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文献名1霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻
文献名2第1篇 高砂の松
文献名3第1章 主従二人〔843〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじメソポタミヤの顕恩郷をバラモン教から取り戻した神素盞嗚尊の八人の娘たちは、各地に宣教の旅に出ましたが、バラモン教の残党に取り押さえられて各々、小舟に乗せられて海に流されてしまいました。
その中のひとつ、末子姫と侍女・捨子姫の主従は、なんとか艪をあやつって高砂島のハラの港に上陸し、桃上彦の旧跡地の珍の国の都を目指して進んでいた。
二人はテルとウヅの国境にあるテル山峠にさしかかった。すでに月が出る夜であった。二人は懐旧にふけりつつ、肘を枕に眠りについた。テル山峠を降ってきた四五人の男たちは、二人が傍らで寝ているのに気付かず、話を始めた。
男たちはバラモン教徒であり、この地の教主から、神素盞嗚尊の娘主従がやってくるからそれを捕らえろと命じられて辺りを張っていたが、見つからずに疲れ果てていた。
男たちはそこで眠って休息を取ることにしたが、中にシーナという男、過去に旅人を殺めたことからその幽霊を恐れており、仲間からしきりにからかわれている。他の男たちが寝てしまった後も、シーナだけは震えおののいていた。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月14日(旧06月22日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所
OBC rm3001
本文の文字数4258
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本文  常世の国に現れませる  常世神王自在天
 大国彦を主神とし  バラモン教を開きたる
 大国別の神司  万里の波を乗越えて
 埃及国に出現し  イホの都にバラモンの
 教の射場を築き上げ  一時は旭の昇る如
 教の光も四方の国  輝き渡れどバラモンの
 神の教は人草の  生血を見ねば治まらぬ
 残虐無道の荒修業  入信したる信徒は
 霊主体従の名の下に  釘の打ちたる足駄履き
 裸となりて茨室  飛び込み体をかき破り
 或は猛火の中に入り  水底潜りさまざまと
 怺へ切れない苦みに  一度寄り来し信徒も
 悲しみもだえ日に月に  何時とはなしに逃げ去りて
 法灯いまや滅せむと  悲運に傾く折柄に
 夏山彦や祝姫  行平別の神司
 埃及都を根拠とし  霊主体従の真相を
 洽く世人に宣り伝へ  仁慈無限の国の祖
 国治立大神の  厳の御霊の守ります
 三五教の御教は  月日と共に栄え行く。
 バラモン教の大棟梁  鬼雲彦を始めとし
 鬼熊別の二夫婦  埃及の都を後にして
 数多の信徒を引率し  南天王の籠りたる
 由緒の深き顕恩郷  エデンの河を打渡り
 茲に再びバラモンの  道の根拠を築固め
 巌を畳み石を積み  難攻不落の絶壁と
 頼みて拠れる顕恩城  曲の教は再生の
 機運に向ひて中津国  メソポタミヤを始めとし
 フサの国より印度の国  勢猛く宣りて行く
 さはさり乍ら世の人は  野蛮極まる荒行に
 堪りかねてか遠近に  怨嗟の声は聞え来て
 蚊の鳴く如き憐れさを  見るに見兼ねて瑞御霊
 神素盞嗚大神は  バラモン教の神司
 数多の宣伝使言向けて  天地を造り玉ひたる
 大慈大悲の大神の  大御心を懇ろに
 バラモン人に説き諭し  世界揃うて皇神の
 恵の露に浴せしめ  五六七の御世の神政を
 仰がしめむと思し召し  八人乙女を使はして
 バラモン教の信徒と  表面を飾りて顕恩郷の
 教館に入らしめぬ  八人乙女は大神の
 深き心を麻柱ひて  尊き御身も厭ひなく
 大胆不敵に曲神の  醜の砦に朝夕に
 心配りて仕へける。  神素盞嗚大神は
 天の岩戸を開きたる  五伴緒の其一人
 太玉神を遣はして  鬼雲彦の一類を
 誠の道に言向けて  メソポタミヤに神国の
 清き基を開かむと  エデンの河を只一人
 渡りて深く進み入る  後より追ひ来る神司
 駒の頭を並べつつ  八人乙女の忍びます
 顕恩城の奥の間に  難なく進めばバラモンの
 鬼雲彦は出迎へ  言葉巧に取りなして
 毒酒の企みを始めける  悪の企みは忽ちに
 徹底的に曝露して  おのが住家を振棄てて
 雲を霞と波斯の国  脆くも姿隠しける。
 茲に太玉宣伝使  顕恩城に居残りて
 神の教を伝へまし  八人乙女は各自に
 八洲の国に蟠まる  八岐の大蛇の醜魂を
 言向け和し天の下  百の災払はむと
 各侍女を伴ひて  波斯の国をば振出しに
 宣伝せむと進む折  バラモン教の残党に
 取押へられ別々に  棚無し舟に乗せられて
 海原遠く流されぬ  八人乙女の末の子と
 生れましたる末子姫  尊き生命を捨小舟
 波に浮びて捨子姫  主人の君を慰めつ
 甲斐々々しくも艪をとりて  大西洋の中央に
 散在したる大島や  小島の間をくぐりつつ
 波のまにまにテルの国  ハラの港に上陸し
 宇都山峠を乗越えて  桃上彦の旧跡地
 都を指して進み行く  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましませよ。
 末子姫は捨子姫と共に漸くハラの港に安着し、足を早めて珍の国に進まむと、テルとウヅとの国境、テル山峠の麓にさしかかつた。八日の月は高く中天に楕円形の姿を現はし此愛らしき二人の美女の頭を覗かせ玉ふ。
末子姫『大変な恐ろしい目に、幾度ともなく出会ひましたが、神さまのおかげで漸く高砂島まで送られ、こんな嬉しい事はありませぬなア。これも全くバラモン教の手を使つて、妾両人を神様の深き御経綸の下に、お遣はし遊ばしたのでせう。此国は昔、正鹿山津見の神様がお治め遊ばした所と聞きましたが、これから珍の都へ参つて、三五教の今日の様子を探り、宣伝を致さうぢやありませぬか』
捨子姫『左様で御座いますなア。貴女はまだお年がお若いのに、此広い国へお越しになり、宣伝をせうとお考へ遊ばす其勇気には妾も実に心強く存じます。併し乍ら、バラモン教やウラル教の勢力も混入し、侮る可らざる潜勢力があると云ふことをハラの港に着いた時、人々が話して居りましたから、決して油断はなりますまい。併し乍ら斯う夜分になつては、山路を行くのも何となく心許なく、又大変に体も草疲れましたから、此芝生の上にて久し振りで、お土に体を親しみ、夜明けを待つて、此峠を越すことに致しませうか』
末子姫『それが宜しう御座いませう』
と両人は肱を枕に眠りに就いた。
 テル山峠をシトシトと降つて来た四五人の男、二人が木蔭の芝生に他愛もなく草疲れ果てて眠つてゐるのも知らず、茲に現はれ来り、
甲『オイ、大分足も草臥れて来たやうだ。ここらで一つ休息をしたら如何だ』
乙『膝栗毛の停電かなア。ヨシヨシ休んで行かう』
丙『そんな気楽な事を言うてをれまいぞ。石熊の大将から今夜頃三五教の女宣伝使の一行が漂着して来るに違ひないから、見つけ次第捉まへて、、高照山の館へ召捕帰れとの御命令だから、今晩は余り気楽に休んでる訳には往かうまい。ハラの港へキツと到着するに違ひないと云うたが、フサの国から無声霊話で石熊様の御大将に通知があつたのだ。サアもう一気張りだ。アリナの滝の方へでも行かれちや大変だから、休息は後にして、夜の涼しい中にモウ一足駆出さうぢやないか』
 丁、戊両人は口を揃へて、
『おりやモウ交通機関の油が切れて来たから、何と云つても駄目だ。欲にも得にも変へられない。マーさう云はずと、おつき合ひに一服したら何うだい』
甲『弱い奴だなア。そんなら、ドツと譲歩して少時の休養を与へてやらう』
丁『朝遅う出て午後に早く帰つて来る盲判押しの役人でさへも、此頃は暑中休暇が貰へるのだから俺だつて、夜も昼も働かされちや、やりきれないワ、ハヽヽヽヽ』
甲『此頃は役人だつて、暑中休暇を廃止されて了つたよ』
丙『暑中休暇を廃してまで、無理に鈍物を動かさうとした所で駄目だ。却て能率が低下する位なものだ。チールやネロの云ふ通り、今晩はここでグツスリと休暇を賜はつて行くことにせう。なア……イサクの大将……』
イサク『イサクさ言はずに、仕方がない、休んで行け。黙つてねるのだよ』
チール『俺はお前の様に寝てものを言つたり、そんな器用な事は出来ないから、安心してくれ。お前こそズイ分能く寝言を云ふ男だよ。あんな寝言を云ひよると、見つともなくて、そばに安閑として居れない様な気分になるワ』
シーナ『俺の寝言を貴様聞いたかい。天下万民を安堵せしむる為の一心が凝り固まつて居るから、寝ても覚めても、天下を憂ふる至誠の言葉に充たされて居るのだ。貴様はあまり学問がないから、俺の言葉が分らないのだろ』
チール『天下の事を思つてゐるなんぞと馬鹿にするない。何時とても貴様の宅は嬶天下ぢやから、余程下鶏になつとると見えて、ねると直ぐ、アア アア アア アアと大きな口あけて、鼾をかきやがつて、痛い痛いとか、重たい重たいとか、言ひよるのだ。……なア、ネロ、何時も此奴の寝言は活版で押した様なものだろよ』
ネロ『此奴アな、何でも高照山の谷間で通りがかりの旅人をひつとらまへ、何々した上、何々しやがつた事があるに違ひない。何時とても妙な寝言を言ひよるぢやないか。……オイ、シーナ、貴様も余程今こそバラモン教の宣伝使ぢやと云うて威張つて居るが、悪い事をやつたと見えるなア』
シーナ『知らぬワイ。そんなうるさいことを、夜の夜中に云つて呉れるな、気分が悪くなつた。知らぬ神に祟りなしだ』
チール『アツハヽヽヽ、夜分になると、高照山の話を大変に怖がる男だなア』
ネロ『きまつた事よ。ズイ分えらい事があるのだ。其秘密の鍵を握つて居るのはネロさま丈だ。此奴の後を何時もつけ、ネロさんと云ふ亡霊が、たつた二人計りついてゐるのだから、エラ相に云つても夜分になると門口一つ出るのもビリビリものだからな。こんなこと話して居ると、あの亡霊がやつて来て、又ヒユー、ドロドロだ』
シーナ『頼みぢやから、どうぞ言うてくれな』
ネロ『モウ是れで云ひ納めだから、半分丈云つて止めたらう。高照山の谷間に於て、妙齢の美人二人に対し何々を致し、遂には何々をして、谷底へ何々し、其亡霊が何時も此奴の生首引抜かむと、夢幻に立つのだよ。……オイ皆の奴、こんなシーナ、オツトドツコイ代物と一緒に歩いて居ると、何時かおかシーナ手附をして、ヒユーと御出現遊ばすかも知れやしないぞ。アヽ何だかそこらがゾクゾクし出した。モウ此話は止めとこかい』
イサク『オイ、シーナ、お前そんな覚えがあるのか。何だかネロの物語を聞いて、俺も気分が悪くなつて来たワイ。サアもう、こんな話を止めにして行かうぢやないか』
ネロ『俺やモウ何うしても動けないから、ここでチール計りネロとせう、グウ グウ グウ』
カール『ハツハヽヽヽ、らつちもない事を言やがつて、シーナにからかつて居たが、早モウ寝て了ひよつた。罪のない男だなア。サア一層のこと休んで行かう』
とカールは又もやグレンと肱を枕に路の傍に横はつた。イサクもチールも亦眠りに就いた。シーナは後に一人何だか首筋元がオゾオゾするので、眠りも得せず、イサクの腰に喰ひついて慄ひ戦いてゐる。
(大正一一・八・一四 旧六・二二 松村真澄録)
(昭和一〇・六・九 王仁校正)
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