文献名1惟神の道
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3勇往邁進あるのみよみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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備考出典不明
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ページ269
目次メモ
OBC B123900c083
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本文
昭和十年は宇内に神威のみちみつ年である。故に天祖国祖の御意志即ち皇道に反した総てのものはことごとく地下に葬らるべき運命を持って居るのである。予が今ここで本年度の世界の出来事をそのまま話したなら、世人はきっとびっくりするであらう、それほどに世はさし迫って居り、一切の世相に大変動ある事は免れぬ。皇国民たるものこの際この時大和魂に目醒めて腹帯をしっかり締め、この大変動、世界的危機に善処しなければならぬ、一分の油断も許されぬ。
また本年は亥の歳である、皇道一点張りで猪突的の勢ひを以て前身すべき歳である。それよりほかに大難局を打開する道はないのである。今や世界は一様に過去における個人主義、自由主義、物質主義等を精算して、ここに人類本来の面目に立ち帰らむとして悩んでゐるのである。
この時に当り全世界を指導すべき重大責務を惟神に具有するものは吾ら日本人をおいて他にないことは予の数十年来述べ来たったところであるが、最近やうやくその自覚が我が同胞間に叫ばれて来た。しかし未だ国家の重要地位にある人々の中にこの覚醒が乏しく、相変らず外尊的追随主義に堕してゐる趣きあるは、まことに遺憾至極である。
予は深くこれを憂慮するの余り、身命を挺して我が皇国のこの非常時を打開し、天津日の大神の御神勅通りに日本の光を全世界に輝かせねばならぬと固く決心し、昨年(昭和九年)七月東京において昭和神聖会を結成し、引続き全国に地方本部及び支部を設け、未曾有のこの難局を打開すべく邁進してゐるのである。爾来わづか半ヶ年に満たぬ現在において賛同者すでに三百数十万を突破し、更に非常な勢ひを以て進展しつつあるのである。地方によっては未だ大本事件の真相を知らない官吏や紳士があって、何れも当時の新聞紙のデマ記事に誑惑されてゐるのである。はなはだしきは地方長官までがこの神聖なる皇道愛国運動を誤解し、統管が出口だから賛成しないと云ふものがある。また出口が統管なるが故に必ず国家の力になると云って心から賛同する人士がある。世の中は種々様々であるが、潮の如きこの賛同者を見ればいかに予の主張が時代に適合したるかを窺知する事が出来るではないか。
吾々は古今未曾有のこの大危機に直面して、個々の感情や情実に囚はるる事なく恊心戮力以て皇祖皇宗の神霊に応へ奉らねばならぬと固く信ずるものである。予は今後いかなる艱難障害に遭遇しようとも、勇往邁進して必ず所期の目的達成を期するものである。