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文献名1霊界物語 第25巻 海洋万里 子の巻
文献名2第4篇 神花霊実よみ(新仮名遣い)しんかれいじつ
文献名3第16章 真如の玉〔762〕よみ(新仮名遣い)しんにょのたま
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-09-15 18:06:45
あらすじ
梅子姫が湖面に向かって二三度手招きをすると、金銀珠玉を散りばめた神船が現れた。清公、チャンキー、モンキー、アイル、テーナの五人が船を操っていた。一同は五人に会釈をして船中に乗り込んだ。

船は、雲を圧して立つ朱欄碧瓦の楼門の近くの磯端に着いた。清公は一同を手招いて楼門に導いた。門の左右には白衣の神人が立っていて、幣と塩水で一同を清めた。

数町進むと、黄金の中門に着いた。白髪の神人が一同に手水を使わせた。その先は、瑪瑙やしゃこの階段を幾百段も登っていった。山腹の聖域からは、諏訪の湖が遥か下に見えた。

しばらくすると十二人の女神が一同を迎えに来た。一同は無言のまま奥庭に進んで行く。白木造りの門を開けたのは、初稚姫、玉能姫、玉治別、久助、お民の五人だった。やはり無言のまま、一同は殿内に迎え入れられた。

白木の扉を開いて、女神・玉依姫が現れた。玉依姫は、五人の侍女に天火水地結の五色の玉を持たせていた。そして紫の玉を、初稚姫を経由して梅子姫に渡し、赤色の玉を玉能姫を経由して蜈蚣姫に渡し、青色の玉を玉治別を通して黄竜姫の渡し、白色の玉を久助を通して友彦に渡し、黄色の玉をお民を通してテールス姫に渡した。

無言のまま厳粛に玉が手渡された。玉依姫は侍女と共に奥殿に姿を隠した。梅子姫らもそのまま戻って諏訪の湖辺に着いた。

このとき、金の翼を持つ八咫烏が飛んできて、梅子姫、黄竜姫、蜈蚣姫、友彦、テールス姫、玉治別、初稚姫、玉能姫、久助、お民の十人を乗せて無事に由良の聖地に帰還した。

銀色の大鳥・アンボリーは、清公、チャンキー、モンキー、アイル、テーナの五人を地恩城に送り届けた。清公は地恩城の司となり、スマートボールと宇豆姫夫婦はジャンナの里を管掌することになった。

また清公の発案により、地恩城の最も風景のよい高地に高殿を造って、国魂神である真澄姫神を鎮祭し、飯依別神を宮司とした。清公によって竜宮島は全島三五教に統一され、国民は安泰となった。
主な人物 舞台諏訪の湖、地恩城 口述日1922(大正11)年07月11日(旧閏05月17日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年5月25日 愛善世界社版235頁 八幡書店版第5輯 117頁 修補版 校定版246頁 普及版104頁 初版 ページ備考
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本文
 梅子姫は湖面に向ひ手をさし伸べて二三回手招きするや、島影より純白の帆を風に孕ませ、金銀珠玉を鏤めたる目無堅間の神船は、金波銀波を左右に分け乍ら此方に向つて進み来る。船中には清公、チヤンキー、モンキー、アイル、テーナの五人が操縦し、艪櫂の役を勤めて居る。梅子姫は清公に会釈し乍らものをも言はずヒラリと船に飛び乗れば四人は恐る恐る続いて船中の人となつた。清公の一隊五人も、梅子姫の一隊五人も目と目を見合し軽く目礼したまま一言も発せず、十曜の紋の十人連れ、静に波を蹴立てて又もや吹き来る返し風に帆を孕ませ、紫色の樹木繁茂せる浮島を数多越え乍ら、海底金剛石の如く処々に光る麗しき光景に見惚れつつ、雲を圧して建てる朱欄碧瓦の楼門の仄近く見ゆる磯端に船は着けられた。
 清公は一同に手招きし乍ら楼門の方に向つて案内する。梅子姫を先頭に蜈蚣姫、黄竜姫其他一同一列となつて、金光輝く平坦なる砂道を徐々と息を凝らして進み行く其静けさ。楼門に進むや否や白衣の神人、門の左右に威儀を正して立ち、一人は大幣、一人は塩水を持ち、一行を一人々々大幣、塩水にて清め乍ら通過せしむ。
 行く事数丁、青紫の樹木、庭園に疎に樹ち、黄、紅、白、紫、紺、赤、緋色の花は芳香を薫じ艶を競うて居る。漸く黄金を以て造られたる中門の前に進めば、威儀儼然たる白髪の神人、黄金の盥を一同の前に差し出し手洗を使はしめ、手洗の儀も相済み之よりは瑪瑙、しやこ等の階段を幾百ともなく登り詰め、山腹の眺望佳き聖域に着く。後振りかへり眺むれば諏訪の湖水は金銀の波漂ひ日光は湖面に映じて揺ぎ、白帆は右往左往に蝶の如く行き交ひ、大小の島々には色々の花咲き満ち、恰も天国浄土も斯くやあらむと、一同は眼を据ゑて時の移るも知らずに見惚れ居る。
 暫時あつて漆の如き黒髪を背後に垂れたる妙齢の美人、皮膚濃かにして目許涼しく口許締まり、薄絹の綾を身に着け、長柄の唐団扇を杖に突き、此方に向つて悠々と進み来る十二人の神使は、梅子姫一行の前に立ち現はれ、叮嚀に会釈し、無言の儘梅子姫には、一人は前に一人は後に、左右に二人侍りつつ、奥庭目掛けて徐々と歩を運ぶ。八人の女神は黄竜姫以下に附き添ひ、無言の儘奥庭深く進み入る。
 行く事四五丁、此処には白木造りの門が建てられて居る、中よりパツと戸を左右に開き現はれ出でしは初稚姫、玉能姫、玉治別、久助、お民の五人。之亦無言のまま先に立つて、遂に一つの飾も無き瀟洒たる木の香薫れる殿内に導き入る。さうして中央の宝座に梅子姫を招ずる。梅子姫を中心に一行は半月形となつて座に着く。
 高座の白木の扉を左右に引き開け現はれ出でし崇高無比の女神は、五人の侍女に天火水地結の五色の玉を持たせて梅子姫の前に現はれ給ひ、前に立てる侍女の手より、自ら紫の玉を手に取り上げ、初稚姫に渡し給ふ。初稚姫は恭しく拝受し、之を宝座に控へたる梅子姫の手に献る。梅子姫は莞爾として押し戴き給ふ時、金襴の守袋を一人の侍女来りて献る。梅子姫は之を受取り直に玉を納め、其儘首に掛け胸の辺りに垂れさせられ、合掌して暗祈黙祷し給うた。梅子姫の姿は刻々に聖さと麗しさを増し、全身玉の如くにかがやく。次に玉依姫は侍女の持てる赤色の玉を取り、玉能姫に相渡すを玉能姫は押し戴き、蜈蚣姫の手に恭しく渡す。次に玉依姫は侍女の持てる青色の宝玉を取り、之を玉治別に授け給ふ。玉治別は押し戴き直ちに黄竜姫に渡し次に侍女の持てる白色の玉を取り久助に渡し給へば、久助は恭しく拝戴し友彦の手に渡す、又侍女の持てる黄色の玉を玉依姫自らお民に渡し給へば、お民は押し戴きテールス姫に渡す、各一個の玉に対し金襴の袋は添へられた。さうして此玉の授受には玉依姫神を始め、一同無言の間に厳粛に行はれける。
 玉依姫は一同に目礼し奥殿に侍女を伴ひ、一言も発せず悠々として神姿を隠し給ふ。梅子姫外一同も無言の儘竜宮の侍神に送られ、第一、第二、第三の門を潜り諏訪の湖辺に着く。
 此時金の翼を拡げたる八咫烏十数羽飛び来り、梅子姫、黄竜姫、蜈蚣姫、友彦、テールス姫、玉治別、初稚姫、玉能姫、久助、お民の十柱を乗せ、天空高く輝き乍ら万里の波濤を越えて、遂に由良の聖地に無事帰還せり。
 又銀色のアンボリーは湖辺に現はれ、清公、チヤンキー、モンキー、アイル、テーナの五人を各一人づつ背に乗せ、天空を駆り地恩城に送り届けたり。金色の八咫烏は、其儘肉体を分派し、数百千の斑鳩となり、神の御使として永遠に仕ふる事となりぬ。又地恩城に清公以下五人を届けたるアンボリーは、地恩城の門前に降り来り、五人を三四間の中空より芝生の上に投げ下したり。
 折から月の光を仰ぎ眺め居たるマール、ミユーズの二人は、アンボリーの姿を見て魔神の司と見誤り、長き竿を以て力限りに打ち払へば、五羽のアンボリーは羽翼を傷つけ、クウクウと声を立てて啼き乍ら、四辺の森林の木下闇に紛れ姿を隠しぬ。
 之よりアンボリーを信天翁と言ふ。阿呆払ひになつたと言ふ俚諺は此因縁に基くと伝へらる。
 梅子姫、黄竜姫、蜈蚣姫の自転倒島に立ち去られし後の地恩城は、暫時清公司をして当主と仰ぎ、鶴公を左守となし、チヤンキーを右守となし、又ジヤンナの郷はスマートボール、宇豆姫の夫婦之を管掌する事となれり。且つ清公の発起により、地恩城内の最も風景佳き高地を選んで高殿を造り、一つ嶋の国魂神真澄姫神を鎮祭し、飯依別神をして宮司となし、久木別、久々別を添へて永遠に奉仕せしめける。三五教の教は清公之を主管し、且つ全島を統一して国民を永久に安泰ならしめたり。あゝ惟神霊幸倍坐世。
(大正一一・七・一一 旧閏五・一七 北村隆光録)
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