文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3国体を闡明せよよみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
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ページ160
目次メモ
OBC B123900c052
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今やわが国は文字通り非常時でありまして、外においては満州国立直しの大業があります。これはなかなか簡単には行きませぬ。明治の維新でも十年の西南戦役まではゴタゴタしてゐたのであります。満州国はまだ生まれたばかりの言はば赤ん坊であります。これから国境のことや、内政のこと、それから教育経済のことなどを整備して行かねばなりませぬ。現在まだ中央政権が確立したと言ふだけの事であります。今後におきましても、満州国の事は善かれ悪しかれみな日本が共同責任を負はねばならぬやうなことになって来るのであります。北満東支鉄道の問題でも、北支の状態でも、まだ決して安心の出来ない有様であります。むしろこれからが大事になって来るのでありますから、日本としましては大いに自重警戒しなければなりませぬ。
また国際連盟脱退後、南洋諸島委任統治問題が残されて居ります。これまた国防上日本海軍にとっては非常に大事なところでありますから、期せずして日米間の将来について暗い影を横たへて居ります。いたづらに推測は出来ませぬが、あるひは日露問題よりも日米問題の方が早められないかとも思はれるのであります。
また内においては近来国民思想の傾向ますます悪化しまして、わが国体と全く相容れざるところの共産主義等が非常に巧妙なる宣伝方法によって社会のあらゆる階級に浸潤しつつあります。これは容易ならざる事実であります。この超非常時に直面しましていやしくも愛国の志ある者はさらにさらに個人的にも団体的にも訓練修養を積むと共に、わが国体の尊厳無比、神聖不可犯なる所以を闡明高調しなければなりませぬ。