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文献名1霊界物語 第32巻 海洋万里 未の巻
文献名2第3篇 瑞雲靉靆よみ(新仮名遣い)ずいうんあいたい
文献名3第21章 奉答歌〔912〕よみ(新仮名遣い)ほうとうか
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-06-07 16:37:33
あらすじ
末子姫をはじめ一同は、この大神の宣旨にただ、涙を流してうつむいて神恩に感謝するのみであった。

捨子姫は一同を代表して、謹厳な口調で奉答歌を歌った。メソポタミヤの顕恩郷で末子姫に出会って共となった経緯から、神恩への感謝と、今後、高砂島の人々に神の教えを伝えていく自分たちの使命への誓いを歌にした。

また、その場に居たその他の神司たちもそれぞれ、祝歌を歌った。終わって一同は神殿に詣で、天津祝詞と神言を奏上し、神恩を感謝して各々の席に戻った。

ここに神素盞嗚大神は、言依別命と松若彦を奥殿に招き、末子姫の一身上に関する大問題について協議を凝らし給うた。
主な人物 舞台ウヅの館 口述日1922(大正11)年08月24日(旧07月02日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年10月15日 愛善世界社版253頁 八幡書店版第6輯 233頁 修補版 校定版258頁 普及版93頁 初版 ページ備考
OBC rm3221
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本文  末子姫を始め、一同の神司は大神の此宣示に感謝の涙堪へ難く、只俯むいて神恩の広大無辺なるに驚喜するばかりなりき。
 捨子姫は一同を代表し、大神に対し、答礼歌を謹厳なる口調にて歌ひ上げ奉る。其歌、
『神伊弉諾大神の  御鼻に生れます貴の御子
 一度に開く梅の花  結ぶみのりも豊やかに
 其味はひも素盞嗚の  澄み切り給ふ神身魂
 救ひの神と現れまして  天地百の罪科を
 御身一つに負はせつつ  八洲の国に蟠まる
 八岐大蛇や醜狐  探女醜女や曲鬼を
 誠の道の言霊に  言向け和し救はむと
 尊き御身も厭はずに  雪積む山を打渡り
 虎伏す野辺を乗越えて  大海原をはるばると
 巡り給ひて人草の  災払ひ病気の
 神を言向け和しつつ  天の鳥船空高く
 雲霧分けてテルの国  テル山峠を下に見て
 アルゼンチンの神館  八人乙女の貴の御子
 末子の姫の現れまして  霊と肉との教もて
 世人を救ひ給ひつつ  月日を送る神館
 厭ひ給はず天降りまし  三五教の神司
 教の御子は云ふも更  青人草の末までも
 恵の露を与へむと  出でさせ給ひし尊さよ
 末子の姫や捨子姫  言依別の神司
 国依別や高姫や  鷹依姫や竜国別の
 教司は神恩の  いやちこなるに感歎し
 感謝の詞さへ口籠る  実にも嬉しき此聖場
 厭はせ給はず何時迄も  身魂を寛ぎ給ひつつ
 高砂島の国人に  瑞の御霊のうるほひを
 恵ませ給へ惟神  神の司を代表し
 捨子の姫が畏みて  御前に願ひ奉る
 朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 仮令大地は沈むとも  誠一つを立て通し
 此世を守り恵みます  神素盞嗚大神の
 大御心を慎みて  夢寐にも忘れず三五の
 教を四方に拡充し  大御恵の万一に
 酬い奉らむ吾々が  清き心を諾なひて
 ウヅの都に末永く  御跡を垂れさせ給へかし
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
と簡単に挨拶を述べ終る。
 神素盞嗚大神は、満足げに微笑み給ひながら、末子姫、言依別命を従へ、再び奥殿深く進み入り給ふ。
 安彦、宗彦、秋山別、モリス、正純彦、常彦、春彦、ヨブ、テーリスタン、カーリンス、春公などの祝歌あれども、余りくだくだしければ、省略する事となしぬ。
 一同は神殿に詣で天津祝詞を声も涼しく奏上し、終つて天の数歌をうたひ上げ、神言を奏上し、神恩を今更の如く深く厚く感謝し、各々与へられたる席に着き、暖かなる一夜の夢を結ぶ事となりぬ。
 茲に神素盞嗚大神は、奥殿に於て言依別命、松若彦の司と謀り、末子の姫の一身上に関する大問題につき協議を凝らし給うた。果して如何なる協議が纏まつたであらうか。あゝ惟神霊幸倍坐世。
    ○
 今日は大正十一年八月二十四日旧七月二日、昨夜来の豪雨に狩野川は濁水氾濫し、水声轟々として、川辺の館に於ける口述は声低き物語、聞取り難きを慮り、新築されし臨時教主殿の奥の間に於て、筆者松村氏と共に第三十二巻の霊界物語を編むこととなつた。湯本館の二階には綾の聖地より、福島、星田両女史出張し、何事か筆を走らせ例の筆先を認めて居られる。忽ち飛電あり。二代教主、瑞月に急々相談あり、昨夜八時の急行にて来ると。瑞月は雨の館に身を横へながら人待顔に述べ立つる。惟神霊幸倍坐世。
(大正一一・八・二四 旧七・二 松村真澄録)
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