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。(2023/12/19)
文献名1
出口王仁三郎著作集 第5巻 人間王仁三郎
文献名2
第4部 歌譜心象 >王仁新輯辞典
よみ
(新仮名遣い)
文献名3
蒙古語作歌辞典(一)(抄)
よみ
(新仮名遣い)
著者
出口王仁三郎
概要
備考
タグ
日蒙、モンゴル、入蒙
データ凡例
底本には余りルビが付いていないのでルビを少し補った。
データ最終更新日
2018-03-15 03:26:42
ページ
417
目次メモ
OBC
B195305c409
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1195
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本文
蒙古語作歌辞典(一)(抄)
又しても飴貰はんと次々にペチヤンコホータ(小供)がやつて来るかな
ウツトコ(女陰)を洗つた銅の盥にて又もや面を洗ふ蒙古婦人
七人の妻を持つてふ老人のオチコ(男根)は嘸や忙しかるらん
耳に環ぶらぶら吊りてボロ着物まとふ蒙古のイフナ(娘)床しき
写字して示さば意思は明かにムッテネ(明白)とぞ笑て答ふる
牛馬と人の区別も無きやうな国の風俗吾はムットホイ(不明白)
フウチン(父)やムウチン(母)二人が可愛気にペチヤンコホータ(小供)を抱いて遊ぶ
ウル(夫)とウム(妻)為すこともなく可惜日を遊んで暮す国の長閑さ
ダンサイ(給仕)を一人雇ひて我は今何彼の便利得つつ暮しぬ
ウンウテラ(今日)朝起き見ればノケウテラ(昨日)降りし白雪山に残れる
マカシウテラ(明日)宿替せんと老印君心を砕きて東奔西走す
マカシウテラ宿を移さば一行もオルケウテラ(明後日)従心休まむ
古の神代の儘の土作り装飾も無き蒙古のクロ(家)哉
燐寸をばアプチル(持って来い)と云へばダンサイがマツチがひしか石鹸持て来る
此の品をアバチ(持って行け)と云へばダンサイは火鉢を周章て携へ来たる
灰泥のついたチヨモ(湯呑)に湯を入れて平気で呑み居る蒙古ホナ(人)かな
古びたるアイガ(茶碗)に支那米盛り乍ら舌皷打つ蒙古ウフナル(女)
ウル(男)よりもウフナルの方が権威ある如くに見ゆる蒙古人かな
蒙古ホナ、ウム(妻)は騎馬をば能くすれば児を産む数の尠しと言ふ
トウシムラ(臣)数多引連れ蒙古王が管内巡視了へて帰りぬ
旅すればアツプホイラ(不用)の物はなし糞で飯焚く蒙古は殊に
セイナ(好い)モモテ(悪い)区別さへも無き此国は美人も余りもてはやされぬ
財産のベーナ(有る)ウコイ(無い)に階級を立てぬ蒙古の国ぞたふとき
ナスフットオリッベイ(あなたは幾歳になったか)かと尋ぬれば八歳になつたと小供答ふる
洮南へボトンカチラ(幾里あるか)と尋ぬれば三百清里ありと答へぬ
淤能碁呂の島を出てゆ我プエ(身体)は日に増し強くなりにけるかな
ヌル、オウサ(洗面水)銅の盥に汲み来り顔の泥をば清めてしかな
蒙古人のペチヤンコホータ驢馬に乗りヤラウーコイ(そろそろ)と進み行くかな
アパ(父)オウヨ(母)二人の間に三人のアハ(兄)トウ(弟)イホンド(妹)生れける哉
チエチエ(姉)のあとよりイホンド泣きながら脚いためつつ従ひて行く
ポツトコ(印汁)やポツトコロンホ無き国は万年筆も無用なりけり
ポホラ(尻)の穴裂けるばかりの鳴り音を平気でさせる蒙古ホナかな
蒙古馬走り乍らにブウブウと臭いオンクスアルテチ(屁を放る)可笑しさ
イルイル(来い来い)と女が呼べば豚の群先を争ひ集ひ来るかな
豚の肉食へば脂が浮き出して顔の皮までヌル(顔)ぬるする
いかいヌータ(眼)むき出し乍ら温長興蒙古人をば叱り飛ばしぬ
実印の面の如なハムラ(鼻)して大言壮語好む趙徹
(つづく)
(「神の国」大正十三年八月二十五日号)
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