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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
文献名2前付よみ(新仮名遣い)
文献名3序文よみ(新仮名遣い)じょぶん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2017-04-03 02:19:20
あらすじ
霊界物語は五巻で終了する予定だったが、筆録者の希望により、四巻辺りからより詳細に物語ることになった。

そのため、伊邪那岐・伊邪那美二神が天の浮橋にご降臨される場面は、第六巻で物語られることになる。

物語は、明治三十二年七月から三十三年の八月にかけて執筆されていた。ただ一部の信者にのみ、閲覧を許していた。

そうしたところ、物語を読んだ者の中でよからぬ考えを起こした者たちがおり、妖魅に取りつかれて死んでしまったり、五百巻余りの物語を焼き捨てたりしてしまった。

大正十年の旧九月まで、神界の許しが無く、再度物語を口述することができなかった。最近、邪神に取りつかれて、開祖の系統の人が物語を解き明かす、といったような支離滅裂なことを言い出す人がいる。

これは、悪神が物語を読み覚えていて、さも何もかも知っているかのように言って、惑わしているのである。邪神に憑かれた人の筆先に、似たような神名が出てくるのはそのせいである。

天授の奇魂によって、正邪を判断しなければならない。

また、物語について世間の学者先生の批評がいろいろあるようだが、私はただ神示のままに工作し口述するするばかりである。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月14日(旧12月17日) 口述場所 筆録者王仁 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年4月15日 愛善世界社版前付 1頁 八幡書店版第1輯 509頁 修補版 校定版前付 1頁 普及版前付 1頁 初版 ページ備考
OBC rm050001
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本文  この霊界物語は、全部五巻にて述べ終る予定でありました。しかしなるべく細かくやつてくれとの筆録者の希望でありますから、第四巻あたりからややその方針をかへて、なるべく詳細に物語ることとしました。
 それがため予定の第五巻にて、神界、幽界の物語を終ることは、到底出来なくなつてきました。本巻の最初にあたつて、一旦海月なす漂へるこの国を修理固成すべく諾、冊二神の、天の浮橋に御降臨遊ばすところまで述べるやうに考へてをりましたが、またもやガラリと外れまして、第六巻になつてやうやく天の浮橋に二神が立ちて滄溟を探りたまふ段に届くこととなります。
 この物語は、去る明治三十二年七月より、三十三年の八月にかけて、一度筆を執り、これを秘蔵しておき、ただ二三の熱心なる信者にのみ閲覧を許してゐました。しかるにこれを読了したる某々らは、つひにいろいろのよからぬ考へをおこし、妖魅の容器となつて帰幽したり、また寄つて集つて五百有余巻の物語を焼き棄てて了つたのであります。
 それから再び稿を起さうと考へましたが、どうしても神界から御許しがないので、昨年旧九月十八日まで、口述をはじめることが出来なかつたのであります。そのときの二三の役員に憑依してゐた悪神の霊は、全然この霊界物語を覚えてしまつて、いまは開祖の系統の人の肉体に潜入し、現世の根本を説き諭すとの筆先の真理を真解するものは、某より外にないとか、日の出神の生魂だとか、常世姫の身魂だとかいつて、またもや邪神が支離滅裂なる物語を書き、この教を攪乱せむと考へてゐるのであります。私は某より一度その筆先を読んでおけと、幾度も勧められました。
 されど如何いふものか、腹の中の虫がグウグウいつて拒み、これを読ましてくれないのであります。これも神界の深き御注意のあることと考へます。世の中には否新しい信者の中には、開祖の書かれたお筆先でさへも、瑞月が作つておいて、開祖に書かしたものだらう、さうでなくては、アンナ田舎の老婆さまが、コンナ深いことを書く道理がないと言つて、筆先を半信半疑の眼で見る人が沢山あるくらゐですから、万一邪神の産物たる某の筆先を、一冊でも私が読んだとすれば、またもや原料を某の筆先から取つたなどと誤解する信者ができるかも知れないのであります。
 実際を言へば、某に憑依してをる守護神は、私の書いた霊界の物語を、ある肉体を通じてあちらこちらを読み覚え、さうして何もかも自分が知つてゐるやうに言つて、某の肉体までも誑惑してゐるのであります。またそれに随喜渇仰して金言玉辞となし、憧憬してをる立派な人たちのあるのには、呆れざるを得ないのであります。それゆゑ某の憑神の筆先にも、常世姫とか八王大神とか、その他いろいろの似たやうな神名が現はれてをるのも道理であります。しかし天授の奇魂を活用して御覧になれば、その正邪と確不確と理義の合はざる点において、天地霄壤の差あることが解るであらうと思ひます。
 アヽ私はコンナことを序文に一言も述べたくはありませぬ。されど霊界の消息を知らぬ正しき人々のためには、どうしても注意のために申しおかねばならぬのであります。
 開祖の神諭にも、
『神の道は誠一つであるから、親子、兄弟、親類、他人の差別は致されぬぞよ』
と示されてありますから、筆先の教示に従つて、一言注意をしておきます。またこの霊界物語について、立派な学者先生の種々の批評があるさうですが、それはその人の自由の研究に任しておきます。
 ただ私は神示の儘、工作して口述するばかりであります。
  大正十一年一月十四日 旧十年十二月十七日
      於因幡岩井温泉晃陽館 王仁識

      王仁

 醜の魔神の現はれて 善の仮面を被りつつ
 誠の道を汚しゆく 言葉巧みな口車
 うつかり乗るな信徒よ 外面如菩薩内心如夜叉
 神の真似する悪魔の世界 うまい話にのせられな
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