雲掴は、青雲山八王神の神澄彦が大洪水の前に、宣伝使となって当山を去って以来、八頭の吾妻彦が神政を司っていたが、ついにウラル彦の勢力の前に心ならずも屈したことを明かした。
そして、国治立命の命によって古来より青雲山に祭っていた黄金の玉を、ウラル彦が取りに来るため、山に道を通しているのだ、と白状した。
また、自分の正体は、吾妻彦の補佐をする雲別という神人である、と名乗った。
ただ、黄金の玉を管理する玉守彦夫婦がアーメニヤへの遷座に大反対しており、吾妻彦はウラル彦との板ばさみとなって苦しんでいることを明かした。
高彦は、自分は黄金山に玉を移すために使わされたのであり、これはすべて伊邪那岐命のご守護があるため、何も心配することはない、と諭した。
高彦は雲掴(雲別)の案内で吾妻別に面会した。そして三五教の教理と、伊邪那岐命の神徳を説き聞かせたところ、吾妻彦は三五教に恭順した。そして、黄金の玉は黄金山に遷座することになった。