文献名1歌集・日記
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3言華よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2025-10-18 22:22:22
ページ上巻 299
目次メモ
OBC B145400c48
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本文
天国を地上に移す大本の道さまたぐる曲は亡びん
ありとある地上の物は悉く火水土より出でざるは無し
上下を揃へて錦の機を織る七夕姫の天降る鶴山
千年の礎固き鶴山に建つ石碑は万代照さむ
経緯の十字の宮をつきかため月日を斎きまつる鶴山
久方の雲井に高く翼打つ鳳凰の舞ふ綾の鶴山
乱れゆく世を導きて神の世に輝き渡らん月日の教は
世の中は巡り巡りて千早振る神代のさまによみがへらんとす
大空の高きもしかず伊勢の海の深きもおよばぬ神の恵みは
現し世の国人ことごと言向けて人類愛を布かんとぞ思ふ
極東の王仁にはあらず地の上の世界人として生れしを思ふ
古の聖の教は沢あれどいづれもラムネの玉落ちなりけり
死神死仏神霊の脱けた宗教を墨守してゐる餓鬼の群かな
無くてよし有りて世界の邪魔物は死神死仏を祀る宗教
霊ぬけの既成宗教ほうむりて南無阿弥陀仏の墓標たてばや
蛍火の光さへ無き宗教の坊主の禿頭のみが光れる
大寺の蛸が蛸食ひ尼法師は甘鯛を好む末世相なり
極楽だ地獄だ涅槃だ成仏と寝言のみいふ坊主のあはれさ
神の名を鰹節にして飯を食ふ神道十三派宗教もあるなり
現代に活動力の一もなき厄介者は既成宗教
宗教の名を聞くさへも馬鹿らしくわれなりにけり坊主の様に
死んでゐる釈迦やキリスト引出して有難がつてる迷信宗教
ライオンも死んで了へば虫けらに食はるる世ぞと知らぬ我利宗
何程に呼べど叫べど答へなき釈迦キリストに何か出来るか
生きてゐる蛙は雨を呼んでゐるに化けてさへ出ぬ釈迦にキリスト
敷島の道伝へゆく現代の歌人の心は蟻の如小さき
神経質な胆の小さき現代の歌人の声は蚯蚓のささやき
心力を傾けて詠みし現代の歌人の歌の線の細きも
つぎつぎに古ぼけてゆく現代の歌人の歌の黴の生えたる
どぶ池に住む蛙より下手な歌うたふは現代の歌人なりけり
われも亦現代歌人の一人よ大方の歌人おこつて呉れるな
俳句のみまた短歌のみが文芸の中心ならぬを知らぬ現代
文芸の中心をゆく明光は俳句冠句に短歌等つくる
いささかの事にも怒る現代の歌人の心をあさましと思ふ
野天狗や木つ葉天狗が集まりて歌の林に言さやぐなり
千人や二千人ばかりの社友持ちて歌の天狗が威張りちらすも
あららぎの梢に巣ぐふ野天狗の鼻の高きは見物なりけり
痩杉の浦葉にとまるかまきりの鎌ふりかざすさまのおかしも
米搗ばつた演壇に立ちて蓄音機の真似をしてゐる選挙の秋なり
九官鳥や米搗ばつたが真葛原の蛙に化ける秋とはなりぬ
墓標議員着炭議員ほことん議員の幕下とならんと飛び廻る蛙
雨降ればがやがやと鳴き風吹けば日比谷ケ原を飛び去る蛙
解散の風をびくびく日比谷野の蛙の声の糸より細き
人間の屑の集る日比谷野にがやがや叫ぶ糞蛙かな
自分から頼み廻りて代議士になるやうな奴ろくなものなし
神様の国に生れて神様を知らぬは日比谷の蛙なりけり
人間のサツクをつけた狐等が日比谷の蛙となりて鳴くなり
四ツ足の世ははや過ぎて野天狗や蛙の威張る世とはなりけり
馬鹿が数万の金を撒散らし蛙にならんと騒ぐあはれさ
国民の染料どころか剥げやすき塗料にもならぬ蛙なりけり
白米を食ひて黄色き糞をたれ赤い血を出す訳知らぬ学者よ
洋人の涎の粕を切売りし飯を食つてる現代の学者よ
宗教家もまた政治家も歌人も尻の小さきやくざ者のみ
政治宗教天地文学哲学もまだ未完成の店ざらしなり
人生の大目的は衣食住と迷信してゐる獣のサツクよ
一輪の花さへ天地の神々の力しなくば薫らざるべし
一枚の木の葉も造り得ざる身が神を知らずに威張つてゐるなり
思ふ侭になるべきこの世に生き乍ら失敗のみする神知らぬ奴
亡骸を墓場に送る事のみを生業とするきたなき坊主よ
霊界の見えぬ坊主が如何にして極楽浄土に霊救ふべき
満洲における日支の戦ひを遥かに聞きつつ天地に祈りぬ
国と国のいくさはすれど地の上の人は残らず同胞なるも
戦ひのわざはひ変じて幸ひとなるべく祈りぬ平和のために
金銀為本この政策は擾乱の基とさきにわれは宣りけり
地の上の大強国と聞えたる英国金貸本位を廃す
お土からあがりしものを大切にせよとの謎を知る人はなし
お土からあがりしものを大切にせざればこの世は治る事なし
みろくの世なるに先だち世の中の金ひきあぐるとの神勅畏し
われ先に宣りし言の葉悉く日を追ひあらはる世とはなりけり
日の本は神のつくりし神の国神守らずば治らざるべし
日の本の国の栄は地の上のすべての国の栄となるべし
はらからは海の外にて苦しめるを知らず顔なる選挙の競争
精巧な軍器はもてどたましひのなき支那軍は弱かりにけり
地の上の平和のために日の本はあとへはひくなみろくの御代まで
教祖神の筆と口とにあらはれし教の光る世とはなりけり
(昭和六・九・二三 於高天閣)