文献名1出口王仁三郎著作集 第3巻 愛と美といのち
文献名2宗教 >真の宗教よみ(新仮名遣い)
文献名3中道を行くよみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
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今までの既成宗教は霊界に偏し、今日の学者は現界に偏し、哲学者は不可思議力、あるいはいろいろなものに偏して、中庸をえたものは一つもないのであります。それで宗教家は科学をばかにし、科学者は宗教をばかにしている。しかるに今日の既成宗教家は、すべて自分の唯心論的宗教をいくぶんか軽蔑して科学に迎合するようになつてきました。
それでキリスト教などでも、聖書のうちにある奇蹟などはみないわぬことにしている。奇蹟をいつたならば、今日の文明の世の中にばかにされる、というような考えをもつようになつてしまつたのであります。キリスト教のみならず、仏教の坊主もそうなつてきたのであります。しかし既成宗教において経典やバイブルから奇蹟を抜いたならば、後はなにものもないのである。真理の方面からいえば、みんな勝手な理屈が並べてあるのであつて、ともかく不思議でわからないというのは奇蹟だけである。その奇蹟もほとんど後人が作成したものが多い。けれども、それがなかつたならば、既成宗教はすつかりゼロになつてしまう。
こういう科学万能の世の中、宗教のほとんど破産した世の中に、宗教も生かし科学も生かし、あらゆる哲学に生命を与えるところの霊力体の三大原則の教えを樹てたこの大本は、今までどんな智者、学者も、これを唱えたことのない天啓の教理であります。五大州にどんな学者があつても、どんな博士があつても、この霊力体の三大原理にたいしてはなんともいうことができないのであります。アインシユタインは相対性の原理説を唱えているが、あれは二つであつてこちらは三つである。向こうは霊と体と、あるいは東と西と、男と女というようなものであるが、男と女のなかに一つの妙な力があつて子ができる──こういうところまでは説いていないのであります。
霊力体この三つの旗を押したてて、この闇黒の世の中に進んだならばきつと明らかな世の中となる。どんな敵もこれに服すべきはずであります。非常に立派な正宗の名刀をめいめいに大本の信者は授かつているのでありますが、これを使うことを知らないがために、既成宗教家および無宗教者からばかにされ、反対をうけているのであります。ほんとうに教えに徹底し、ほんとうに宣伝ができたならば、いかなるものも、これに反抗するはずはないのであります。
(「瑞祥新聞」 昭和9年8月1日)