竹熊は一度はお咎めなしとされたが、衆神人の手前、竜宮上への出入りは禁止されざることになった。居城であるエデン城に帰ろうにも、エデン城は鬼姫に占拠されていて帰れない。
また、高杉別、森鷹彦は竹熊に反抗するようになり、竜宮城の門扉を固く閉ざし、今までの竹熊の暴虐をののしる有様であった。
仕方なく竹熊は鬼城山に割拠する木常姫に救援を求めた。木常姫は竹熊を受け入れ、軍をエデン城に進めた。木常姫は雨を呼んでヨルダン河を氾濫させ、エデン城を水攻めにした。
鬼姫は旗色の悪さに、十個の黄金水の珠と二個の偽珠を持って、竜の姿に変じて城を脱出し、ウラル山目指して逃げていった。
そこへ国常立尊の命により、奇晴彦、村雲別は火竜となって鬼姫を取り囲み、前後左右から炎を吹いて攻め立てた。
鬼姫軍は力尽きて地上に落下し、大震動とともに長大な湖水が生じることになった。これがバイカル湖である。鬼姫はバイカル湖の黒竜と変じ、後には杵築姫となって竜宮上をつけ狙うことになった。