道彦は高白山を出てから、常世の国・スペリオル湖の北岸に出で、ロッキー山に向かって渡し船に乗り合わせた。
船の中には、長高山で行き分かれた八島姫も乗り合わせていた。八島姫は船の中で南高山の従神に見つかり、父母兄の困窮を聞かされる。国直姫命から授かった神命と、父母兄弟への思いの間で苦しむのであった。
道彦は姫を認めたが、ついに正体を明かさずに船を降りた。一方、南高山の従神に国に帰るように詰め寄られた八島姫は進退窮まるが、白狐が姫の身代わりとなって現れ、本物の八島姫はその場を逃れることができた。
従神はそうとは知らずに姫の身代わりを南高山に連れて帰るが、身代わりの姫の帰城に安心した父・大島別は病気本復し、後日神政成就の神業に参加することになる。
一方、道彦は常世城に従僕となって八王大神の側近く仕え、悪神の計画を探知することになる。一方本物の八島姫も常世城に潜入して常世姫の侍女となり、邪神の計画一切を探って後に偉勲を立てることになる。