下大小は実に霄壌の差があるではないか。
ああ神のみ神を知り、聖のみ聖を知る。神智神勇の権化豊太閤の如きの士にあらざれば、神聖の大道を窺知する事が出来ぬのであるか。吾々は天下の愚人が吾々の運動に対する批判の態度に省み、一層この感を深うする次第である。
曰く、万世一系天壌無窮の国体やよし、天地未剖陰陽未分の際より樹ちし国にして古きは古し。されど、我が国の上世文明はことごとくこれを支那に資るは何ぞや。ああかくの如き言を為すもの、天下滔々として粟の如しである。また曰く、今日の文明はこれを泰西に資る、我が国はこれを以て国利民福を享く、単に国の古きのみを以て世界に誇るを得むやと。実に外尊内卑の世迷ひ言といふべきのみ。
人生に必需なるものは、宮殿家屋より大なるはなく、衣服より急なるはなく、穀食より善きはなく、刀剣より要なるはなく、火工より便なるはなく、しかして我が国は神代の遠きにおいて既にことごとく具備されてあったのである。
しかるに太古の日本人は土穴に住み原野に遊牧せし如く解する連中があるのは怪しからぬ。伊邪那岐命の御世にも八尋殿の巍々乎として天空に聳ゆるありしを知れ。古の日本人は毛物を茹ひ血を飲みしならむといふ馬鹿学者がある。見よ、天照大御神の御世に、狭田長田の千五百秋の豊穣の事蹟ある事を。太古の日本の民、これを裸体なりしといふ馬鹿ものがあるが、神代すでに栲幡千々姫命が綾羅錦繍を織り給ひし事の事蹟あるを知らずして、これを蒙昧なりと云ふか。刀剣戈矛を鍛へて、以て護国の具に供したる我が古代、これを称して無智と云ふか。天之岩戸の大変事に際して天之香具山の鋼鉄を採掘して鏡を製造するなど、総て火工の発明は今日の文明に何ら変る事はないのである。
太古より祭祀の礼を行ひ、以て報本反始の道、明らかに行はれ、改過遷善の行事として大祓の儀式あり、かつ衣食大いに足り、兵器完備し、天地の大道、明かなり。ここにおいてか、皇化を海外に布き給ひ、素盞嗚尊は朝鮮に、少彦名命は常世国（南米）に適き給ひて教化の跡を垂れ、内には万世一系の天嗣を立て、天下経綸の大業を制し、国造、県主、稲置直別等の職掌あり。碁布星羅して以てその根基を固め、しかして宝祚動揺するの憂ひ無からしめ給うた。これ祖宗の内を治め外を馭し、以て国を建て給ひし大体である。
我が国はかくの如くにして万事整頓し、数万歳の太古において既に既に一大文明の隆盛を極めてゐるのである。何ぞ外国の文明を借りて、以て国家に資するの要あらむやである。支那には皇天上帝あり、印度には梵天帝釈天あり、西洋にはエホバの説ありといへども、何れもみな我が古典にその大本を発せざるは無いのである。
しかるに天下の愚者囂々としてその根元を忘れ枝葉に走り、彼らの教法を借り、以て愛国愛人の道を説かむと欲す。その謬れるや実に甚だしといふべきである。支那、印度、欧米の教法なるものは、その君を忘れ、父母を忘れ、国を忘れ、身を忘れ、祖宗の遺訓を忘れてゐるのである。かくの如き教法を以て果たして愛国愛人の道をつくし得るであらうか。
豊太閤の韓を征するに当り、いって曰く「それ日本は神国なり、神は即ち天帝にして、天帝は即ち神なり、秀吉夙夜世を憂ひ聖明を神代に復し、威名を万世に伝へむと欲するなり」と。しかしてその明虜を撻伐するにあたりては、志四百余州をしてことごとく神州の良俗美風に化せしめ、以て神政を億万年に輝かさむとするにあったのである。太閤夙に帝系を以て上帝に出づると為し、しかして帝系の上帝より出づるは、神典の遺訓即ち皇道の大本に依る。太閤の古典を信ずる事かくの如く篤く、帝系の盛大を鳴らし、以て国威を殊方絶域に張らむと為したのである。
今日の学者輩は私智自ら喜び、異邦の教法邪説を以て国家を安んぜむと欲し、かへって神州国体の精華を忘れ、国家の大計を謬つてゐるのである。その見る所の高下大小は実に霄壌の差があるではないか。
ああ神のみ神を知り、聖のみ聖を知る。神智神勇の権化豊太閤の如きの士にあらざれば、神聖の大道を窺知する事が出来ぬのであるか。吾々は天下の愚人が吾々の運動に対する批判の態度に省み、一層この感を深うする次第である。
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