文献名1三鏡
文献名2水鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3自主的精神よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
データ最終更新日----
神の国掲載号1928(昭和3)年07月号
八幡書店版378頁
愛善世界社版155頁
著作集153頁
第五版170頁
第三版170頁
全集428頁
初版163頁
OBC kg136
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本文
我国は開闢の初めより、神様が世界の宗主国として造られた自主的神国である。故に地上一切の中心となつて世界万民を指導すべき神国である。一切のものには総て中心がある。地球上国を樹つるもの其数幾十にあまると雖も、我国のごとく神代より皇統連綿として天壌無窮なる国家は無い。故に我国民は政治、宗教、教育、外交一切自主的精神を発揮し、飽迄も我国風を発揮せなくてはならない使命を持つて居るのである。然るに現代の日本人は外尊内卑的精神に習慣づけられ、依頼心のみ旺盛になつて来たやうである。子弟を教育するにも、莫大なる学資を投じ、やつと高等学府を卒業さした目的は、大商店の支配人になるとか、或は米搗きバツタの変化たる代議士になるか、蓄音機の化者たる教育家になるか、人の褌で相撲をとる伴食大臣、地方長官になる位が、最大高級の目的である。一つの事業をなすにも自主的精神が欠けて居るから、現代に時めきわたる政治家や、代議士の古手、博士、大実業家なぞの名を並べさへすれば、如何なる事業でも成功するやうに思つて居る。初めから如何なる事業と雖も人の援助を受けたり、賛成を得てやらうといつたやうな薄弱な意志では決して成功するものではない。一つの事業を完成しやうと思へば少くとも十年間の自主的刻苦経営を経なくてはどんな事業でも成功するものではない。加ふるに信仰、忍耐、正直の、この三つのものを活用せなくては駄目である。現代人のやることを見て居ると、政治家や、華族や、博士などの名を立派に並べたてて主義や綱領の立派な事は大政治家も、聖人君子も裸足で逃げるやうな勇壮な文章が並べられてあるが、単に売薬屋の効能書に過ぎない。我々は真の日本人である以上、名望家の応援を受けたり、補助などを仰いで事業をやり度はない。さういふやうな薄弱な意志では、有終の美果を収めることは出来ないものである。