文献名1歌集・日記
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3言華よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2025-10-18 22:22:22
ページ上巻 262
目次メモ
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本文
芸術と並行なせる大本の教はウーピー尖端の道
大本の教まもらす木の花姫の神の命はエロの尖端
芦別の山にこの世をしのびましし大本神の出でます神の世
艮に押しこめられて三千年の永き経綸につくせし神はも
喜界ケ島にかくれたまひし姫神は綾の聖地に現れましにけり
彦姫の二柱神時を得てめぐり合ひましぬ綾の聖地に
稚姫君神も聖地に天降りまして三柱そろひ道宣りたまふ
稚姫の神の精霊宿りましし教御祖は天国にのぼれり
坤神の御言をかしこみて綾の聖地に吾のぼりたり
教御祖の神業たすけて二十年綾の聖地に神仕へせし
玉の緒の生命幾度かねらはれて道ひろめたり神の護りに
吾が御親明治の二十五年より二十七年道説きたまへり
地の上に清き神国を築かむと教祖をたすけて仕へ来し吾
あらがねの地のことごと久方の天津御神の道伝へゆく
古の聖の教はさびくちて新進気鋭の大本ひろごる
人心未開の時代にひらきたる道は文明の御代に適せず
冬の日の綿入衣は三伏の夏の暑さにふさはざるべし
鋭心の大和心をふりおこし醜の砦に進む大本
地の上のあらむ限りを開きゆく神の大道のひろらなるかな
千重の波へだつる国に宣伝の旅ゆく人の神心かも
月と日の輝くかぎり地の上に吾が永久の道つたはらむ
教御祖宣らせ給ひし地の上の乱るる状のゆゆしきろかも
悪思想油のきぬにしむ如く衣の裾よりひろがりにけり
天地の神のたまひしメッセーヂ仕とぐるまでは吾たわむべき
宗教は阿片なりてふマルクスの言葉に耳をかたむけてみし
宗教の生命うせて伽藍堂餓鬼坊主のみうごめいている
宗教を商売の如く心得て猜疑嫉妬に日の暮るる坊主
天国はあるやなしやとたづぬれば今の坊主に答へは出来ず
釈迦の血を啜るも坊主その法を破るも坊主の世間心よ
宗教は国民各自の胸に生き早くも寺と坊主を見捨つる
博愛と慈善鍋とを看板に慈善のかげに生きてゐる虫
けちくさき慈善鍋など道端に恥をさらせる喇叭吹きかな
哀れつぽい声をしぼりて教会の牧師が雲の空を指さす
小学校生徒に絵などあたへつつ命脈つなげる日曜学校
学校を経営したる宗教は自縄自縛の結果になやめる
宗教は理屈にあらず情なりと云ふ真諦を知らぬ馬鹿もの
反宗教運動今や起れども対抗できぬ偽坊主かな
反宗教起り来るも当然と吾は静にほほゑみ見て居り
腐りたる既成宗教を正さんと神の開きし大本の教
宗教の光り全く地に落ちて伽藍の中にうごめく亡者よ
生命あるうちに天地の神々の徳をたたへよ身魂を研けよ
曲神の伊猛り狂ふ今の世も神としあれば心安けし
人間は死後の生活しらざれば富みて生くるも淋しかるらむ
天国にゆくべきみたまもちながら曲の教に地獄に落さる
現実の愛を示して信徒を集むる道にひそめる偽善
永久の神の御国に世の人を救ふは誠の愛善の道
限りある宝を持ちて限りなき人救ふことの難き世の中
苦しめる人救はむと寄付金をつのりて又も人を苦しむ
慈善てふ美名を楯に世の人の汗とあぶらを喰ふ餓鬼かな
月も日も隈なく照れる世の中に何苦しみて曲事をなさむ
不景気の風吹く世にも赤誠の通へる神苑はひろまりてゆく
政治家になれよと勧むる人ありぬ真誠無比の政治家を知らずに
真誠の政治家一人なき御世は淋しかりけり大和神国
党本位権力本位の政治家はあれど国家の政治家ぞなき
久方の天津御神の降りまして世をしろしめす時ぞ待たるる
建国の大精神をわきまへし政治家出づるを待つぞ久しき
窮すれば通ずるならひ国のためおもふ聖雄今に出でなむ
大本は現在既成宗教の如き小さきものには非ず
士農工商の道つたへ行く大本は曇りたる世の光りなりけり
更正の年を迎へし吾なれば勇み進まむ安民の道
(昭和六・五・一 於春陽亭)
○
鶴山の林ひらきて機織場たちし今年の春は賑はし
神仏売りて生きたる徒食者の頭に宗教打倒の鉄槌
既成宗教科学の斧に頭よりわらるる時のせまり来にけり
黴生えし既成宗教打破せずも自然にほろぶる時とはなれり
実力のなき宗教は一日も早くほろびよ天下のために
吾が道も年処をふれば堕落せん今より常磐の基礎固めおかむ
宗教や政治を活かす過渡時代風の流れにさわぐ小人等
大衆の否定の嵐爆発の烽火を浴びて蘇へる宗教
人造的既成宗教はやうやくに否定の斧に砕かれんとぞする
何もかも暴露の烽火の洗礼を浴びて息せん既成宗教
何もかも一切万事改まると宣らせ給ひし御祖かしこし
石の上古き昔にたてられし既成宗教の断末魔かな
戒律の坩堝に入れんと自由なる人の心を縛る宗教
既成宗教世人ことごと信なはばこの神国は滅びゆかなん
阿片よりひとしほはげしき毒薬は人の心を迷はす宗教
真正の宗教なるものは国人の心に芽生えて寺院にはあらず
宗教家は真の宗教にみはなされ魂のなき餓鬼とはなれり
宗教を知らざるものは宗教家よ経済知らぬは経済学者よ
経済の根本革正なさざれば地上の国は滅びゆくべし
個人主義の世とはなりけり国思ふ人絶無なる減俸反対
日に月に物価下落の世の中にふさはしきものは減俸問題
一定の収入のなき労働者の生活おもへばやすき減俸
愛国心年をかさねて薄れゆく国の行末しのばるるかな
むなしかる頭並べて高山の尾根に蕃神神議りすも
神議りはかり給ひし神々のへこたれたまひぬ減俸問題
月給鳥つばさ揃へてたちあがる羽音に驚く平家の公達
火事泥がここを先途と戦へり国のすみずみ声かるるまで
初夏の風そよろに吹けど雲ふかき深山の尾根に騒ぐ九官鳥
手も足ももがれし蟹の如くなる深山天狗のみぢめなるかな
鳳凰の翼ひろげて天を打つ時ぞ待たるる乱れたる世に
高山の杉生の森に暗星のうごなはる世は常闇なりけり
群星の光を圧して世を照らす真如の月ののぼる日待たるる
月も日もみ空に清く照る御代をなど曲神のたち騒ぐらむ
中空に雲は包めど風吹けど月の光は変らざりけり
天津日の光を包む中空の雲吹き払へ伊吹戸主の神
山も野も緑に冴ゆる初夏の日をいたけり狂ふ谷間の黒雲
高山のいほりかき分け短山の尾上てらして月はのぼれり
ありとあることごと人に秀でたる人の世にたつ時ぞ待たるる
ひしひしと尊さ胸に迫り来も月照る夜半の月の宮居は
小夜更けて月の宮居の大前にをろがみをれば月山を出づ
伊都能売の聖観音の御面は慈悲そのものの姿なりけり
万年の礎かたき花明山に国を鎮めの教の花咲く
争ひの日々にはげしくなりてゆく修羅の世界も今しばしなる
いすくはし神の大路を踏みしめてやがてのぼらむ高天の原へ
古の神のたてたる真柱はただ惟神なる御教なりけり
浮雲のさまにも似たる人の世はただ神のみぞ力なりけり
外国の悪しき教をまる呑みしかつぎまはれるあわて者かな
煎豆に花咲きしごと世の人のゑらぎ楽しむ神の御代かな
久方の空の奥までいてらせる月の光りの偉大なるかな
不老不死神の恵みにいだかれてゐながら貴の神苑に遊ぶ
天国は全く地上にたちにけりいざたづね来よ綾の聖地を
綾錦縦と緯との機を織る珍の高天は神の御苑
和知川の流れの涸るる日ありとも神の恵みの露はかわかず
石の上古き神代のみおしへをいと新らしく諭す大本
花匂ふ月の花明山神苑は地上における霊の御国
朝晴れの庭の小草におく露のしめり素足にふむ心地よさ
あらがねの地の力を目のあたり野に山に見る初夏なりにけり
五月雨の雲の奥にも天津日の神は地上を照らしたまへり
はしきやし初夏の朝の山川に吾とけ入りてしのぶ神国
(昭和六・五・二七 於明光殿)