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文献名1霊界物語 第13巻 如意宝珠 子の巻
文献名2第3篇 探険奇聞よみ(新仮名遣い)たんけんきぶん
文献名3第13章 上天丸〔539〕よみ(新仮名遣い)じょうてんまる
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-11-26 18:00:11
あらすじ
宣伝歌は、岩窟を守る神であると名乗り、宣伝使たちに注意を与え、これ以上の進入を脅す内容であった。

しかし一同は怖じずに進んで行く。行く手に光が見えたところで、頭上の岩石が大きな音を立てて唸り始めた。

一同は一目散に光めがけて走っていくと、そこは向こうも見えないくらいの広場で、天井が開けて空が見えた。そして、四方は高い岩壁に囲まれている。

鷹彦はにわかに羽を出して空に上っていってしまった。後に残された宣伝使たちは、端座して祝詞を奏上する。すると轟音を響かせて天の鳥船が降りてきた。

鳥船からは日の出別命、岩窟の中で出あった女宣伝使、そして鷹彦が現れた。日の出別命は岩窟探検の終わりを宣言すると、一同を鳥船に招き入れた。

鳥船は爆音と共に天空に姿を隠した。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年03月18日(旧02月20日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年10月30日 愛善世界社版161頁 八幡書店版第3輯 90頁 修補版 校定版161頁 普及版69頁 初版 ページ備考
OBC rm1313
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本文 『神が表に現はれて  善と悪とを立別ける
 醜の窟に入り来る  三五教の宣伝使
 鼻息荒き鷹彦や  固そに見えて和らかき
 岩彦亀彦駒彦が  音に名高き布留野原
 これの窟に迷ひ来て  千尋の深き陥穽に
 二度吃驚の為体  あゝ痛ましや痛ましや
 是から先は真暗黒  幾百千とも限りなき
 醜の曲津の群りて  汝が生命は嵐吹く
 颶風に向ふ灯火の  消え入るばかり身魂をば
 いろいろさまざま嘖まれ  二度と帰らぬ根の国の
 旅路をなすが気の毒ぢや  われは窟を守る神
 汝等一行憐れみて  生命救けむその為に
 此処に現はれ気をつける  気をつけられるその時に
 きかねば後は何うなろと  われは構はぬ憐みの
 心を以て告げてやる  あゝ叶はぬぞ叶はぬぞと
 魂消て腰をぬかすより  一時も早く元の道ヘ
 踵を返して退けよ。  ウヽヽ、ルヽヽ、サヽヽ、イヽヽ』
と云つた限り異声怪音はピタリと止まりける。
梅彦『オイ皆の連中、一寸ここで相談をして見ようか。勢に任して軽々しく進むは智者の為す可き所では無いぞ』
岩彦『エーナアンだ。弱音を吹きよつて一体貴様は何を目標に、ソンナ卑怯な事を云ふのだ。声が怖ろしいのか、声が恐くつて雷の鳴る世の中に生きて居れるか』
梅彦『声が恐いのぢやないが、その声の主をよく探究して、その上に策戦計画をやらうかと云ふのだ』
鷹彦『何かまふものか。何れ悪魔の巣窟だ。これ位の余興がなくては進撃するのも張合がないワ』
梅彦『進撃すると云つたつて此の隧道は馬鹿に闇いぢやないか』
岩彦『闇くても構ふものか。いはゆる暗中飛躍だ。百鬼暗行の岩窟だもの、此方も厄鬼となつて対抗運動をやれば、夫れで好いのだ』
 幽か向方に稍光の有る円き穴が見え初めた。
岩彦『オイオイ、モウ先が見えた。兎も角あの明い穴を目標に進むことにしよう』
 頭上の岩石は猛烈なる音響を立ててウヽヽヽと唸り始めた。鼓膜が破裂しさうな巨音である。一同は耳に指を当て乍ら一目散に円き光を目標に進み行く。漸う此処に着いて見れば、眼の届かぬばかりの広場がある。さうして上面は雲が見えてゐる。四辺は幾千丈とも知れぬ岩壁を以て囲まれありて、坦々たる大道は四方八方に通じゐたり。
鷹彦『ホー、此処は天の八衢のやうな所だ。お前達は、マア悠乎と相談をして是から本当の妖怪窟へ進撃して呉れ。俺は暫らく御免を蒙る』
と言ふより早く背の両翼を左右にひろげ、羽ばたきし乍ら中空に舞ひ上り、この窟を脱出して了つた。
岩彦『アヽ日の出別には捨てられ、魔性の女には遁げられ、鷹彦は帰つて了ひ、是から前途遼遠暗澹と云ふ所になつて、吾々五人が振り残されたのだから、この先はよほど注意をせなくてはいかぬぞ。少し気の利いた奴が居ればよいのに、ガラクタばつかり残つて居るものぢやから、如何にも斯うにも策の施しようがないワイ』
音彦『コラ岩公、失敬なことを云ふな。粕ばつかりとは何だ。残りものに福があるぞ。もう斯うなれば力にするのは神ばつかりだ。サーサ天津祝詞だ』
と云ひ乍ら音彦は墜道に端坐して祝詞を奏上する。四人も続いて一生懸命になつて合唱して居る。何処ともなく天空を轟かし来る天の鳥船は、五人の端坐する前に爆音すさまじく降下した。中より日の出別命、鷹彦、以前の女の三人現はれ来り、
日の出別『ヤア皆さま、ご苦労であつた。巌窟の探険はこれで終結だ。此の岩壁を到底人間として攀ぢ登る訳にも行かないから、迎ひに来たのだ、サア早く乗つたがよからう』
岩彦『これはこれは、何から何までお気つけられまして有難うございます。流石は日の出別命さまだ。人に将たるものは斯うなくてはならぬ道理だ』
鷹彦『オイ岩公、うまいな、巧妙な辞令だ。この八衢は斯う見えても、これが少し行けば皆行き詰つてゐるのだから、未練を残さず早くこの船に乗つたらよからう』
岩彦『誰がコンナ怪体な巌窟に未練があつて堪るか。天女のやうな女神さまと一緒に天の鳥船に乗つて、天国へ遊行するかと思へば実に有難い。サア皆の者早く乗らうかい』
と云ひ乍ら五人はヒラリと飛び乗つた。
 又もや鳥船は巨大なる爆音の響と共に、何処とも無く天空に姿を隠しける。
(大正一一・三・一八 旧二・二〇 外山豊二録)
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