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文献名1三鏡
文献名2水鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3西南戦争と私よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
神の国掲載号1927(昭和2)年04月号 八幡書店版300頁 愛善世界社版51頁 著作集 第五版81頁 第三版81頁 全集372頁 初版69頁
OBC kg067
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本文の文字数402
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本文  西南戦争の頃、私はまだ六つの小さな子供であつたが、漢字で書いた新聞をよく読んだものである。其時の新聞は今の瑞祥新聞の型で、四号活字の大きさであつた。戸長(今の村長)も羅卒(巡査)も読めないので、私の所へ読んで呉れと云ふて持つて来る。難解の漢字ばかりで書いてあるので、読む事は読めても意味が分らぬ所もあるが、読んでさへやれば戸長や羅卒の方で意味はわかるので都合がよい。六才やそこらでどうして漢字が読めたか、自分でも分らぬが、兎に角新聞に向へばズンズン読めたのだ。戸長さん達は聞いて居て、よく分ります、有難う有難うと礼を云うて帰つて行つた。或時羅卒がさも秘密らしく、これは極内しよだが、西郷の戦ひにどうも官軍の勢がよくない、大分人減があるやうだと云ふ。私はそれを聞いて、その事なら何も内しよでも何でもない、それここにちやんと書いてあると新聞を出して見せたので、アフンとした事がある。今思ひ出してもおかしい。
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