宣伝使が選定されて各地に配置された後、金銀銅の天橋の光は消えうせた。そして東北の天に十六個の黄金色に強く輝く大星が輝き、西南には銀色に輝く十六個の星が現れた。
たちまち天は墨を流したように暗黒となり、また血のように真紅の色となり、さまざまな色に変化した。そして暴風、日照り、寒風、火山、地震などの天変地異がしきりに発生した。
神人らは神頼みでいっせいに地に伏して嘆願する惨状を呈した。この天変地異は七十五日続いた。これは大神が地上神人の身魂を試したご経綸であったが、真の神の恩を感得した者は、千分の一にも満たなかった。
大神の悲嘆の涙と吐息は天変地異を発現させるため、穢れ曇った地上世界の様子をご覧になっても、泣くにも泣かれず隠忍していた。しかし数十万年のうちに体内に蓄積した涙と吐息は抑えきれず、ついにいつ体外に勃発するかもしれない事態に至った。
体内に溜め込んだ吐息は鼻腔よりかすかに漏れて大彗星となり、宇宙間に現れては消えていった。しかしその邪気なるガス体は宇宙間に飛散して、一切の生物の寿命を害するようになった。