文献名1歌集・日記
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3言華よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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データ最終更新日2025-10-18 22:22:22
ページ下巻 362
目次メモ
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本文
餓鬼畜生修羅の巷となりにけり海外思想のいやはびこりて
名誉欲地位欲財産欲の外に何物もなき資本階級
国民のなやみをよそに資本家は自己愛のみをあさりをるなり
苦しみし事なき今の資本家はひとの膏をなめてたかぶる
今の世の紳士紳商なるものは妾宅をたててゐばりゐるなり
妾宅を持たねば紳士紳商にあらずとなせる闇の世なるよ
細民の生活難を知らずして湯水の如く金を放るなり
昼夜を働き通して生活のなやみに襲はる細民あはれ
一円の金にもつまりて大切な命を捨つるあはれなるかな
生活に苦しむ人のなきやうとわれは皇道経済を唱ふ
資本家は皇道経済を嫉視してわが皇道の妨害をなす
自己愛の欲にかられし資本家は皇道経済耳にとまらず
資本家の世界と思ひたかぶりて貧しき民を蔑視するなり
吾民の生活難を救はむと皇道経済実施を叫ぶも
皇国の総ての改革せむとすれば皇道経済をほどこすべきなり
我国は皇道政治の実行によりて栄ゆる神国なりけり
四十年皇道経済説ききたり未だ実現の無き世は淋しも
国の内遠く近くを経めぐりて皇道宣揚のために獅子吼せり
皇道政治実現したる暁は忽ち地上は天国来らむ
国民の風上に立つ阿呆等がくにの乱れを早め居るなり
必要なる国家事業も知らぬ顔金を遣らねば動かぬ代議士
上官の命令さへも尻にきかす厄介至極のサラリ一マンかな
鬚の塵払ふばかりに日も足らぬ自己愛欲のサラリ一マンかな
金持たぬ正直者のあはれさよ愚者も金にて賢者となる世は
命より大切なものは金なりと迷へる人のあはれなるかな
金もなく力なければ今の世は踏みにじらるる地獄道なり
譲るべき子の無き身ながら金溜めて憎まれてゐる馬鹿さをあはれむ
死後までも金をたくはへ得るものと思へる馬鹿の多き御代なり
不良青年ますます殖える大学の盛んになるは不思議なるかな
美濃部らの邪説を根本葬りて日本の姿を現さむと思ふ
玉の緒の命のあらむ限りをば神と君とに捧げむと思ふ
とつ国の醜の教のはびこりてわが国民は誠を失ふ
誠なき人の言葉をかみしめてみれば味なく情なきかな
かつてわれ祭政一致を高唱しくらき牢獄に投げこまれたり
皇道の大本説けば不都合と審きの庭に引き出しにけり
現代は祭政一致と皇道を説かずば国民ならずと人云ふ
皇道の真義は漸く国民の心に刻みこまれしと見ゆ
日の本の君の御稜威は輝きて国民ことごと皇道を唱ふ
皇道の教盛んになるなればわが日の本に敵するものなし
ウラル山嵐は如何に強くともわが皇国は動かざるべし
太平洋荒波いかに猛くとも日本島根は微動だもせず
南洋に人を派しつつ国のため大君のため経綸をなす
粂の児をポナペの島に遣はしてわれは御国の栄えをはかりつ
西東南や北をかけ巡り御国の為に雄猛びするなり
あらざらむデマを飛ばして得々となせる国民多き御代なり
政党の代議士連の大方はわが運動を嫌いゐるといふ
神聖会盛んになれば政党の横暴の余地無きが故なり
何時までも政党政治の続きなばわが神国は亡びゆくべし
上べのみ美しくして内容のなきを国際連盟といふ
国際連盟名ばかりあつて実の無き条約決して恐るるに足らず
とつ国の外観文明に驚きて我が日の本を悔ゆる馬鹿者
馬鹿者の多き世なれば先の事説けども耳に入れずはむかふ
何事も信仰の力になるものを無神無霊を唱ふる馬鹿者
世の中を嘘でかためて表面を飾るは西洋文明なりけり
義理人情目薬ほども無き世なり物質文明に災ひされてゆ
我が身のみ幸ひなれば他の人は倒れ伏すとも見逃す世なり
千早振神の大道も皇道も同じ根株の相生の松
朝夕にすめらぎの道を相極め躍進日本の為めにつくせよ
現在の既成宗教神道は我皇道に反ける教なり
神聖の神道なれば皇道の真髄を説く御国の教なり
日の本は神の大道とすめらぎの道にあらねば治まらぬ国
蕃神の教み国に渡り来て天と地とを曇らせにけり
かみながが神の御書をよそにして唯一の宝とそめがみ読むなり
天の時至りて極東日本は世界の光と輝き渡らむ
東方の光を普く地の上に照らさむ時は近づきにけり
神明の国に生れて蕃神を斎くは曲のすさびなりけり
君と民の中とり臣は日の本の国の稜威を知らぬ淋しさ
国体の明徴ならずば国民は光に反き闇に迷はむ
日の本の貴の光をよそにして闇に迷へる醜のものしり
外国の事は知れども生れたる御国を忘れしえせ博士かな
博士てふ雅号を持ちて世の中を乱し曇らす醜の学者よ
博士とは薄志弱行そのものの代名詞なり沈勇なければ
皇国に官国幣社は沢あれど国体知れる宮司なし
国学院大学を出でし神職が神知らぬ者多き御代なり
国々の大宮小宮に詣で見れば形式のみの奉仕して居り
神徳を落し神意を破るものは皆神職の行為なりけり
神国の恥なりにけり管長を追ひ出さむとして騒ぐ教団
教団の改正規則を眺むれば全く管長機関法なり
信仰は法律制度の力にて栄ゆるものと思へる馬鹿もの
管長を看板にして宗教を開かむとする教団の末路よ
俗間に容喙されて命脈を僅かに保つ教団あはれ
皇道の大本を説く教団を悪しざまにいふかみながの群
蕃神を祀りて国を乱し行く大宗団の末路は見えけり
宗教家の娘が仏教ふり捨ててキリスト教に迷ふ御代なり
子でさへもその宗団の醜状にあきれて他教に走るみじめさ
魂のえさに飢たる国民はからの教に飛びつき行くも
キリストも釈迦も孔子も過去の人死神死仏にいさをしはなし
釈迦孔子の世にありし日の行動は宗教生活のしるべなりけり
先哲の言行録なる経文に仏の利益如何であるべき
我国の経済界は一方に片より貧富の差別はげしも
一日も早く皇道経済を御国に実施したく思へり
皇道経済実行さるるあかつきは国民栄え神代来らむ
重税に苦しむ民を助けむとわれは皇道経済を説く
皇道の教世界にひろまらば国と国との争ひ絶えむ
地の上の民悉く経済の為めに目をつり泣き叫ぶなり
地の上に笑ひの声のみつるまで吾れは尽さむ神のまにまに
情幣の府と云はれたる帝展は当局者より解散されたり
拙画でも銅臭殊に高ければ忽ち入選させる帝展
帝展の陳列品を眺むれば銅臭プンプン鼻をつくなり
立派なる絵は悉く落選し銅臭高きが入選して居り
インチキの巣窟なるかも帝展は貧しき絵にも黄金の花咲く
情実や金銭によりて当落の定まる思へば阿保らしきかな
骨折りて出品すれど金なくば入選の坂越えられぬ画会
一切万事金の力で片づける曇り切りたる現代なりけり
無学者も愚者も金さへ持つなれば貴族紳士となる世なりけり
外国の醜の教の流れ来てわが国民は誠を失ふ
神界の目より此世を見給へば悪鬼魍魎ばかりなるらむ
宗教家の法衣をつけて真夜中に花界に通ふ糞坊主かな
糞坊主婆々媽連をたぶらかし丸と欲とに世を渡るなり
神国にそぐはぬ坊主を叩き出し元の印度へ帰しやり度き
肉食と妻帯ばかりは御国ぶりに今の坊主も改心して居り
亡びたる印度の教をいつまでも命とたのむ糞坊主かな
一年に僅か四五十の歌詠みて大歌人とはよくもいへたり
世の人に歌人といはるるはづかしさに此頃われは歌を詠まずも
歌人てふものは腰ぬけばかりにて躍進日本の間に合はぬなり
敷島の道伝はれる我国に清けき歌を詠むもの少なき