【新着情報】ユーチューブに「AIが教える霊界物語」アップ！
文献名１歌集・日記
文献名２よみ（新仮名遣い）
文献名３言華よみ（新仮名遣い）
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日2025-10-18 22:22:22
ページ下巻 42
目次メモ
OBC B145400c54
本文のヒット件数全 0 件
本文の文字数4924
その他の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい
霊界物語ネット
本文
全世界の既成宗教ことごとく改革すべき時は迫りぬ
不合理なる教理ことごと否定して現代むきの立教の要あり
既成宗教肯定したる改革はしばしを糊塗する力さへなし
現代の文明人はことごとく既成宗教を肯定せざらむ
改革の名刀振ひ否定の斧既成宗教の頭上に加へむ
反宗教運動起るも無理ならじ有害無益の既成教団に
殿堂の輪郭美観をたもてども精神のなき既成宗教
生活をはなれて政治宗教のあらざる理由を知らぬ現代
大寺の坊主は飽食暖衣して愚者の懐中搾取してをり
禁欲を標榜したる宗教の寺院の僧侶も酒呑み妻もつ
酒を呑み妻帯するは不可ならず活動なきが僧侶の瑕なり
宗教の改革説は幾度もあらはれたれど要領を得ず
根本的改革せざれば現代の宗教死滅の他なかるべし
在来の惰力によりて命脈を保てる既成宗教さびしき
わが国の神道仏教ことごとく時代遅れの寝息ものなる
不徹底なる教理をいまにふりまはし得意然たる宗教家の愚劣さ
人心を収攬すべき宗教が今は大衆にかへりみられず
極楽と地獄をつくり人心をおびやかしたる宗教の末路
無始無終神の御霊の分派たる人は必ず不老不死なり
身体は人間そのものの容器なり容器はをりをり破るることあり
霊に偏し体に偏せる論説は決して正しき教理にあらず
霊力体一致せざれば真実の世を救ふべき教にあらず
数千年以前の教理を現代にひろめむとする宗教家の迂闊
冬衣真夏の人にすすむるは既成宗教の矛盾なりけり
現代の文明人種を指導する宗教ならずば栄えざるなり
二千年の星霜を経たる宗教の害毒世界を混乱せしめし
人心を脅迫しつつ命脈を保ちし法の滅びは来れり
到るところ宗教の殿堂ありながらその福音に浴する者なし
凡俗よりきたなき心もつものは既成宗教の僧侶なりけり
棚蜘蛛が巣をかけて虫を待つごとく亡者の葬式待つ坊主かな
四ツ手網水に下して魚あさる漁夫に似たるも今の坊主は
地の上に天国浄土を築かむとわれ朝夕に大道を説く
梅かをるこの初春を知らぬがにお玉杓子が選挙に狂ふ
国民の輿望にかなひし政策をなしたる政治家いままでになし
大政党の看板うてど実際の政治は一寸先も見えざる
金解禁又再禁と政治家が民の安危を度外するなり
立派なる主義綱領を並べたてわれ等をあざむく現代政治家
政治宗教教育芸術腐敗して世はますますに乱れゆくなり
満蒙の政策一歩あやまらばわが日の本の前途危し
われはただ黙黙として満蒙の政治の結果みるばかりなる
政権に無関心なるわれながら人心をさむることは忘れず
満蒙に愛善の旗ひるがへし民の安危をわれ守るなり
正義人道地をはらひたる現代は正しき者の圧迫されつつ
四面楚歌の中にわれ泰然として愛善の道をひらきし
一石の籾種播くを半石にへらして緊縮政策といふ
苗代にまかず河原に籾種をまきて積極政策といふ
人間の屑が蛙となり変り日比谷ケ原にガアガア啼きたつ
政治家の応援演説馬鹿らしくわれ高殿に昼寝の夢みる
衆議院候補の中はおとなしく当選のあかつき変る人格
蓄音機米つきばつたの遠近を迷ひまはれる選挙の春なり
憲政か将権勢かは知らねども鞍馬天狗をみる心地すも
○
帝展の陳列作品眺めつつ芸術界の無気力おもふ
入選の展画を見ればことごとく画面にうかぶ情実の文字
代議士も博士も帝展入選も残らず金のお化なりけり
絶世の学者も黄白なき時は到底博士になれぬ御代なり
経済の真諦知らぬ政治家の上にたつ世は禍ひなるかな
真人と偽人を知らぬ政治家が何時も偽人の甘言にのる
東西南北天と地よりせめらてわれ大本を開き来にけり
どこまでも正義の光りを輝かし常暗の世をてらさむとおもふ
○
小人は人の小事を指摘して大事の如く狂ふものなり
小人はわが心魂をかへりみず人のことのみ目につくものなり
井底よりみ空を仰ぐ如くなる小人の目に真理はうつらず
俗人の目にみえざるは聖雄の言行心の動きなりけり
同気相求むるといふ諺の如く曲津に曲津あつまる
大神の名を看板に強欲な人の心をあざむく曲神
曲神にあざむかれつつ損をするは貪欲心の報いなりけり
愛善の道より他に野心なきわれ満蒙をしづかにみてをり
欲の皮はげてほろぶる時来ればわれは天下の為に起つべし
名誉餓饑我利我利亡者政治餓饑の末をみてやる愛善のわれ
内外の人の心を愛善のまことの光りに照したきもの
愛善のまことに燃ゆるわれにしてひややかにみる満蒙の新政
満蒙の新政をする子供等の御手際しばらく拝見せむと思ふ
心境の変化なき世をどこまでも初心を貫け宣伝使たち
大本を宣伝するは神のため御国のため世の人のため
大本の教理を既成宗教と盲学者が比較している
不徹底な迷信くさき教理とは天地霄壌の差ある大本
かく言へば我田引水大法螺と盲学者はあざけるならむ
世の中のあらゆる学者の質問に応じてひるまぬ大本の道
千早振る古き神代のことがらをいや新しく説けるわが道
単純より複雑となり単純にかへりはじめて真理さとらむ
愛善の光り宇内に輝きて地上天国の礎かたまる
満蒙の天地にわれは野望なし地上の人類愛善に救はむ
愛善のまことの道を知る人はわれに来りてともに働け
荒蕪地は涯しも知らにいや広し一時も早くまことの種播け
種まけば必ず花さく地の上と思ひて開けわが宣伝使
ゆくとして可ならざるなき神業はまことの神の守ればなりけり
○
世の人に踏みにじられて堪えしのび忍びてわれは道を開けり
親族家族友垣までもわが業をさまたげしたる昔をおもふ
神業に三十余年仕へつつなお寸暇なきわれなりにけり
二十年教御祖と相並びわれ大本の道を説きたる
堪へ忍び堪へ忍びつつ御教を信徒とともにわれ開きたり
小心なる信徒たちに囲まれて三十年を悩み来にけり
古の道を開きし宗祖にもまさりて百の悩みにあひぬ
幾度かわが生命をねらはれて安く大道に仕へ来しかな
愛善のまことの力に敵すべきものはあらじとしみじみ思へり
力限りわれに背きし信徒もいまはまことの御子となりけり
大いなる望みはあれど些細なる世の事柄に心はなさず
幾度か危き橋を渡りつれど安く来にけり神の守りに
わが影のほかに頼まむものなしと幾たび歎きしこともありけり
わがかげも曇りたる日は従はず淋しきままに神に頼りぬ
鶴山の高殿に雪を眺めつつ昔の綾部を思ひ出でけり
教祖神よさし給ひし鶴山はいま大本の聖場となる
こはたれし宮居のあとの神声碑三千世界に呼びかけてをり
○
無気力な正直者に曲津神うつりてあらぬ事のみをいふ
救世の光りは東方よりといふ教をたてに曲津おたけぶ
貪欲の信者は曲津の醜事にあざむかれつつ微笑むおかしさ
吾こそは三千世界の救ひ主と欲にとぼけた信者をあざむく
口とがり目はつり上り相好は遂に狐の正体あらはす
日出づる国の御民にあるまじき言辞を弄する曲津の容器
千早振る神の造りし神の国は神の御裔のしろしめす国
天照神の御裔は日の本を千代万代に治めます君
大君を敬まひまつり神斎く御業は御民の務めなりけり
上谷にすぐひし曲神時を得ず八木にうつりて偽りごとせし
小北山八木の曲神大阪に走りて深の魂による
吾こそは厳の霊の再来よ大みろくよとよた云ふ曲神
聖師より特別契約ありといひてまつかな嘘をこねる曲神
不徹底な信者に対し曲神は絶対服従を強要するなり
狸でも病ぐらゐは直すなり神との区別をあやまるなゆめ
いや果ての救世主こそ吾なりと瑞霊いひしと信者をあざむく
瑞霊があなたは何をしてもよいといはれたなどと信者をあざむく
一厘の経綸はすなはち吾なりと人三化七信者をあざむく
自分等の鎮魂力は絶対だ医者も薬もいらぬとほざけり
穏かな人の相好変りたり曲につかれし去年の春より
きみなくば鹿島香取に詣らぬと瑞霊言つたと信者にほら吹く
人のことさばくはいやな吾なれど世人の為に暴露するなり
宣伝使も嘘を平気で語るやうになればその身の破滅とこそ知れ
今の中に改めざれば止むを得ず吾神界の帳をきるべし
信徒は知らず信ずと云ひ乍ら泥に落つれば泥の身となる
江戸つ子は五月の鯉の吹き流し空しき腹にあきれはてたり
落着のない東京の人人は狐狸をこよなく信ずる
天然社明道会と次次にあざむかれつつ世に恥をかく
川崎の不動や穴守稲荷など軽薄者の心に叶へり
○
綾部町の屋根に白白積む雪をてらして清しき鶴山の月
月の夜を高台にたちて眺め入る綾部の戸戸の雪はすがしも
天国もかくやと思ふばかりなり雪の綾部を照す月かげ
鶴山の雪の神苑に照る月をわれ高殿にあかなく見てをり
総選挙に一日をあますこの春を雪に埋もる奥丹波かな
何一ついふこと知らぬ候補者が激戦場裡に駒を走らす
当落の峠にたてる候補者のけふこの頃の心をあはれむ
人心なきまで狂ふ候補者の駒のあがきのしのばるるかな
当選の栄を勝ち得た暁は陣笠つけて端後兵となる
名誉心の餓饑にかられて候補者がとらぬ狸の皮算用する
劫を経し狐狸がいどみあふ選挙の春に深雪降るなり
人間の屑が蛙にならむとて雪つまる野をかけめぐるなり
かけまはる米つきばつたも当選のあしたとなればそりかへるなり
横柄面さげて蛙はそりかへるポンチ絵に似し姿をかしき
田吾作も選挙の日までは拝まれてあとは忽ち蛙切りなり
田吾作の家にも総理大臣の手紙舞ひこむ選挙の春かな
蓄音機米つきばつたの化者が選挙の春をかけめぐるなり
一票は米一俵に値すと鼻うごめかす杢平田吾作
杢平も二月廿日の朝までは大臣の前に顎しやくるなり
威張るだけ威張つておけよ田吾作よもう一日で二月廿日だ
二月廿日すぐれば杢平もとの木阿弥と肥かつぎして脂しぼらる
総選挙なければ総理大臣の手紙は田吾作の家には降らず
田吾作も立憲政治の有がたさ総理大臣の手紙を手にする
一度もたづねしことなき田紳の膝をりに来る選挙の春なり
大本の信者になるとて候補者がしらばくれ来る選挙の春かな
代議士といふ怪物の心境は晴曇常なき秋に似たるも
一流の紳士なりせば醜悪な代議士などは望まざるなり
国民は政党政治にあきはてぬ展開すべき世を待ちにつつ
熊公のあとに虎公があらはれて木によぢ登り又落つるなり
百舌雲雀四十雀にも似たるかな口で誤魔化す多弁の政治家
国民の義務を重んじ棄権せずわれも一票投じたりけり
我利蛙日比谷ケ原に集りてなきたつ声のさわかしきかな
泥池のおたま杓子も手足はえ蛙となりて日比谷野に騒ぐ
墓標議員着炭議員つぎつぎに集る日比谷の蛙合戦
落選をすればところにをられぬと泣く候補者の蛙顔なる
落選のあしたの顔は小山田のなきそこねたる蛙に似たるも
親族や知己朋友をかけまはり膝をり頼む候補者あはれ
当選をした代議士よ腹たてず御国のために働いてくれ
何事も多数政治の現代は蛙も一つの力となるなり
百舌鳥が白木黒木の枝により囀りまはる選挙の春かな
満洲の野に苦しめる兵士を知らず顔なる選挙の競争
百年の国家の基礎をうちわすれうちに争ふ総選挙かな
玉の緒の命をしまず国のため働く兵士の労苦をおもふ
○
国のため世界のために愛善の道を朝夕吾は宣るなり
代議士になれよとすすむる人ありぬ吾は人間蛙とならず
政権の欲にからるる我利亡者の狂へる現時は禍なるかな
一銭のほどこしもせぬ候補者が湯水と金まく選挙の春なり
家倉を傾け当選したあとで解散風にをののく蛙
当選をせずば国にはをられぬと田舎の村村叫びまはるも
村のため上様のため国のため吉き一票をたまへとまはる
あしだまり生れ故郷にこしらへて均しくめぐる村村町町
落選をすれば忽ちつばらぬと矢武心にかけまはるなり
当選をすれば忽ちそりかへる代議士さんのをさだまりなり
日比谷野の蛙の行列向う水島のはしばしひこひこまはる
第三区代議士候補めいめいに大惨苦をばなめて働く
あわてもの人の選挙を頭痛にやみかけまはるかな百舌の如くに
この頃は握手の請求せずとても握手求むる数多の候補者
昨日まで政友今日は民政と応援演説する五十雀
代議士になる金あれば満洲の吾窮民を救はむとおもふ
何もかもしち八おいて苦面して渋面つくる落選候補者
政治ごろのくひものとなる候補者の家内忽ち火の雨の降る
火の雨を家に降らして勝ち得たる代議士どもはろくなことせず
家倉を傾けてなりし代議士の知事にもなれぬはかなさ惨めさ
政党の提灯もちて陣笠の役をつとむる田舎の代議士
釣鐘の重さに等しき金つかひ代議士政党の提灯持ちする
政党の提灯もちをするために釣鐘の如き大金をつかふ
国民の選良様をこきおろしすまぬ私をゆるし給はれ
国民の千両役者を蛙などと向ふみずなる吾言をゆるされ
（昭和七・二・九 於穹天閣）
不合理なる教理ことごと否定して現代むきの立教の要あり
既成宗教肯定したる改革はしばしを糊塗する力さへなし
現代の文明人はことごとく既成宗教を肯定せざらむ
改革の名刀振ひ否定の斧既成宗教の頭上に加へむ
反宗教運動起るも無理ならじ有害無益の既成教団に
殿堂の輪郭美観をたもてども精神のなき既成宗教
生活をはなれて政治宗教のあらざる理由を知らぬ現代
大寺の坊主は飽食暖衣して愚者の懐中搾取してをり
禁欲を標榜したる宗教の寺院の僧侶も酒呑み妻もつ
酒を呑み妻帯するは不可ならず活動なきが僧侶の瑕なり
宗教の改革説は幾度もあらはれたれど要領を得ず
根本的改革せざれば現代の宗教死滅の他なかるべし
在来の惰力によりて命脈を保てる既成宗教さびしき
わが国の神道仏教ことごとく時代遅れの寝息ものなる
不徹底なる教理をいまにふりまはし得意然たる宗教家の愚劣さ
人心を収攬すべき宗教が今は大衆にかへりみられず
極楽と地獄をつくり人心をおびやかしたる宗教の末路
無始無終神の御霊の分派たる人は必ず不老不死なり
身体は人間そのものの容器なり容器はをりをり破るることあり
霊に偏し体に偏せる論説は決して正しき教理にあらず
霊力体一致せざれば真実の世を救ふべき教にあらず
数千年以前の教理を現代にひろめむとする宗教家の迂闊
冬衣真夏の人にすすむるは既成宗教の矛盾なりけり
現代の文明人種を指導する宗教ならずば栄えざるなり
二千年の星霜を経たる宗教の害毒世界を混乱せしめし
人心を脅迫しつつ命脈を保ちし法の滅びは来れり
到るところ宗教の殿堂ありながらその福音に浴する者なし
凡俗よりきたなき心もつものは既成宗教の僧侶なりけり
棚蜘蛛が巣をかけて虫を待つごとく亡者の葬式待つ坊主かな
四ツ手網水に下して魚あさる漁夫に似たるも今の坊主は
地の上に天国浄土を築かむとわれ朝夕に大道を説く
梅かをるこの初春を知らぬがにお玉杓子が選挙に狂ふ
国民の輿望にかなひし政策をなしたる政治家いままでになし
大政党の看板うてど実際の政治は一寸先も見えざる
金解禁又再禁と政治家が民の安危を度外するなり
立派なる主義綱領を並べたてわれ等をあざむく現代政治家
政治宗教教育芸術腐敗して世はますますに乱れゆくなり
満蒙の政策一歩あやまらばわが日の本の前途危し
われはただ黙黙として満蒙の政治の結果みるばかりなる
政権に無関心なるわれながら人心をさむることは忘れず
満蒙に愛善の旗ひるがへし民の安危をわれ守るなり
正義人道地をはらひたる現代は正しき者の圧迫されつつ
四面楚歌の中にわれ泰然として愛善の道をひらきし
一石の籾種播くを半石にへらして緊縮政策といふ
苗代にまかず河原に籾種をまきて積極政策といふ
人間の屑が蛙となり変り日比谷ケ原にガアガア啼きたつ
政治家の応援演説馬鹿らしくわれ高殿に昼寝の夢みる
衆議院候補の中はおとなしく当選のあかつき変る人格
蓄音機米つきばつたの遠近を迷ひまはれる選挙の春なり
憲政か将権勢かは知らねども鞍馬天狗をみる心地すも
○
帝展の陳列作品眺めつつ芸術界の無気力おもふ
入選の展画を見ればことごとく画面にうかぶ情実の文字
代議士も博士も帝展入選も残らず金のお化なりけり
絶世の学者も黄白なき時は到底博士になれぬ御代なり
経済の真諦知らぬ政治家の上にたつ世は禍ひなるかな
真人と偽人を知らぬ政治家が何時も偽人の甘言にのる
東西南北天と地よりせめらてわれ大本を開き来にけり
どこまでも正義の光りを輝かし常暗の世をてらさむとおもふ
○
小人は人の小事を指摘して大事の如く狂ふものなり
小人はわが心魂をかへりみず人のことのみ目につくものなり
井底よりみ空を仰ぐ如くなる小人の目に真理はうつらず
俗人の目にみえざるは聖雄の言行心の動きなりけり
同気相求むるといふ諺の如く曲津に曲津あつまる
大神の名を看板に強欲な人の心をあざむく曲神
曲神にあざむかれつつ損をするは貪欲心の報いなりけり
愛善の道より他に野心なきわれ満蒙をしづかにみてをり
欲の皮はげてほろぶる時来ればわれは天下の為に起つべし
名誉餓饑我利我利亡者政治餓饑の末をみてやる愛善のわれ
内外の人の心を愛善のまことの光りに照したきもの
愛善のまことに燃ゆるわれにしてひややかにみる満蒙の新政
満蒙の新政をする子供等の御手際しばらく拝見せむと思ふ
心境の変化なき世をどこまでも初心を貫け宣伝使たち
大本を宣伝するは神のため御国のため世の人のため
大本の教理を既成宗教と盲学者が比較している
不徹底な迷信くさき教理とは天地霄壌の差ある大本
かく言へば我田引水大法螺と盲学者はあざけるならむ
世の中のあらゆる学者の質問に応じてひるまぬ大本の道
千早振る古き神代のことがらをいや新しく説けるわが道
単純より複雑となり単純にかへりはじめて真理さとらむ
愛善の光り宇内に輝きて地上天国の礎かたまる
満蒙の天地にわれは野望なし地上の人類愛善に救はむ
愛善のまことの道を知る人はわれに来りてともに働け
荒蕪地は涯しも知らにいや広し一時も早くまことの種播け
種まけば必ず花さく地の上と思ひて開けわが宣伝使
ゆくとして可ならざるなき神業はまことの神の守ればなりけり
○
世の人に踏みにじられて堪えしのび忍びてわれは道を開けり
親族家族友垣までもわが業をさまたげしたる昔をおもふ
神業に三十余年仕へつつなお寸暇なきわれなりにけり
二十年教御祖と相並びわれ大本の道を説きたる
堪へ忍び堪へ忍びつつ御教を信徒とともにわれ開きたり
小心なる信徒たちに囲まれて三十年を悩み来にけり
古の道を開きし宗祖にもまさりて百の悩みにあひぬ
幾度かわが生命をねらはれて安く大道に仕へ来しかな
愛善のまことの力に敵すべきものはあらじとしみじみ思へり
力限りわれに背きし信徒もいまはまことの御子となりけり
大いなる望みはあれど些細なる世の事柄に心はなさず
幾度か危き橋を渡りつれど安く来にけり神の守りに
わが影のほかに頼まむものなしと幾たび歎きしこともありけり
わがかげも曇りたる日は従はず淋しきままに神に頼りぬ
鶴山の高殿に雪を眺めつつ昔の綾部を思ひ出でけり
教祖神よさし給ひし鶴山はいま大本の聖場となる
こはたれし宮居のあとの神声碑三千世界に呼びかけてをり
○
無気力な正直者に曲津神うつりてあらぬ事のみをいふ
救世の光りは東方よりといふ教をたてに曲津おたけぶ
貪欲の信者は曲津の醜事にあざむかれつつ微笑むおかしさ
吾こそは三千世界の救ひ主と欲にとぼけた信者をあざむく
口とがり目はつり上り相好は遂に狐の正体あらはす
日出づる国の御民にあるまじき言辞を弄する曲津の容器
千早振る神の造りし神の国は神の御裔のしろしめす国
天照神の御裔は日の本を千代万代に治めます君
大君を敬まひまつり神斎く御業は御民の務めなりけり
上谷にすぐひし曲神時を得ず八木にうつりて偽りごとせし
小北山八木の曲神大阪に走りて深の魂による
吾こそは厳の霊の再来よ大みろくよとよた云ふ曲神
聖師より特別契約ありといひてまつかな嘘をこねる曲神
不徹底な信者に対し曲神は絶対服従を強要するなり
狸でも病ぐらゐは直すなり神との区別をあやまるなゆめ
いや果ての救世主こそ吾なりと瑞霊いひしと信者をあざむく
瑞霊があなたは何をしてもよいといはれたなどと信者をあざむく
一厘の経綸はすなはち吾なりと人三化七信者をあざむく
自分等の鎮魂力は絶対だ医者も薬もいらぬとほざけり
穏かな人の相好変りたり曲につかれし去年の春より
きみなくば鹿島香取に詣らぬと瑞霊言つたと信者にほら吹く
人のことさばくはいやな吾なれど世人の為に暴露するなり
宣伝使も嘘を平気で語るやうになればその身の破滅とこそ知れ
今の中に改めざれば止むを得ず吾神界の帳をきるべし
信徒は知らず信ずと云ひ乍ら泥に落つれば泥の身となる
江戸つ子は五月の鯉の吹き流し空しき腹にあきれはてたり
落着のない東京の人人は狐狸をこよなく信ずる
天然社明道会と次次にあざむかれつつ世に恥をかく
川崎の不動や穴守稲荷など軽薄者の心に叶へり
○
綾部町の屋根に白白積む雪をてらして清しき鶴山の月
月の夜を高台にたちて眺め入る綾部の戸戸の雪はすがしも
天国もかくやと思ふばかりなり雪の綾部を照す月かげ
鶴山の雪の神苑に照る月をわれ高殿にあかなく見てをり
総選挙に一日をあますこの春を雪に埋もる奥丹波かな
何一ついふこと知らぬ候補者が激戦場裡に駒を走らす
当落の峠にたてる候補者のけふこの頃の心をあはれむ
人心なきまで狂ふ候補者の駒のあがきのしのばるるかな
当選の栄を勝ち得た暁は陣笠つけて端後兵となる
名誉心の餓饑にかられて候補者がとらぬ狸の皮算用する
劫を経し狐狸がいどみあふ選挙の春に深雪降るなり
人間の屑が蛙にならむとて雪つまる野をかけめぐるなり
かけまはる米つきばつたも当選のあしたとなればそりかへるなり
横柄面さげて蛙はそりかへるポンチ絵に似し姿をかしき
田吾作も選挙の日までは拝まれてあとは忽ち蛙切りなり
田吾作の家にも総理大臣の手紙舞ひこむ選挙の春かな
蓄音機米つきばつたの化者が選挙の春をかけめぐるなり
一票は米一俵に値すと鼻うごめかす杢平田吾作
杢平も二月廿日の朝までは大臣の前に顎しやくるなり
威張るだけ威張つておけよ田吾作よもう一日で二月廿日だ
二月廿日すぐれば杢平もとの木阿弥と肥かつぎして脂しぼらる
総選挙なければ総理大臣の手紙は田吾作の家には降らず
田吾作も立憲政治の有がたさ総理大臣の手紙を手にする
一度もたづねしことなき田紳の膝をりに来る選挙の春なり
大本の信者になるとて候補者がしらばくれ来る選挙の春かな
代議士といふ怪物の心境は晴曇常なき秋に似たるも
一流の紳士なりせば醜悪な代議士などは望まざるなり
国民は政党政治にあきはてぬ展開すべき世を待ちにつつ
熊公のあとに虎公があらはれて木によぢ登り又落つるなり
百舌雲雀四十雀にも似たるかな口で誤魔化す多弁の政治家
国民の義務を重んじ棄権せずわれも一票投じたりけり
我利蛙日比谷ケ原に集りてなきたつ声のさわかしきかな
泥池のおたま杓子も手足はえ蛙となりて日比谷野に騒ぐ
墓標議員着炭議員つぎつぎに集る日比谷の蛙合戦
落選をすればところにをられぬと泣く候補者の蛙顔なる
落選のあしたの顔は小山田のなきそこねたる蛙に似たるも
親族や知己朋友をかけまはり膝をり頼む候補者あはれ
当選をした代議士よ腹たてず御国のために働いてくれ
何事も多数政治の現代は蛙も一つの力となるなり
百舌鳥が白木黒木の枝により囀りまはる選挙の春かな
満洲の野に苦しめる兵士を知らず顔なる選挙の競争
百年の国家の基礎をうちわすれうちに争ふ総選挙かな
玉の緒の命をしまず国のため働く兵士の労苦をおもふ
○
国のため世界のために愛善の道を朝夕吾は宣るなり
代議士になれよとすすむる人ありぬ吾は人間蛙とならず
政権の欲にからるる我利亡者の狂へる現時は禍なるかな
一銭のほどこしもせぬ候補者が湯水と金まく選挙の春なり
家倉を傾け当選したあとで解散風にをののく蛙
当選をせずば国にはをられぬと田舎の村村叫びまはるも
村のため上様のため国のため吉き一票をたまへとまはる
あしだまり生れ故郷にこしらへて均しくめぐる村村町町
落選をすれば忽ちつばらぬと矢武心にかけまはるなり
当選をすれば忽ちそりかへる代議士さんのをさだまりなり
日比谷野の蛙の行列向う水島のはしばしひこひこまはる
第三区代議士候補めいめいに大惨苦をばなめて働く
あわてもの人の選挙を頭痛にやみかけまはるかな百舌の如くに
この頃は握手の請求せずとても握手求むる数多の候補者
昨日まで政友今日は民政と応援演説する五十雀
代議士になる金あれば満洲の吾窮民を救はむとおもふ
何もかもしち八おいて苦面して渋面つくる落選候補者
政治ごろのくひものとなる候補者の家内忽ち火の雨の降る
火の雨を家に降らして勝ち得たる代議士どもはろくなことせず
家倉を傾けてなりし代議士の知事にもなれぬはかなさ惨めさ
政党の提灯もちて陣笠の役をつとむる田舎の代議士
釣鐘の重さに等しき金つかひ代議士政党の提灯持ちする
政党の提灯もちをするために釣鐘の如き大金をつかふ
国民の選良様をこきおろしすまぬ私をゆるし給はれ
国民の千両役者を蛙などと向ふみずなる吾言をゆるされ
（昭和七・二・九 於穹天閣）
霊界物語ネットで読む
霊界物語ネット
(C) 2016-2025 Onido