文献名1歌集・日記
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3言華よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2025-10-18 22:22:22
ページ下巻 279
目次メモ
OBC B145400c72
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本文
吾かつて単身蒙古に進みしも日支の前途を思へばなりけり
満蒙と支那の将来熟慮してみ国のために蒙古に入りたり
満蒙にわが進みしを当局は国賊視してさまたげにけり
先見の明ある吾を知らずして国賊あつかひなせる当局
一日の先の見えざる政治家がみ国の大事をよそに見るなり
わがために政府力を添へしならば満洲事変はおこらざりしを
わが企図を認識なせる政府なれば日本の国のためになりしを
日の本の生命線をよそにして政権欲に争ひし政府よ
八千万同胞のため世界人のために蒙古に吾は入りたり
満洲と支那に注意を払いつつ赤化思想の掃討をはかれ
政治宗教教育経済ことごとくゆきつまりたるみ代ぞさみしき
東の空に魍魎のむらがりて火の玉となり荒れ狂はんとすも
常世ゆく闇に包まる都路は白昼にさへ火の玉の飛ぶ
いまはしき世とはなりけり東の空に黒雲立ち迷ひつつ
日の本は東亜の天地は云ふもさら世界にたつの大使命あり
み戦は世界にすぐれて強けれどいつも弱きは外交なりけり
神国のそんげんを知らぬ青二才外交官となるはあやふき
いやさきに我国体の尊厳を釈得せし後外交にかかれ
細矛千足の国の言霊を知らざる外国身魂のみなる
外国は優勝劣敗けだものの皮をかぶれるずるき外交
満蒙に吾進出をなせし時さまたげたるは日本外交官
わが国の前途に横たふ大難を夢にも知らぬ外交官あはれ
内閣の更迭いつ迄なすとても神を知らずば治まる時なし
政治外交ゆきつまりたる我国は神にあらずば治まらざるべし
経済は極度に乱れ国民の思想の安定なき世はさびしき
あちこちに白色テロは横行しわが国民の胆を冷せり
右傾左傾白色テロと神知らぬ獣のサツクがさわぐ闇の世
神国は一日先のわからざる人の智慧にて治まらぬ国
神国の大精神を釈得して政治にあたれ世のつかさたち
うつかりと外出さへも出来ぬ迄に危くなりぬ都大路は
火の玉のいつとび出すかわからざる東の空は常闇なるも
来るべき世のわざはひを前知して開祖は世界に叫び給ひぬ
われも亦三十三年長き日を警告したりわが国民に
自己愛に魂のくもりし国民は神のみのりをあざ笑ひたり
眼なきわが日の本の上下の民はまことの吾をせめたり
草深き谷間にわれは身をひそめみ国の為に憎まれて来し
国民の眼さまさん時は来ぬ世界の罪の山と積りて
久方の天の八重雲かき分けて天降りますらむ伊都能売の神
常闇の世に迷ひつつみ光の神知らぬ人をわりなく思ふ
何事を待つとはなしにくれてゆく人の心になき国家なり
とりとめて大なるあやまち無き身にも神の御目には如何あるらん
世をいとふ心もたねど吾は今人波よけて魂をねるなり
もの事に細かく心くばりつつ大なる神のみ業に仕へむ
嬉しさや神のみ国に生れ来て神の大道を朝夕歩む
千早振る神のみ国に生れ乍ら蕃神斎く人をかなしむ
この朝のわかれはつらしさり乍ら神と共なる旅はうれしも
わざはひの多きつれなき世にたちて楽しみ深きは神のみ子なり
人の身の春に会ひたる若ざかりをつとめはげみて善の種まけ
神にある今日のわが身は若き日のおもひつきせぬ悩みのたまもの
憂き事のしげき世なれど惟神神にある身は安けからまし
進展主義のわが大本は惟神悩みにあふもひく人のなし
あれば憂くなければつらし人の世は神のまにまに進むこそよし
現身の世に生くる身は憂しつらし生命の神にたよるのみなる
世をなげくばかりが国の為ならずあらむ限りの力尽くさむ
大方の人はフアツシヨやヒツトラに心狂ひていまはしき世や
心なきわが国民のおろかさよただ大方になびき伏しつつ
家の風おだいに吹きてうからやからみ国の春にゑらぎ遊びつ
身をおこす時来たれかしと朝夕に学びの業にいそしめ若き日
人の世の憂きはならひとあきらめてまことの神を知らぬ曲津霊
人の住む世は如何ばかり憂しとても開けばひらく道ありにけり
人の身はならはしにより善となり悪にも変るあやしき存在
肝向ふ心にかなふ業ならば如何なる大事もとげざるはなし
現身の人の生命は夢の如しわれいたづらに過ごすべきかは
とみこうみする間にわが世ふけにけり六十年を夢と過ぎつつ
日に月に神の大道に栄えゆくわが世下らぬ心地するかも
かずならぬ身にしあれども惟神神の光にもれぬ嬉しさ
しづたまき数にもあらぬ身ながらにわれは嬉しも神の道ゆく
この先は如何はすべき常世ゆくやみの帳の深からぬ世を
世の中はよごとまがごと行き交ひて神のみ国はつくらるるなり
大方の世は楽しきをともすれば闇の浮世と人の云ふなり
久方の神の恵は足曳の山の奥だに花匂ふなり
事もなき世なればわれはただひとりみ山の奥にはてなむものを
君が代に生れ出でたる幸ひを朝な夕なに神に感謝す
これの世にいさをたてんと思ふにも尊きものは誠なりけり
世の為めになるべく生れ来しわれと思へば月にはぢらひのわく
国のため世のためつくす真心は神もうべなひたまふなるべし
大国のみためにつくす真心の光は幾代の闇を照らさむ
畏くも君がみためになるならば賤ケ生命をいかで惜しまむ
世の為に心をしぼる朝夕をみそなはすらん天地の神は
村肝の心しをるる人の身を照らして生かすあななひの教
世の為に心くだくる朝夕を守らせ玉へ生命の神たち
今日の日も神のたまひし生命の一部とおもへばなほざりにせず
たゆたはば事ならざらん惟神いや進みゆけ朝な夕なを
朝夕を心強くも思ふかな生きの生命の神知りそめて
世の人の心なぐさにもまれつつわれは荊の道わけてこし
わびぬればまた許さるることやあらむと愛のみ神のみ前にひれ伏す
願はくば雲の上まで響けかし山時鳥ならぬ吾が声
君を思ふわが赤誠を白雲のそらごとにみる国人あはれ
ゆたかなる代にかへさんともろもろのあざけり悩みをあびて道とく
畏しやわが大君は賤の身もおほみたからと宣らしたまへり
ありはてむ生命と思へど世のために力の限りつくしたきかも
のがれ得ぬわざはひさへも惟神すくひ玉はん命の神は
千早振る神に仕ふる吾故に世をのがるべき一日だもなき
思ひ出の夢くりかへしくりかへしつつがなき身を神に感謝す
いとひやすき人の世ながら男子われみ国のために生き働かむ
わが心知るも知らぬもおしなべてあこがれきたる時は近めり
身のはてを思ふが故に人はただ神の道こそ力なりけり
かくばかり尊き道と知らずしてあざけりし身をはづかしみ思ふ
安らけく経がたく思ふ世の海を安きに渡すノアの方舟
やがて今おもひ知らるる時あらむ神をしらざる世人の大方は
小波の志賀の浦曲に打ち寄する波にくだくる月のわれかも
古を思ひうかべて今の身の神に仕ふる幸を嬉しむ
故郷の山の尾上の一つ松の老いたる梢に昔を思ふ
千早振る神代ながらの心もてわれはみ前に仕へんと思ふ
石の上古事記を今の世に生かす真人のなきは淋しも
小夜更けて古事記をひもとけば心は遠く神代をかける
天地の神に仕ふる身の昔思へば弱きわれなりにけり
大いなる神の功に生きながら遠き昔のわれをおもへり
千早振る神代の昔へかへすべく元津み神は教とき玉へり
その上の華やかなりしを思ひ出でて今になげかんブルジヨアあはれ
今の身の朝夕をたのしみつふりにし世をば遠くしのべり
再びはかへりこぬ世と知りながらありし昔を恋ふしみ思ふ
悔やめどもかへらぬ昔となりにけりわが若き日の心のゆるみを
天地のあらん限りは日のみ子のときはかきはにしろしめす国
限りなき広き天地に生れ来て何を嘆かん神の子われは
久方の天津日の神のみ裔なるみ子しろしめす国は神国
地の上のあらん限りは日のみ子のしろしめすべき神国なりけり
みまかりし人おもひつつ久方の空の青きにわが魂すはるる
天の原青きみ空の奥にます生命の神を仰ぐ朝夕
久方のみ空に雲はふさげども月日のかげにかかはりはなし
限りなき高きみ空を仰ぎつつ造化の神のいさをを思ふ
千早振る神代のままの天地に生れて永遠の生命を思ふ
濁れるは地となり軽くすめるもののぼりて天となりにけらしな
はじめなく終りも知らぬ天地の永遠の生命の中にわれ生く
天づたふ月の光のさやけさに露おく庭をさ夜ふけにけり
あかりたつみ空静かに雨はれて月は下界をのぞきたまへり
久方の空ゆく雲をみつつわが魂の行衛をおもひつつゐる
天国と云へども雲の上ならずこの地の上の魂の住む国
天津み空雲たちこめて地の上に雨降らんとす風吹かんとす
天ざかるひなにそだちし身乍らも朝夕拝む天津日のかげ
久方の天の八重雲かきわけてわが皇孫は天降りましけむ
天地の限りも知らぬ広き世に住みて小さき事は思はじ
天ケ下四方の国々曲神の猛り狂へば神よいでませ
天の原渡らふ月の下かげに露のいのちの尊さおもふ
久方の高天原とのらせつつ神あれましぬ綾の聖地に