黒姫は今度は、悦子姫に説教を始める。黒姫は大風呂敷を広げて素盞嗚尊の悪口を言い、変性男子の系統の日の出神の生き宮に従うように、と悦子姫に迫る。
一同は黒姫に係わり合いになっていると足止めを食うので、そのまま過ぎ去ろうとするが、黒姫が引き止めにかかるが、鬼虎、加米彦は先へ促す。
音彦は黒姫の偵察をしようと付いてきたわけを明かし、ウラナイ教の教理は取るに足らないことがわかったから、もう三五教に戻って一緒に行こう、という。
黒姫はしきりに大風呂敷を広げて一同をウラナイ教に引き込もうとするが、説得力がなく、三五教の一行は去っていく。
一行は途中、文珠堂を見つけてそこで一夜の宿を取る。鬼虎は、かつて竜灯松の麓へ悦子姫らを召捕りに行った晩のことを思い出している(第一章)。青彦、音彦、加米彦らもかつての遍歴を思い起こして語り出す。
鬼虎は寝ずの番を買って出るが、寝ぼけて夢を見ている。その間に、天から竜灯松をめがけて火団が落下して物凄い音を立てた。