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文献名1霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
文献名2第5篇 亜弗利加よみ(新仮名遣い)あふりか
文献名3第24章 筑紫上陸〔324〕よみ(新仮名遣い)つくしじょうりく
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-05-06 18:45:56
あらすじ
日の出神は、純世姫神が鎮まる筑紫の島に上陸して宝を探る楽しさを歌った。

船中の客たちがまたしても馬鹿話をしている間に、日の出神は面那芸、祝姫を連れて筑紫の島に上陸した。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月31日(旧01月04日) 口述場所 筆録者桜井重雄 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月31日 愛善世界社版149頁 八幡書店版第2輯 88頁 修補版 校定版155頁 普及版64頁 初版 ページ備考
OBC rm0724
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本文  日の出神は唄ひ玉ふ。
『天津御空も海原も  真澄の姫の永遠に
 鎮まりゐます冠島  名さへ目出度き竜宮の
 宝の島を後にして  科戸の風の吹くままに
 流れ流れて今ここに  筑紫の島の島影を
 幽かに眺め皇神の  深き仕組も不知火の
 わが身の魂の愚さよ  心つくしの益良雄が
 深き仕組を駿河なる  富士の御山に千木高く
 鎮まりゐます木の花姫の  神の御言を畏みて
 塩の八百路を渡りつつ  心の空も純世姫
 神の命の永遠に  鎮まりゐますこの島は
 天津御神の造らしし  宝の島と聞ゆなる
 珍の島根を目のあたり  越えて又もやこの島の
 宝を探る楽さは  黒白も分かぬ闇の世を
 天津日の出の東天に  現はれ給ひし如くなり
 現はれ給ひし如くなり』
『オイ、今の歌を聞いたか。この昼中に目の玉の闇だとか、暗がりだとか仰有つたじやらう。東の空から、お日さまが出るとか聞いたじやらう、一寸可笑しいじやないか。日天様は西の空に傾いてゐらつしやるのに、苟くも人を教へる宣伝使ともあるものが何であンな訳の分らぬ事を言ふのだらうね』
『貴様はそれだから困るのよ。何でもかでもチヨツピリと聞きはつりよつて、知らぬ者の半分も知らぬくせに、知つた者のやうにナゼそンな脱線した講釈をするのだ。貴様と一緒に連なつてゐると、俺アもう情ない。あまりわけが分らなさ過らア』
『分らぬ分らぬて、何が分らぬ。分らぬとは貴様のことじやないか。嬶アや子のあるざまをしよつて、五十の尻を作つて居り乍ら、貴様のとこのおさんの○○へ○○しよつて、嬶アに見つけられ、それがために嬶アは悋気の角を振ひ立てて、死ぬの生きるの暇をくれのと、毎日日日犬も食はぬ喧嘩をおつ始め、近所の大迷惑だつたよ。酋長の木兵衛さまが心配して、いろいろと道理を説き諭して噛ンで飲むやうにおつしやつても、貴様は死ンでも彼奴とは別れぬとか、分らぬとか吐かしたぢやないか。ソレに俺が分らぬもあつたものかい』
『サアサア船が着きましたよ。お客さま、また此処で十日ばかり風を待たな、常世の国へは行けやしない。グヅグヅしとると、この船は何処へ行くか分りやしないぞ。早う立たぬかい』
『八釜しう言うない。立てらりやせぬわ』
『立てないつて貴様何して居るのだい』
『貴様ら先へ上れ、俺は後から上る』
『腹の悪い奴だナ。皆上つた後で何か忘れ物でもあつたら、猫ババでもキメ込まうと思ひよつてケツが呆れらア』
『そのケツだよ』
『貴様ケツて何だい。ははあ坐つたままで、糞を放れよつたのだな。ハヽーそれで読めた。じつとしてをれ。バタバタすると臭いぞ。臭い野郎だナ』
 船頭は心せはし気に、
『おい、早く立たぬか』
『はいはい、今立ちます』
『そのババたれ腰は何だい』
『本当にタレたのだい』
 船頭は真赤になりながら、
『すつくり掃除せい。掃除せにや上がらせぬぞ。糞放奴が』
 日の出神は二人の宣伝使と共に上陸し、又もや宣伝歌を歌ひながら、後をも見ずに奥深く進み行く。
(大正一一・一・三一 旧一・四 桜井重雄録)
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