文献名1三鏡
文献名2月鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3広大無辺の御神徳よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
神の国掲載号1929(昭和4)年05月号(八幡版)?1930(昭和5)年11月号(著作集)
八幡書店版26頁
愛善世界社版
著作集276頁
第五版61頁
第三版61頁
全集491頁
初版43頁
OBC kg288
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本文
太陽の照臨、陰陽の輝き、正邪清濁の別無き、雨水の沛然として臻り普く万物を潤し、空気の宇宙に充満して新陳代謝を行ひ、四季の風光妙にして、吾人に爽快の気を起さしめ、花卉の美、果実の豊なる、吾人に絶大なる快感爽味を与へ、豊富なる生動物の恩沢の大なる、維一に天地神明の恩頼にして何れも大本大神の賚と云ふべし。
一夜の風、一刻の雨能く天下を風靡し山海を覆へし、忽ちにして復旧さる。雷鳴の轟々たる後、白雨沛然として臻り、大空晴々として天日の暉き渡る、敏電火の過ぐるが如き急速の変転これ皆神明の力の一部分の表現なり。自然界の目に見るもの、耳に聞くもの、身に触るるもの、五感悉く深趣遠大快活ならざるはなし。
神は天を造り地を築き人を生み山川草木を生じ万有を配布して神代を永遠に建設すべく、その蘊蓄せる無限の技巧と資源とを傾け、吾人に不断の恩恵を給ふのである。
神の大仁大慈にして天工の完備せる、到底人工的一小技の活動より成し得ざるを見れば、人は神の子神の宮、天地経綸の司宰といふの言、聊か僭越至極の感に打たれる。到底天業神事の補佐たらんとせば、此の天恵美の安沢に神恩を礼讃し、神の造られし万物を賞翫すべきであるにも拘はらず、妄りに天設を毀損し、些末なる人工美技に耽る可きではない。