文献名1大本史料集成 2 >第2部 昭和期の運動
文献名2第2章 昭和神聖運動 >第4節 神聖誌(抄)よみ(新仮名遣い)
文献名3昭和維新断行の秋よみ(新仮名遣い)
著者頭山満
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ページ727
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昭和維新断行の秋
頭山満
現時百般の施設は日本本来の軌道を脱し、所謂欧米文化の為めに真理の太陽は覆はれ、皇道は光を失つてしまつた。真理は神、即ち皇道である。真理の行はれざる処に神はない、故に神の加護なくして神国日本の面目はない。明治維新は遂に完成されず再び維新達成の秋は来た、明治維新と今日と比較すれば、当時は徳川あるを知つて、天皇あるを知らず、今日は欧米文化あるを知つて日本本来の真理……皇道あるを知らず、濁水に棲む魚は遂に清水あるを知らない。最近皇道を唱導するもの漸く多く各所に奮起するものあり、詢に快心事である。しかし個々分立し、我執に囚はれてゐては何等の力がない。目的は真理の発現にある。己を捨てて大義に就き、之れが達成に邁進することが日本人本来の面目であり使命である。いつの世にも斯うした場合衆愚は少数の指導者について来るものである。既に天の秋は来た。真理を忘却し争闘と苦悩に喘いでゐる、世界人類に真理の光を掲げてこれを導き救ふ大使命を有するものは日本である。最近世界各国は軍備の大拡充に没頭し破局の日に突進しつつある、破局の日は亦全人類更生の時である、更生の真理は唯日本にあるのみである。
此の重大時局に直面して徒らに欧米人の糟粕を嘗め物質文化に心酔して真理に目醒めず、為政者も識者も学者も理論のみに拘泥し、徒らに苒荏日を送るに於ては遂に天災地妖捲き起り人類の苦悩測り知るべからざるものあるを想はしめる。既に重大時局に直面す、志あるもの『真理は最後に勝つ』を固く信じ、戮力協心以て一日も早く皇道維新の実現に努め、世界破局に具へんことを希望して止まない。
(談=文責在記者)