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文献名1霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻
文献名2第1篇 神界の混乱よみ(新仮名遣い)
文献名3第1章 攻防両軍の配置〔51〕よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
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データ凡例
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あらすじ
主な人物
舞台
口述日
口述場所
筆録者
校正日
校正場所
初版発行日
愛善世界社版
八幡書店版
修補版
校定版
普及版
初版
ページ備考
OBC rm0201
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本文
竜宮城の防備は勇猛なる諸神司の守護のため難攻不落の堅城となり、したがつて黄金橋もやや安心することができるやうになつた。しかし敵軍は竜宮城および地の高天原を脅かすには、まづシオン山に根拠を構へるの有利なることを覚つた。さうして敵軍の部将は棒振彦、高虎姫、武熊別、駒山彦、荒熊彦などである。シオン山は今日の地理上よりみれば、きはめて小さき山であるが、神界にては非常に高く秀でたる神嶺であつて、神々の世界経綸の御神業の主要地点である。それゆゑこのシオン山を一時にても早く占領した神が勝利を得るのである。
棒振彦、高虎姫はその消息を知り、神軍を悩ませ、会稽の恥を雪がむとして軍備を整へつつあつた。その消息を窺ひ知つた斎代彦は看過しがたき事件となし、ひそかに天使大八洲彦命に報告した。天使は時をうつさず真鉄彦、谷川彦、谷山彦、宮比彦、康代彦、真言彦、奥山彦、磐樟彦、広足彦、神座彦、香川彦、花照彦、大足彦、道貫彦、吾妻別、花森彦の十六神将をしておのおの神軍を督し、シオン山に逸早く出陣せしめられた。十六神将はただちに神軍を率ゐシオン山の要所々々を固め、ここにいよいよ難攻不落の陣地を獲得し、なほも十分の注意を怠らなかつた。天使大八洲彦命は真鉄彦をして北方の上り口に、吾妻別をして東方の上り口に、磐樟彦をして西方の上り口に、大足彦をして南方の上り口に、各自神軍を率ゐて陣取らしめ、固く敵軍の襲来に備へられた。山頂の中央なる顕国の御玉の出現せし聖跡には、荘厳無比の神宮を建設し天神地祇を祀り、宮比彦をしてこれに奉仕せしめられた。このとき棒振彦、高虎姫、武熊別の邪神の三将は、盤古大神塩長彦を奉じてシオン山を乗取らむと欲し、高虎姫は南方より、棒振彦は東方より、武熊別は西方より攻めかけた。さうして北方は路嶮悪にして進むことができぬ。やむをえず敵の魔軍は三方より一斉に攻め寄せた。
シオン山は前述のごとく大八洲彦命の率ゐる忠勇無比の十六神将によつて堅く守らるることになつた。しかし稚桜姫命は深く慮るところあつて、かの神玉の精霊を秘めおかれるシナイ山を魔軍に占領されなば、千仭の功を一簣に欠くのおそれありとし、ここに八島別を主将とし、八島彦、八島姫、小車彦、小車姫、元照彦、梅若彦、玉栄姫、神山彦の八神将を副へてこれを守護せしめられた。
シオン山およびシナイ山の彼我の勝敗は、神界経綸上に一大影響を及ぼすべき重要なる地点である。ゆゑに、敵も味方も千変万化の秘術をつくして戦ふた。この両山の戦闘開始に先だち、塩長彦を奉ずる魔軍が必死となりて画策したる、その行動の千変万化の経緯を略述することにいたします。
(大正一〇・一〇・二六 旧九・二六 谷口正治録)