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文献名１惟神の道
文献名２よみ（新仮名遣い）
文献名３霊国日本よみ（新仮名遣い）
著者出口王仁三郎
概要
備考出典不明
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
ページ358
目次メモ
OBC B123900c106
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本文
大日本とか大宇宙とかいふ時に用ひられる「大」の字は、単に大きいとか広いとかいふ意味のみを表はしてゐるものではないのである。実は「大」といふ字は人間の活動的な姿を形に表現したものであって、大日本とか大宇宙とかいふ時の「大」は、空間的には至大無外にして至小無内、時間的には無始無終であるといふ意味だけでなく、むしろその中に人間の如く意志を持ち、人間と同様に生成発育するものであるといふ意味が含まれてゐるのである。
また本当の「大」なるものは、ただに在るがままの漫然たるものでなくして、不断に生長進展して行く生命的のものであらねばならぬといふくらゐのことは、少し物の道理が判る者には解し得るところである。
たとへば我が国は面積から云つても人口から云つても、決して大国ではないのに拘はらず、何故吾々はこれを大日本と呼ぶのか。吾々は決して現下の日本に満足してゐるものでもなければ、また世界の地理に認識を欠いてゐるものでもない。然るに何故吾々がこれを敢へて大日本と唱へるのであるか。それは吾々日本人が祖国を見るのに、単に面積や人口の如き物質的方面からその価値を判断せずして、あだかも一大神人を仰ぐと同様に、強大なる意志を有し崇高なる理想に活き、しかも不撓不屈、如何なる試練にも打ち勝って行く聖なる祖国の姿に対して自ら一種の誇りを覚え、その感激の心が自然と「大日本」の言葉となって現はれて来たものなのである。
人間個人にも理想がなければならぬと同様に、国家にもまた高邁なる大理想がなくてはならない。我が大日本国は万邦無比の大理想に生きる国である。宇内皇化の大理想を基として国が肇められ、その大理想の旗下に光輝ある三千年の国史が織りなされ、また今や時至りて、その大理想の彼岸に大飛躍をなさむとしてゐるのが現下の姿なのである。
「大」といふ字は人の活動的な姿を示したものであると云つたが「人」といふ言葉は「霊止」であって神霊の止まり給ふ所といふ意味であると共に、人は神の姿に似せて造られたものなのである。また「日本」といふのも「霊の下」であって、神霊の降下し給ふ聖地を「日本の国」と云はれてゐるのである。かかる意味において、大日本国は天祖天照大神の御姿そのものであるが故に、吾々は祖神に向ふと同様の敬虔な心を以て我が国土を論じ、また国体を説かなければならないものである。
最近の我が経済的発展を見て「飛躍日本」の言葉が喧伝されるやうになった。また芸術家は我が国の事を「美の国日本」と唱へてゐるが、余はことごとくの日本人が「霊国日本」の大自覚に真に覚醒しなくてはこの非常時を突破して皇国の大使命を達成することは出来ないと思ってゐる。
然るに我が国にこの大精神に悖戻する国体論が興り政治思想が宣伝されて今日に至ったが、今こそこれら一切の根底を芟除して大日本の本来の姿に還るべき日となったのである。それで最近国体の明徴が叫ばれ政教の刷新が唱へられて来たのはともかくもまことに喜ばしいことであるが、余は更に進んで今日の唯物的自然科学に対して一大覚醒を促すものである。今日の学問ではこの世界を死物として取扱ふ傾向がある。宇宙に起る諸々の現象、国家に発生する種々なる事象に対して、そこに生命的な大意志が働いてゐることを忘却してゐる科学は、今に必ず行き詰りに逢着して、この世界を収拾すべからざる混乱に誘導するものなることを余は強く主張するものである。
ともかく、白色人種の立てた文明は万物を無生命的に分解するものであって、これに対する我が大日本精神は一木一草の中にも神性を認め、敬虔な心を以て諸物に対する生命主義の道なのである。余は今一段と人の智慧証覚が向上したならば、この大日本精神に最高の真理があったことを世界が悟るやうになるものと思ってゐる。
また本当の「大」なるものは、ただに在るがままの漫然たるものでなくして、不断に生長進展して行く生命的のものであらねばならぬといふくらゐのことは、少し物の道理が判る者には解し得るところである。
たとへば我が国は面積から云つても人口から云つても、決して大国ではないのに拘はらず、何故吾々はこれを大日本と呼ぶのか。吾々は決して現下の日本に満足してゐるものでもなければ、また世界の地理に認識を欠いてゐるものでもない。然るに何故吾々がこれを敢へて大日本と唱へるのであるか。それは吾々日本人が祖国を見るのに、単に面積や人口の如き物質的方面からその価値を判断せずして、あだかも一大神人を仰ぐと同様に、強大なる意志を有し崇高なる理想に活き、しかも不撓不屈、如何なる試練にも打ち勝って行く聖なる祖国の姿に対して自ら一種の誇りを覚え、その感激の心が自然と「大日本」の言葉となって現はれて来たものなのである。
人間個人にも理想がなければならぬと同様に、国家にもまた高邁なる大理想がなくてはならない。我が大日本国は万邦無比の大理想に生きる国である。宇内皇化の大理想を基として国が肇められ、その大理想の旗下に光輝ある三千年の国史が織りなされ、また今や時至りて、その大理想の彼岸に大飛躍をなさむとしてゐるのが現下の姿なのである。
「大」といふ字は人の活動的な姿を示したものであると云つたが「人」といふ言葉は「霊止」であって神霊の止まり給ふ所といふ意味であると共に、人は神の姿に似せて造られたものなのである。また「日本」といふのも「霊の下」であって、神霊の降下し給ふ聖地を「日本の国」と云はれてゐるのである。かかる意味において、大日本国は天祖天照大神の御姿そのものであるが故に、吾々は祖神に向ふと同様の敬虔な心を以て我が国土を論じ、また国体を説かなければならないものである。
最近の我が経済的発展を見て「飛躍日本」の言葉が喧伝されるやうになった。また芸術家は我が国の事を「美の国日本」と唱へてゐるが、余はことごとくの日本人が「霊国日本」の大自覚に真に覚醒しなくてはこの非常時を突破して皇国の大使命を達成することは出来ないと思ってゐる。
然るに我が国にこの大精神に悖戻する国体論が興り政治思想が宣伝されて今日に至ったが、今こそこれら一切の根底を芟除して大日本の本来の姿に還るべき日となったのである。それで最近国体の明徴が叫ばれ政教の刷新が唱へられて来たのはともかくもまことに喜ばしいことであるが、余は更に進んで今日の唯物的自然科学に対して一大覚醒を促すものである。今日の学問ではこの世界を死物として取扱ふ傾向がある。宇宙に起る諸々の現象、国家に発生する種々なる事象に対して、そこに生命的な大意志が働いてゐることを忘却してゐる科学は、今に必ず行き詰りに逢着して、この世界を収拾すべからざる混乱に誘導するものなることを余は強く主張するものである。
ともかく、白色人種の立てた文明は万物を無生命的に分解するものであって、これに対する我が大日本精神は一木一草の中にも神性を認め、敬虔な心を以て諸物に対する生命主義の道なのである。余は今一段と人の智慧証覚が向上したならば、この大日本精神に最高の真理があったことを世界が悟るやうになるものと思ってゐる。
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