文献名1大本史料集成 2 >第2部 昭和期の運動
文献名2第2章 昭和神聖運動 >第2節 昭和青年誌(抄)よみ(新仮名遣い)
文献名3春の備へよみ(新仮名遣い)
著者出口瑞月
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本文
出口瑞月
名位寿福心にかけず吾は只世のため人の為に動かむ
動くべき時まだ早し惟神道の備へも人足らずして
神定の神軍全く整はば吾れ雷神となりて立つべし
昭青は神の任さしの神兵ぞ小さき事に動くべきかは
国教を堅磐常磐に樹立して御国を永久に守らむと思ふ
社会主義多く加味せる宗教は我皇国に具はぬ曲道
国家意識夢にも説かぬ宗教の末路近みて木枯寒し
細し矛千足の国の日の本は神の大道と武道に治まる
外来の思想は悉く神国の道に反きし邪道なりけり
我国は徳治国なり法律の力のみにて治まらぬ御国
徳あれば規則なくとも完全に治まる世なり大本を見よ
箇条無く戒律も無き大本は只徳一つに上下和合せり
我国は今や世界の聯盟に裁かれ誠の光を照らさむ
日の本の誠の光世に照らし外国人の眼を覚ます時
リツトンが支那に買収されたるか日本の不利を公表して居り
吾れ曾て戈を交へし満洲国の張海鵬氏と握手なしたり
蒙古野に戈を交へし敵将の吾を訪ひくる御代とは成れり
大蒙古元帥陸軍大将とわれ任ぜられ容易に立たずも
満洲国目鼻は就けど大蒙古に心ゆるせぬ時なりにけり
国教を四方に伝ふる大本を宗教と見る愚なる識者よ
老らくの身にしあれども青年の意気撥溂と道にいそしむ
旅終へて家に帰りし瞬間の時めく心いつも持ち度き
村肝の心時めく秋は来ぬ吾が宣言のあらはれにつつ
人生を安く楽しく美はしく渡るも誠の力なりけり
人の世の花と謳はれ塩となり清水となりて万象照らさむ
人生の務は種々ありながら世を生かす道を第一と思ふ
生き生きて生きの果てなき人生を酔生夢死に過ぐるは惜しき
朝夕に生きの生命を楽しみて栄えの道に進む神国
吾が立たむ時待つ子等の雄心を思ひはかりつもどかしみけり
吾が立たむ要の春の魁と備へ足らはす青年訓練
来るべき御代につくすと鵬翼を収めて時待つ身こそもどかし
かりごもの乱れ果てにし地の上の民を救はん畢生の悲願
内に外に醜の曲霊の蔓れる世を天国に生かさんとおもふ
神国は万世不動の備へありやがて来らむ吉き日待たるる
支那蒙古西伯利亜の野に働けるわが神兵の労苦をおもふ
時到らば吾は神軍引き具して御国のために雄飛せんとす
智者学者政治家数多在り乍ら平和の鍵持つ真人世になし
来るべき御代の備へを整へて神命待ちつつ潜む人あり
釈迦の法末後となりて弥勒未だ天晴れ世に出ぬ世こそさびしき
キリストの再臨を待つ人人の驚かむ日は近みたるかも
数千年欺かれたる仏と耶の信徒の臍かむ時は近めり
仏も耶も軍国日本のこの秋に無能力なる屍を晒せり
村肝の心静かに眼をさませ神の世に立つ日本の潮時
不徹底極まる邪教に踏み迷ひわが国体の尊貴を忘るる
万世一系天立君主の国体は日の本措きて地の上になし
高枕夜半を安けく眠り得る御国の恩を忘れざらまし
蛙鳴く日比谷ケ原に吹きおこる外山の嵐防ぐ術なき
国人の心すさびて日比谷野の蛙嵐に飛び散る春なり
風も吹け雨もふれふれ雷も轟け春のそなへある吾に
(「昭和」昭和八年三月号)