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文献名1霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
文献名2第1篇 国魂の配置よみ(新仮名遣い)くにたまのはいち
文献名3第1章 神々の任命〔101〕よみ(新仮名遣い)かみがみのにんめい
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ天使長(天使の長) データ凡例 データ最終更新日2019-09-05 13:41:16
あらすじ
国治立命は無限絶対の大神力によって大地を創造し、軽く清いものは日月星辰となった。陰陽二神の夫婦が生まれ、天足彦、胞場姫となった。

天足彦と胞場姫は、宇宙間の邪気が凝った体主霊従の果実を食し、そのために身魂は堕落し、その邪悪の気が凝って八頭八尾の悪竜、金毛九尾の悪狐、六面八臂の邪神らが発生した。

この混乱を収めるために、国治立命は豊国姫命を補佐とし、天道別命(モウゼ)とともに天地の律法を制定した。この経緯は前巻に述べたとおりである。

国治立命は天上の三体の神の命により、太陽界に使神となって日天使・国治立命と称した。また豊国姫命は月天使・国大立命と名づけられた。

日天使の神業は国直姫命に委任された。月天使の神業は豊国姫命に委任された。また天道別命は現界の諸神に律法を宣伝する聖職となった。

天地の律法をあまねく拡充するために、十六天使が定められ、大八洲彦命が天使長となった。十六天使は天上地上を往復して律法を宇宙間に宣伝し、一時は天地ともに太平に治まった。

しかしふたたび邪神の勃興により、世の中は混乱の巷と化してきた。この状況に、国治立命はシオン山に鎮祭していた十二個の玉を大地の各所に配置し、これを国魂の神となした。また八頭神を任命した。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月13日(旧10月14日) 口述場所 筆録者栗原七蔵 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月3日 愛善世界社版7頁 八幡書店版第1輯 263頁 修補版 校定版9頁 普及版3頁 初版 ページ備考
OBC rm0301
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本文  国治立命は、無限絶対の大神力を発揮し、まづ大地を創造したまひぬ。この時清き軽きものは日月星辰となり、重く濁れるものは大地と別れたり。しかしてここに陰陽二神の夫婦が生れたるが、男を天足彦といひ、婦を胞場姫といふ。
 しかるに物には表裏あり、善悪あり、陰陽あり、火水ありて初めて万物を形成さるるは自然の理法なり。このとき宇宙間に存在する邪気凝つて妖魅を現出し、霊主体従の神木に、体主霊従の果実を結ぶにいたりけり。ここに神は、
『この果実を喰ふべからず』
と女神に命じたまひしを、女神は神命を奉ぜず、みづから採つてこれを食し、つぎに夫神にまでもすすめ食はしめたりける。これより地上の世界は体主霊従にかたむき、種々の罪悪は漸次発生し、邪悪の気凝つて八頭八尾の悪竜となり、金毛九尾の悪狐となり、六面八臂の邪神、妖気の霊怪天地のあひだに発生するにいたりける。これより天地の間には、罪悪さかんに行はれ、天地混沌として紛乱に紛乱をかさね、世は常闇となり、ほとンど拾収すべからざる状態となりにける。
 ここに国治立命は、豊国姫命を補佐神とし、八百万の神とともに、千辛万苦をなめたまひ、つひに天道別命(モウゼ)とともに天地の律法を制定せられたり。その律法は前巻に述べたるごとく、内面的には、

  省みる
  恥る
  悔ゆる
  畏る
  覚る

の五ケ条であり、外面的には、

  第一、夫婦の道を厳守し、一夫一婦たるべきこと
  第二、神を敬ひ、長上を尊み、博く万物を愛すること
  第三、たがひに嫉み、謗り、詐り、盗み、殺すなどの悪事を為すべからざること

 右の大要を示され、その他百般の事物について、細密なる律法が設けられたりける。ここにおいて、まづこれを地上におこなひ、天上にもこれを行はむとし、三体の大神に認許を受け、これを天地に施行さるることとはなりける。
 ここに三体の大神、国治立命は天地合体して世を治むべく、天地間を往来して、神命の戒律を天上地上に宣布すべく、管掌の神を定めたまひけり。
 さて国治立命は、天上の三体の神の命により、太陽界に使神となり、日天使国治立命と称され、豊国姫命は月天使国大立命と名づけられ、日天使の神業を国直姫命に、月天使の神業を豊国姫命に委任され、天道別命は現界の諸神に律法を宣伝する聖職とならせたまひたり。
 神は天地の律法を天上地上にあまねく拡充すべく、十六柱の神司を霊主体従の天使として重く任命せられたり。十六天使の名は、大八洲彦命、言霊別命、神国別命、大足彦、花森彦、磐樟彦、元照別、道貫彦、貴治彦、有国彦、真鉄彦、磐玉彦、斎代彦、吾妻別、神澄彦、高山彦にして大八洲彦命は天使の長となり、十六天使を指揮さるることとなりにけり。
 以上の十六天使は、天上地上を往復し、天地の律法を宇宙間に宣伝したまひ、一時は天地ともに太平に治まり、大神の理想の世は完全に樹立されたりしが、たちまち地の各所より、邪神勃興して世はふたたび混乱の巷と悪化せむとぞしたりける。
 ここに国治立命は、シオン山に鎮祭せる十二個の玉を大地の各所に配置し、これを国魂の神となし、八頭神を任命さるることとなりたり。
(大正一〇・一一・一三 旧一〇・一四 栗原七蔵録)
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