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文献名1霊界物語 第4巻 霊主体従 卯の巻
文献名2第9篇 宇宙真相よみ(新仮名遣い)うちゅうしんそう
文献名3第50章 神示の宇宙 その五〔200〕よみ(新仮名遣い)しんじのうちゅう その五
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
宇宙間には、神霊原子というものがある。霊素、火素、とも言う。火素は万物一切のうちに包含されている。空中にもたくさん充実しているのである。

一方、体素、または水素というものもある。火素と水素が相抱擁帰一して、精気なるものが宇宙に発生する。火素と水素がもっとも完全に活用を開始して発生するのが精気である。

この精気から電子が生まれる。電子は発達して宇宙間に電気を発生し、万物の活動の原動力となるのである。

神界では、霊素(火素)を高御産巣日神といい、体素(水素)を神御産巣日神という。霊体二素の神霊から、電気が発生し、宇宙に八大神力が完成し、そして大宇宙と小宇宙が完成したのである。

今日の世界は電気の応用が多少でき、便利になったが、電気の濫用は宇宙の霊妙な精気を減少させる。精気が減少すれば、それだけ邪気が発生するのである。邪気によって空気が濁り、病気や害虫が発生する。

しかしながら、五六七神政出現までの過渡時代である現代においては、これ以上の発明がまだなされていないため、電気の応用も便利にして必要なものなのである。

さらに一歩文明が進めば、不増・不減の霊気を電気に代えることができる。邪気の発生を防ぎ、至粋至純の精気によって世界が完全に治まる。このレベルに達すると、浅薄なものを捨てて神霊に目覚めざるを得なくなるのである。

宇宙間には無限の精気が存在するため、電気もまた無尽蔵に存在する。また、電気の濫用から生じた邪気も、水火の活動による新陳代謝で常に浄化が行われているのである。

人間は宇宙の縮図であるから、人体一切の組織と活用がわかれば、宇宙の真相も明瞭になるのである。人体にも、天の御柱たる五大父音と、国の御柱である九大母音が声音を発して、生理作用を営んでいる。

宇宙にも、大空に五大父音、大地に九大母音が鳴り、生成化育の神業を完成しつつある。造化の神業が無限に行われているのである。人間の体内に発生する音響は、それ自体が宇宙の神音霊声なのである。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年12月28日(旧11月30日) 口述場所 筆録者松村仙造 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月30日 愛善世界社版307頁 八幡書店版第1輯 479頁 修補版 校定版309頁 普及版141頁 初版 ページ備考
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本文  宇宙間には、神霊原子といふものがある。又単に霊素と言つてもよい、一名火素とも言ふ。火素は万物一切の中に包含されてあり、空中にも沢山に充実して居る。又体素といふものがあつて単に水素とも云ふ。火素水素相抱擁帰一して、精気なるもの宇宙に発生する、火素水素の最も完全に活用を始めて発生したものである。この精気より電子が生れ、電子は発達して宇宙間に電気を発生し、一切の万物活動の原動力となるのである。
 そして此の霊素を神界にては、高御産巣日神と云ひ、体素を神御産巣日神と云ふ。この霊体二素の神霊より、遂に今日の学者の所謂電気が発生し、宇宙に動、静、解、凝、引、弛、合、分の八力完成し、遂に大宇宙小宇宙が形成された。ニユートンとやらの地球引力説では、到底宇宙の真理は判明しないでありませう。
 物質文明は日に月に発達し、神秘の鍵を以て、神界の秘門を開いた如くに感ぜられる世の中になつたと言つて、現代の人間は誇つて居るやうであるが、未だ未だ宇宙の真理や科学は神界の門口にも達して居ない。併し今日は、高皇産霊(霊系)、神皇産霊(体系)の二大原動力より発生したる電気の応用は多少進ンで来て、無線電信や、電話やラヂオが活用されて来たのは、五六七の神政の魁として、尤も結構な事であります。併し乍ら物には一利一害の伴ふもので、善悪相混じ、美醜互に交はる造化の法則に漏れず、便利になればなる程、一方に又それに匹敵する所の不便利な事が出来るものである。電気なるものは、前述の如く宇宙の霊素、体素より生成したものであるが、其の電気の濫用のために、宇宙の霊妙なる精気を費消すればするだけ、反対に邪気を発生せしめて宇宙の精気を抹消し、為に人間その他一切の生物をして軟弱ならしめ、精神的に退化せしめ、邪悪の気宇宙に充つれば満つる程、空気は濁り悪病発生し害虫が増加する。されど今日の人間としては、是以上の発明はまだ出来て居ないから、五六七神世出現の過渡時代に於ては、最も有益にして必要なものとなつて居る。モ一歩進んで不増不減の霊気を以て電気電話に代へる様になれば、宇宙に忌はしき邪気の発生を防ぎ、至粋至純の精気に由つて、世界は完全に治まつて来る。この域に達するにも、今日のやうな浅薄なものを捨て、神霊に目醒めねばならぬ。大本信者の中には、電気燈を排斥する方々が、たまたま在るやうに聞きますが、夫は余り気が早過ぎる。これ以上の文明利器が発明されて、昔の行燈が不用になつた様に、電燈が不用になる時機の来た時に電気を廃すればよい。
 また宇宙には無限の精気が充満してあるから、何程電気を費消しても無尽蔵である。決して、無くなると云ふ心配は要らぬ。また一旦電気濫費より発生した邪気も宇宙無限の水火の活動によつて、新陳代謝が始終行はれて居るから大丈夫である。この新陳代謝の活用こそ、神典に所謂祓戸四柱の大神の不断的活動に由るのである。
 人間は宇宙の縮図であつて天地の移写である。故に人体一切の組織と活用が判れば、宇宙の真相が明瞭になつて来る。諺に曰ふ『燈台下暗し』と、吾人の体内にて間断なく天の御柱なる五大父音と、国の御柱なる九大母音が声音を発して生理作用を営み居る如く、宇宙にもまた無限絶大の声音が鳴り鳴りて、鳴り余りつつある。而して大空は主として五大父音を発声し、地上及び地中は主として九大母音が鳴り鳴りて、鳴り足らざる部分は天空の五大父音を以て之を補ひ、生成化育の神業を完成しつつある。天空もまた大地の九大母音の補ひに依つて、克く安静を保ち、光温を生成化育しつつある。またこの天地父母の十四大音声の言霊力によつて、キシチニヒミイリヰの火の言霊を生成し、またケセテネヘメエレヱの水の言霊と、コソトノホモヨロヲの地の言霊と、クスツヌフムユルウの結(即ち神霊)の言霊とを生成し、天地間の森羅万象を活き働かしめつつ造化の神業が永遠無窮に行はれて居る。試みに天空の声を聞かむとすれば、深夜心を鎮めて、左右の人指を左右の耳に堅く当てて見ると、慥にアオウエイの五大父音を歴然と聞くことが出来る。瑞月王仁の無学者が斯ンなことを言つても、現代の学者は迂遠極まる愚論と一笑に附し去るであらうが、身体を循環する呼吸器音や、血液や、食道管や、腸胃の蠕動音がそれである。然るにその音声を以て宇宙の音響と見做すなど、実に呆れて物が言へぬと笑はれるであらう。安くンぞ知らむ、人間の体内に発生する音響そのものは、宇宙の神音霊声なることを。今医家の使用する聴診器を応用して考へ見る時は、心臓部より上半身の体内の音響は、五大父音が主として鳴り轟き、以下の内臓部の音響は九大母音鳴り渡り、その他の火水地結の音声の互に交叉運動せる模様を聞くことが出来る。人体にして是等の音声休止する時は、生活作用の廃絶した時である。宇宙も亦この大音声休止せば、宇宙は茲に潰滅して了ふ。地中の神音は人間下体部の音響と同一である。只宇宙と人体とは大小の区別あるを以て、其の音声にも大小あるまでである。大声耳裡に入らず、故に天眼通、所謂透視を為すに瞑目する如く、宇宙の大声を聞かむとすれば、第一に閉耳するの必要がある。神典に曰ふ、『鳴り鳴りて鳴り余れる処一所あり、鳴り鳴りて鳴り足らざる処一所あり』と、是れ大空及び大地の音声活用の神理を示されたものである。聖書に曰ふ『太初に道あり云々』と、之に依りて宇宙言霊の如何なる活用あるかを窺知すべきである。
(大正一〇・一二・二八 旧一一・三〇 松村仙造録)
(第四六章~第五〇章 昭和一〇・一・二三 於車中 王仁校正)


さんぜんせかい、いちどにひらくむめのはな、こんじんのよになりたぞよ。さんぜんせかいが、いちどにひらくぞよ。しゆみせんざんにこしをかけ、あをくもがさでみみがかくれぬぞよ。
(明治三十七年九月六日神諭)
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