文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3神と皇上の殊恩よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考「神霊界」大正八年四月一日号所収「皇道我観」の抜萃
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ページ112
目次メモ
OBC B123900c036
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本文
我が皇国は神の造りし国、神の治むる国、神の建てたる国なれば、万世一系の皇統を、天津日継と申し奉る事は、天地開闢の太初より、高天原にまします所の、皇祖天照大御神の御子孫にして、天津日の御跡を継ぎ、天下に君臨し給ふといふ尊称なる事は、古典明かにこれを教ヘ給ふなり。「茜刺す天照国の日の宮の聖の御子云々』と続日本紀の歌にも載せられ、我が国体の尊厳無比なるは古往今来国民のあまねく知悉せる所なり。万葉集の長歌にも「天地の初の時ゆ久方の、天の河原に八百万、千万神の神集ひ、集ひ坐まして神分り、分りし時に天照す日霊尊、天をば知しめすと葦原の、瑞穂の国を天地の、依り合ひの極み知しめす、神の命と天雲の、八重掻き別けて神下し坐し奉りし』など詠むも、皇祖大神の高天原を知召し、御皇孫二々岐命のこの地上の国土へ降臨し給ひたる神示を云へる神歌にして、君を君として立て、いはゆる天立君主、立憲制の御国土なるが故に、古の摂家、清家の家々もみな天上より陪従し来りて、つかヘ奉りたる神人の裔孫支流にして、天地開闢の初めより、君臣の大義名分なるもの自然に定まりて、幾度世を代ふるとも毫も動揺すること無く、天津日継の高御座は、万世一系にして擾れ給ふこと無き、誠に至善至美至真の御国体なれば、この神国に生を托するものは神と皇上との殊恩片時も忘却すベからず、実に神聖無比の天国浄土たるなり。
しかのみならず、その皇子に源平等の姓を賜ひて、皇族の御方々といへども一度臣下の列に成らせ給ひたる時は、たとへ皇子、親王、諸王といへども再度皇位を継がせ給ヘる事実なき、霊威不可犯の尊位に在しまして、国民は実に有難く忝なき次第と云ふべし。
我が歴代の天皇は、上は天津神の御心を心と為し給ひ、下は臣民の心を以て政治の大本と為し給ふが故に、畏くも明治天皇は「罪あらば我を咎めよ天津神、民は我が身の云々」と仰せられ、また「我が臣民億兆の中に一人にてもその所に安んぜざる者あらば、朕の罪なり」と仰せられし御聖旨を伺ひ奉るにおいては、我が皇上の臣民たるもの一人として感泣せざる者あらむや。尊く実に忝なく、御仁慈のほどは山よりも高く海よりも深く、あたかも慈母の赤子におけるが如しといふべし。