文献名1歌集・日記
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3言華よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2025-10-18 22:22:22
ページ上巻 157
目次メモ
OBC B145400c26
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本文
身はたとへ賎の伏屋に住むとても心は高く天国に置かん
剣太刀はむかふ仇を言向けて天国に救はん神に在る身は
世の人の心つぶさに悟りけり昔に変る失敗の朝
大道はよし遠くとも進みゆけたゆたふ事なくあやまる事無し
思う事一つかなへて又一つ思ふは神の心なりけり
たへしのぶ心の駒はいつしかに桜につなぐも花を散らさず
老の坂千里の波路をうち渡り初めてさとる神居ます国
相持ちに月日をかせぐ夫婦こそ地上に天国の家庭を作る
時を積み日を産み月を汲み乍ら年を重ねて人となれかし
百花の上に秀でし白菊は霜の剣に幾度かあふ
人の為す事の善し悪しさばきつつ吾身を知らぬあきめくらかな
心なきつるべは井底に沈むとも亦昇るとも苦しみを知らず
よしやよしあしまを蟹の横さらふためしありとも吾は習はじ
留守の家の軒に匂へる花とても心とどめず見逃して行け
ままならぬ浮世なりせば朝な朝な炊く飯にさヘヘだてありけり
日に月に栄え果てなき世の中を捨てて深山に入るはまが人
作り見ん心しあれば一年に三度の米のとりいれもする
山の家の軒の小草の露さへも積れば海となる世なりけり
村肝の心の楯の堅ければ仇のほこさへ貫く術なし
村肝の吾心さへ頼まれぬ世ぞと悟りて神にまかせよ
一代の守本尊飯と汁等と曲津がけちな事云う
食ふのみの外に心のなき人は禽獣虫魚と変らざりけり
一代の守本尊尋ぬれば心を照らす誠なりけり
笠を着て此世に暮す馬鹿者は天津神国を知らぬ餓鬼なり
上を見て下見て次にまん中を見定めてゆけ人はこの世に
足る事を尻からげして行く奴は敵に追はるる落武者なりけり
足る事をしりからげして行く人は福徳ならであきらめとくなり
人のものほしがる奴は吾宝すでに落せしあき盲目なり
吾といふ心を天地に拡大し神の御国の為に働け
世の中に悪人とては無きものぞ月日も雲に包まるる世は
悪人も誠を持ちて交れば天生自然の美人なりけり
悪人と思へば親しく交りてことむけ合せ誠心に
家の媽よしあしくとも真心をもちてのぞめば良妻となる
負けて居りや吾身安心等という外国魂は話にならず
司にはさばかれずとも罪あらば心の鬼はすぐさばくなり
一すぢや二すぢ縄で行かぬ奴三すぢの糸で娘食ふ鬼
限りある盗人よりも肝腎の吾魂を盗まれなゆめ
どんぐりが丈を比べつつ野天狗の鼻の餌食となるぞいまはし
吾心真澄の鏡に写し見れば天津みくにの天女なりけり
金銀の綱にしばられ世の中に身動きならぬ恥晒すなり
人の為世の為尽すいさをしは現界霊界共に花咲く
世の中に憂き目を見るは村肝の心の眼ふさがる故なり
上りたる時に心を用ひずばくびを釣瓶の水底に沈まん
恥知らぬ人に恥かくためしなし人と獣のあひに住む身は
蟹がゆく横さの文字も皇神のよこ機を織る御代となりけり
朝夕に神業に暇なき身さへふみ読むひまはある世なりけり
とうとうとおつる滝津瀬上りゆく鯉の勢天を呑むなり
皇神の一人の御子を人といふ外は残らず人間と知れ
へつらはず苦しまずして富む人は神の恵の満つればなりけり
心さへ正しかりせば貧しさも富めるにますと敗けをしみ云ふ
(於東海別院 昭和四・一〇・五)