文献名1三鏡
文献名2玉鏡よみ(新仮名遣い)
文献名3七草の効用よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
神の国掲載号1930(昭和5)年10月号
八幡書店版460頁
愛善世界社版288頁
著作集319頁
第五版347頁
第三版349頁
全集
初版298頁
OBC kg812
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本文
咳の病と鬼の醜草
鬼の醜草は一名十五夜花とも別称する、又紫花とも云ふ。其根を煎じて飲むと気管支加答児や肺病など咳の発する病に利き目あり、其用量は一日に付き一匁五分から五匁位まで飲むなり。
能善葛は通経薬
能善葛は有毒植物の一種なるが、此の花を煎じたるものは通経薬として一日に三匁を用ふるなり。
下痢と鶏頭
鶏頭の花と実は下痢に良く利き、又痔を持つ人にも利く。何れも煎薬として用ふ。
慢性胃腸病と菊
菊、この草花には種々の種類あれども、薬用としては長生殿種が最も冠たり。この花は慢性胃腸病に特効あり。一日分一匁五分乃至五匁とす。蚊や虻などに刺されて痒い時に、菊の葉を塩にて揉み、塗り附ける時は忽ち痒さが除去さる。
熱と葛
葛の根を乾燥して刻み、煎じて飲む時は熱を除去する効あり。感冒又は其他の熱のある病気によく、一日の分量は三匁乃至八匁位なり。
疥癬と白粉花
白粉花は葉をもみ潰して塗る時は疥癬等に特効を有す。又この果実の殻を破ると白色の白粉のやうなものが出る、是を汗疣にぬると効能あり。
痰と桔梗
桔梗の根は痰の妙薬なり、これを乾燥し刻みたるもの一日に約三四匁煎じて飲むなり。
梅毒と朝顔
朝顔は種子を下剤として用ふ、用量は一日に一匁乃至三匁位を煎じて飲むなり。梅毒又は度々腫物の出来る人は煎じて用ふる時は特効あるべし。
こしけと女郎花
女郎花を煎じて飲む時は鼻血又は婦人のこしけに効あり、一日に一匁乃至五匁を用ふ。
腹痛と神輿草
神輿草一名「げんのしようこ」の葉や茎は下痢どめとし、又は腹痛、発熱等に特効あり。土用の丑の日に採取してかげ干にして貯へおく時は特に利目あるなり。
以上列挙する薬草は何れも皆煎薬なり。但し煎薬の造り方は普通水一合五勺位にそれぞれの花や根を入れて、とろ火にかけて約半分位に煎じつめ、布にてこし一日に二回か三回飲用するなり。