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文献名1伊都能売神諭
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3大正8年1月25日よみ(新仮名遣い)
著者
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
年月日1919(大正8)年1月25日(旧12月24日) 神霊界掲載号大正8年2月15日号(第80号) -1頁 神霊界八幡書店復刻版第4巻 157頁 八幡書店版伊都能売神諭85頁
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本文  大正八年一月二十五日
 三千世界一度に開く梅の花、開いて散りて実を結び、スの種までも蒔配りて、三千世界を一つに丸めて、至仁至愛の神政に立直す経綸であるから、此の大本へ立寄る役員は、皆昔の神代の太初から、身魂に深い因縁が在りて、切つても断れぬ親子兄弟で在れども、現界が余り体主霊従の行方の世に成りて居るから、御魂も共にくもりて了ふて、親兄弟も顔を合して居ながら、薩張判らんやうに成りて、知らず知らずに神の綱で引寄せられ、久し振の親子兄弟の対面で在るから、互に仲良く致して、神界の御用を致して、天地の先祖の御用を勤めて、今度の二度目の岩戸を開いて下されよ。神は人民を道具に使ふて致さねば、神の姿のままでは現界の立直しは出来んから、神が懸りて致すから、此の大本へ引寄せられた人民は素直に致して、神の申付ける事チツト無理じやと思ふても人民では分らぬ経綸で在るから、神は親であるから、無理いふ親に仕へると思ふて辛抱して御用を聞いて下されたら、跡でコンナ結構な事であつたかと申して雀躍りを致さして、夫れ夫れに手柄をさして、御魂は世界の守護神と祭りて与るなり、肉体は亦た斯世に無い結構な事に致して、万劫末代名を残さして御礼を申すぞよ。
 燈火の消ゆる世の中今なるぞ、差添致す種ぞ恋しきと申して、明治三十三年に筆先に出して待ち兼て居りたが、変性女子が明治四十二年になりて、大本の神の経綸が判りかけて来たから、時節に応じて差添の種を引寄したが、皆一心に御用いたして下さりて、追々と大本の経綸が、人民にもチツトは見当が取れるやうに成りて来たから、モウ大分揃ふたから、是から研ひて誠の御用にかかりて下され。古から未だ斯世には有りた事も聞いた事もない大神業であるぞよ。神が余り喧ましく改心して下されと何時までも申すから、今の役員の中には、此うして各自が今までの結構な地位や職掌を止めて、家も身も宝も捨た同様に御用を聞き、我の物を衣食して、月給一銭も戴くで無し、力一杯金銀まで神様へ献上して、一心に尽くして居るこの真心をまだ知つて呉れぬ、六ケ敷処判らぬ神じやと思ふ御方も在ろうも知れんなれど、何をいふても変性女子は大化者なり、三代は若い女の事なり、善の鏡を出して大本の神の名を出して下さるのは役員であるから、神は皆の役員の真心は百も承知千も合点であれど、万一の遠慮いたして執念深う腹が立つほど、不調法と取違いの無いやうに気を注けるので在るぞよ。この大本へ立よる身魂は皆昔から親子兄弟の因縁が深いのであるから、毫末とも扣えずに、身内であるから厭な事も申すので在るから、神が何を申しても気にかけぬ如うに致して、我一と神界の御用をいたして下されよ。今年の旧の七月十二日までに、大略の因縁の身魂を大本へ引寄せるから、大本の役員は充分に気を注けて下されよ。夫れまでに肝心の御魂を引寄せるぞよ。毎時出口直の筆先で、跡な烏が羽翼が強いから、後れん如うに身魂を研いて下されと申して在ろうがな。皆その通りになるから、ドウゾ後れんやうに致して下されよ。手長彦手長姫に心を配りて下され、斯んな酷しき大本の中へでも這入り込で来るぞよ。油断いたすと終には神の名を汚す事に成るぞよ。
    ◎
 人民と申すものは気の短いもので在るから、神の申した事実が一年後れても六ケ敷顔を致すなり、何を申しても昔から未だ無い大神業であるから、物事に依りてはチツト位は延びる事が有るなり、人民を神は一人でも余計に改心さして助けてやりたいから、延ばせる丈けは延ばしたいなり、人民は良き事斗り来る様に思ふて、浅い考へを致して首を伸して待つやうな心で居るなり、薩張り神と人民とは思ひが反対であるから、神も中々骨が折れるぞよ。誰も彼も綾部綾部と申して出て参りても、身魂の因縁だけの事よりは出来んのであるから、神の道の判りた人民なら何処に居りても、神徳は渡して手柄を致さすから、余りあはてて下さると却て神が迷惑を致すぞよ。大本の中の役員に誠の事が六七分まで解りて来て、充分に身魂が研ける迄は、世の立替が初まると、却つて神も役員も困るから、三千年の仕組を水の泡には出来んから、地固めには充分の骨が折れるから、チツト位後れたと申して心の変るやうな事では、斯んな大望は到底勤まらんぞよ。一人でも因縁の身魂を余計に改心さしたいのは神の至仁至愛の精神であるぞよ。夫れで大本の中から神と同じ心に成りて呉れよと、クドウ申すのであるぞよ。神界の経綸が一二年も延びたとすれば、今の人民は悪が未だ消えて居らぬから、又た神に不足を申すなり、子を戻して呉れ娘を返せと申すものも出来るかも知れぬが、其所を惟神に任して、ヂツト堪えて待つだけの度胸がないと、肝腎の御蔭に外づれて了ふぞよ。後の悔悟は間に合はぬから、充分腹帯を締て居らんと、百日の説法が屁一つにも成らん事に成りて、世界から笑はれて、地団太踏んでも追付かぬ様になるぞよ。三千年の苦労いたした経綸の花が咲くので在るから、人民の思ふて居る様な容易仕組でないから、思ひ違いの無きやうに致して下されよ。筆先の裏まで眼を徹うす様でないと中々解りは致さんぞよ。世界の大峠が来る迄にこの大本の中に大峠があるぞよ。大本の事は神界の仕組であるから世界中へ写るぞよ。世界の事は又大本へ写るから、斯大本の内部の行り方を見てさえ居りたら、誠のものには何も彼も判る仕組であると、明治三十二年から出口直の手で先に何遍も知らして在るぞよ。
    ◎
 三千世界が一度に開く梅の花、艮の金神の世に成りたぞよ。神も仏事も人民も勇んで暮す世になるぞよと明治二十五年から知らして在るぞよ。それで斯の大本は、外国のヤソの神の教や、仏の教を悪く申されんぞよ。ヤソも仏も儒も其国々の国魂相応の教がさして在るので在るから、此の大本は大本の教さえ致して居りたら外の宗教を毀つと云ふ事は致されんぞよ。斯う申すと又た鼻高が、艮の金神でさえも外国の教や、仏を悪るく申すで無いかと、理窟を申すで在ろうが、外国の教と神が申すのは、宗教やヤソ教の神の事では無い、物質主義金銀為本の政治の事を申すので在るぞよ。誠の純粋の日本魂の人民には、外国の宗教は要らぬなれど、未だ其処まで身魂の研けて居らぬ、中と下との身魂の済度には、無けねば成らぬ道具であるぞよ。外国の宗教と申しても元は天地の先祖の教であるから、日本の教の枝葉であるから、余り悪く申して枝葉を断ると、幹が却つて発育ぬから、神は元は一株であるから、それで是までの筆先に、谷々の小川の水も大河へ、末で一つの海に入る経綸であると申してあろうがな。神が一度申した事は、何時になりても毛筋も間違いは無いから、爰の処を十分に気を付けて、大本の御話を致さぬと、反対に揚げ足を取られて、愧かしき事が出来いたすから、心得た上にも心得て居りてくだされよ。
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