中津御代から体主霊従の邪な教えがはびこって、世人は悪い風習に移ろい、神の大道を粗略に思う人が多く出た。月日とともに天津神・国津神をまつる神社も衰えて、蕃神は天地の大御祖神をおしこめてしまった。
神の御国をかき乱したことを慷慨し、思うあまり大本の皇大神の御教えを説き明かし、深く由緒をよく諭し、尊い珍の御柱に作り上げようと、瑞月が神の御命を畏みて大正十年九月八日より、神のまにまに述べ立てる。
尊き神代の物語を編み初めたのは嬉しいことだ。この大本に集い来る信徒たちはもちろん、あまねく世人に神界の奇しき消息の大略を悟らせ給へと願い奉る。
信徒たちはおのおの、霊の御柱を突き固め、異議曲論がはびこっても口論することなく、主一無適の信仰を続けて経と緯との教えを信じたまえかし。
国常立大神は三千年の長きあいだ、根底の国深く隠れて現世浦安国と平けくしろしめようと神はかり給うたありがたさ。
信徒たちよ、奇しき神代の物語を心静めて読み上げて、大神の心を悟って一日も早く尊い大神の柱となり、神業に仕えて世界を太平に進め開かせたまえ。瑞月が真心こめて天地の神の御前に願い奉る。