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文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3日本と満州国よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考-
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ107 目次メモ
OBC B123900c034
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本文の文字数1014
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本文  満州国は日本にとっては永遠の生命線であり亜細亜にとっては平和と幸福の鑰鍵である。故に日本と満州国とは兄弟姉妹の如く互ひに助け助けられ、どこまでも唇歯輔車の関係を保たねばならぬのである。満州国の平和幸福は日本の平和幸福であり、満州国の擾乱と不幸はまた日本の擾乱と不幸である。近来までは日本の識者間にもあまり満州に関心をもたなかった人が多いやうであるが、一昨年(昭和六年)の九月十八日の柳条溝事件より日満両国民はにはかに眼をさまし、相提携して亜細亜のため、次に世界の平和のために正義の活動をせなくてはならない事に気付いて来たのは、実に日満両国にとって大なる幸ひと云はねばならぬのである。
 国際連盟がいかに横槍をいれようと無謀なる勧告をこころみようと、少しも介意するには及ばぬ。東洋には東洋の確固不抜の精神があり、主張がある故に、あまり関係のない碧眼赤髯の欧米人の容喙を許さないところである。今後においても日満両国はますます相提携を固くし、人類愛の大精神にのっとって、共存共栄の実を挙ぐべきである。
 北に某強国あり、西に某々国あり、到底安閑としてゐる訳にはゆかない。彼ら某々強国は口に人類の平和幸福をとなへながら心中に豺狼の毒牙を磨き、虎視眈々として隙さへあらば自己愛の爪牙に大亜細亜を掻き乱し、あはよくば経済的にも領土的にも平素の欲望を貫徹せむと試みてゐるのであって、吾々東洋に国を保つ国民は枕を高くし平和の夢をむさぼってゐる時代ではないのである。
 日満両国にして相親和し相提携し唇歯輔車の実ますます強固ならば、いかに某々強国といへども東洋に一指だも染め得ないであらう。
 我が国は古来神国と称し、細矛千足国と称へ来たった君子国である。海に勇敢なる艟艨あり、陸に満身忠と勇とで充たされた貔貅あり、いかに列強が大軍を率いて我が国を襲はむとするも、神明の加護と忠勇義烈の日本魂の権化たる軍人の赤誠によって、木葉微塵に粉砕し得るは疑ふの余地なき事である。ただ恐るべきは日満両国の一部の民心に深く潜入しつつある左傾分子の陰謀である。故に吾々は国防の事は忠勇なる陸海軍人に信頼し、銃後の神軍として思想問題及び有事の日の秩序維持に全力を尽し、奉公の誠を捧ぐべき国民としての義務を有するのである。
 吾々が人類愛善会を創設し昭和青年会、坤生会員を養成訓練するも、かかる日のために大は国家に対し、小は個人の擁護愛善に資せむための心遣ひにほかならない。
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