文献名1百千鳥
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3生家よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2024-10-31 18:51:00
ページ75
目次メモ
OBC B129900c17
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本文
わが家に帰りてみれば由松はものをも言はずふくれ面せり
一人の親を残してうろうろとうろつくやつは犬猫といふ
松ちアんを頼んで来るから待つておれとどもりちらして弟出でゆく
わが母は綾部において世話すると言へども弟きかず首ふる
しばしありて治郎松息せき入り来りお前は犬かと強くののしる
金まうけどれだけ出来たかと治郎松がわが袂をばひねくりてをり
治郎松は袂を握りからつけつと言ひつつあごをしやくりて笑ふ
一時も早く帰れよ貧乏人を食ひつぶされると二人が追ひ出す
産土の宮
追ひ出されこれ幸と産土の小幡の宮に前途を祈る
産土の宮に祝詞を宣りをればあとより来る治郎松由松
おい兄貴飯を食てゆけ一と夜さを泊つて行けと変つたこと言ふ
つつかれた巣には小鳥も帰らぬと言ひつつ穴太を急ぎ立ち出づ
初夏の風そよそよと黄ばみたる麦の畠をわたる夕暮
亀岡の城址
亀岡の城址にのぼり古の栄華のあとをつくづく偲べり
櫟生の林に夕風たちさわぎみ空の月は冴え渡りけり
夜に入りて宿しなければ古世町の伯母の館に入りてとまれり
わが伯母は朝夕稲荷を信じつつ床に狐の焼物祀れり
月毎に京都の稲荷さげ来り御託宣きけば有難いと語る