シオン山は大八洲彦命の戦略によって守られていた。常世姫はシオン山を包囲する魔軍に、決して退却せずに、シオン山に大八洲彦命を釘付けにせよ、と命令した。そして自分たちは芙蓉山、ローマ、モスコー、竜宮城を攻撃しようとした。
竜宮城はこれを察知し、ローマとモスコーへは神国別命と元照彦を、芙蓉山は真鉄彦を派遣し、竜宮城は言霊別命と花森彦を防備に当たらせた。
常世姫の夫・八王大神常世彦はローマ、モスコー、芙蓉山を攻撃し、常世姫は魔我彦・魔我姫とともに竜宮城に入り、内部から崩壊させようと企んでいた。
常世姫は、容色端麗な唐子姫を使って花森彦を誘惑させた。花森彦は唐子姫と逐電してしまったため、花森彦の妻・桜木姫は悲嘆のあまり発狂してしまった。常世姫はこれを利用し、桜木姫と言霊別命の不倫をでっち上げた。
稚桜姫命は常世姫のでっちあげを信じてしまい、言霊別命を追放した。そして、夫の天稚彦に花森彦を迎えにやらせた。
花森彦は竜宮城の使いにたちまち目が覚め、竜宮城に帰還することになった。しかし今度は、使いに来たはずの天稚彦が唐子姫の容色に迷い、逐電してしまったのである。